一人の人間が変装だけでこんなにも変われるのね。と最初はただただ感心。こういう人、いるなぁとにんまりしながらページをめくっていました。
アートはよくわかりませんがエンターテイメントとして楽しめます。ページ数が多いので途中からはぱらぱらとめくるのみになってしまいました。じっくり見つめると何時間でもこの本とともに過ごせます。
こんなにたくさんの写真を撮った澤田さんの根気と情熱に拍手です。
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ID400 ペーパーバック – 2004/4/1
澤田 知子
(著)
- 本の長さ400ページ
- 言語日本語
- 出版社青幻舎
- 発売日2004/4/1
- ISBN-104861520126
- ISBN-13978-4861520129
商品の説明
出版社からのコメント
『ID400』は、第29回木村伊兵衛写真賞を受賞した澤田知子の、作家としての方向性を決定づけた第一作目のシリーズ。証明写真機で、衣装、メーク、表情を変え400人の「自分」を撮影したセルフポートレートは、現にある自分、こうありたいという自分、さらには他人が見る自分―が果てしなく増殖し、アイデンティティの揺らぎを直視するエネルギーに満ちています。一方で、どんな変装の奥にも澤田知子ただ一人の存在が感じられるという事実。コンプレックスと恍惚、切望と客観・・・。そこに、「人はいったい何を見ているんだろう」という根源的な問いかけを持たずにはいられないのです。
内容(「MARC」データベースより)
街中の証明写真機で衣装、メーク、表情を変え400人の自分を撮影したセルフポートレート。木村伊兵衛賞受賞作家による写真集。
著者について
1977年、兵庫県神戸市生まれ。2000年、キャノン写真新世紀2000「特別賞」受賞。2004年、第29回木村伊兵衛写真賞、The Twentieth Annual ICP Infinity Award for Young Photographer受賞。
登録情報
- 出版社 : 青幻舎 (2004/4/1)
- 発売日 : 2004/4/1
- 言語 : 日本語
- ペーパーバック : 400ページ
- ISBN-10 : 4861520126
- ISBN-13 : 978-4861520129
- Amazon 売れ筋ランキング: - 181,261位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 12,565位アート・建築・デザイン (本)
- - 28,730位趣味・実用
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2004年5月31日に日本でレビュー済み
仮に自分がどんなに巧妙に変装し、人を欺いたと
してもそこには強烈に自身のアイデンティティが
宿る。
「変装する」ことそのこと自体がその個人の
アイデンティティを主張していると言えるからだ。
どんなに姿を変えようとも本来の自分は唯一無二。
あえて肯定的に自身本来の姿を否定することで
より一層本来の自分が際立つことをビジュアルで
示してくれる一冊。
してもそこには強烈に自身のアイデンティティが
宿る。
「変装する」ことそのこと自体がその個人の
アイデンティティを主張していると言えるからだ。
どんなに姿を変えようとも本来の自分は唯一無二。
あえて肯定的に自身本来の姿を否定することで
より一層本来の自分が際立つことをビジュアルで
示してくれる一冊。
2005年3月15日に日本でレビュー済み
ID400=自己の証明写真が400通りあるという矛盾。
「街のスピード写真で変装した自分を何通りも撮影する=アナログ的モンタージュ」って思い付き、言わばジャストアイデアを、アートとして成立させてしまう作者のこだわり、気が遠くなるようなパラノイアに単純に感動してしまう。そして、この写真集の企ては、変装を実際に400重ねていくことで、初めて意味性を持つものではないだろうか?森村泰昌の“変身願望”よりは、ポップアートやテクノのニュアンスに近いレプリカントへの欲望。レプリカントが増殖すればするほど、逆にオリジナリティ、個性が規定されていくことの不思議。
作者はこの“他者になる自分”という試みを繰り返す中で、結局“他者になれない自分”を痛いくらいに味わったはずだ。そして、作者の、企みを実行することの愉楽とともに、その“痛さ”が伝わってくる写真集でもある。
「街のスピード写真で変装した自分を何通りも撮影する=アナログ的モンタージュ」って思い付き、言わばジャストアイデアを、アートとして成立させてしまう作者のこだわり、気が遠くなるようなパラノイアに単純に感動してしまう。そして、この写真集の企ては、変装を実際に400重ねていくことで、初めて意味性を持つものではないだろうか?森村泰昌の“変身願望”よりは、ポップアートやテクノのニュアンスに近いレプリカントへの欲望。レプリカントが増殖すればするほど、逆にオリジナリティ、個性が規定されていくことの不思議。
作者はこの“他者になる自分”という試みを繰り返す中で、結局“他者になれない自分”を痛いくらいに味わったはずだ。そして、作者の、企みを実行することの愉楽とともに、その“痛さ”が伝わってくる写真集でもある。