巡り来る秋。第5巻です。
秋空をバックにした藍華の笑顔が眩しいです。しかし個人的には、中表紙の大人っぽい晃さんがツボですが。
この巻ではついに、3大妖精のひとりアテナさんが登場します。アリシアさん、晃さん、アテナさん。それぞれ性格はまるで違うものの、さりげない気配りと後輩への思いやりの深さは、さすが3大妖精と呼ばれるだけのことはあります。
晃さんが半人前3人の指導をする回「マルガリータ」では、厳しいながらもちゃんと努力を認めてくれる晃さんの優しさが、胸を打ちます。「本気でがんばって反省している人間を叱っても無意味」……まったくその通りですね。
郵便屋さんの手紙の集配を手伝う話も心温まります。不便であるはずの手紙というものを、「手に触れることのできる宝物」と称賛するあたりは、妙に納得してしまいます。
アル君を誘って流星群を見に行く話も、藍華ちゃんの乙女心が垣間見えて素晴らしい。
子供っぽい外見のアル君が、時折ドキッとするような大人びた表情を見せる時があり、それもなかなかツボでした。ちょっと反則です、本当に。
ほのぼのまったりしつつも、締める所はきっちり真面目に描いているのがこの漫画の良さでもあります。
私は「幸せの達人」にはなれそうもないですけど……。
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