声帯模写で芸人として活躍する星月広夢。東南アジアの小国から、行方不明になった王子の代役を依頼される。王宮には無理やり連れてこられた王子にそっくりな少年・ヒカルがいた。唯一の味方である広夢に心を開き、次第に広夢も純粋なヒカルを気にかけるようになる。だが、なかなか王子が見つからない中、不穏な動が見え始める。
まちがって後の作品、我儘な皇太子～を先に読んでしまいました。そのためあまり詳細がわからなかったのかと思ったのですがこちらを読んでも詳細はあまりはっきりしません。両方を読んで隙間は想像して、という感じです。皇太子が行方不明になった本当の理由はこちらでは出てこないし。ムライが結局どうしたかったというはっきりしたところも語られていません。
でも主軸は広夢とヒカルの恋愛なのであえてそこを細かく書いてないのかもしれません。不穏な動きがある、何かわからない不安という状況という形でキャラを動かすのは共感できてよかったです。
他の作家さんなら詳細がよくわからなかったら良さも半減してしまいますたが剛さんは何をどう書いてもうまくまとめるなあと感心しました。どの世界でもどんなキャラでも自由に動かせるのあたりが好きです。
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