10年ぶりに再会した幼馴染とのラブコメもの。登場するキャラクターたちは、『痕』などのLeafブランドのゲームが確立した、エロゲキャラの類型だろう。料理ベタのヒロイン、巨乳のお姉さん、無表情な妹、関西弁の友人など、比較的ベタだ。
しかし、何かが妙だ。この作品からは、王道のネタやキャラにある安定感が感じられない。どうにも違和感がある。一読しただけでは何故だか分からなかったが、他のラブコメの物語展開と比較していくうちに、理由が分かった。
物語がラブコメであるためには、「意識しあっている2人が、色々な障害を乗り越えていくうちに、だんだんはっきりした好意をもつようになり、最後には結ばれる」、という展開であるものだ。しかしこの物語はどうだろう。しょっぱなから主人公とヒロインは好き合っていて、周囲もそれを認めている。2人の仲の障害となるものは、実は何も無い。
作者は『藍より青し』の作者、文月晃のアシスタント出身だという。文月の『藍より青し』がラブコメ足りえたのは、主人公たちがそれぞれの「家」を背負うという、2人の仲を阻む大きな障害があったからだ。この作品にはそれがない。ヒロインの「エッチ嫌い」と主人公の「無節操」は、スパイスにはなってもメインディッシュにはならない。言ってみれば、既に完結している恋愛話を強引に展開させようとしているのだ。
でも、もし上手く続けることができるのなら、新しいラブコメのパターンになれるかもしれない。描かれている女の子たち自体はかわいいわけだし、期待をもって次巻を待ちたいと思う。
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となグラ! 1 (CR COMICS) コミック – 2004/12/1
筧 秀隆
(著)
- 本の長さ188ページ
- 言語日本語
- 出版社ジャイブ
- 発売日2004/12/1
- ISBN-104861760542
- ISBN-13978-4861760549
登録情報
- 出版社 : ジャイブ (2004/12/1)
- 発売日 : 2004/12/1
- 言語 : 日本語
- コミック : 188ページ
- ISBN-10 : 4861760542
- ISBN-13 : 978-4861760549
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上位レビュー、対象国: 日本
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2005年1月22日に日本でレビュー済み
2011年1月28日に日本でレビュー済み
隣り合った有坂家と神楽家
そしてそこの姉妹と兄妹は大の仲良しだった
しかし神楽家が急に引っ越す事になり、仲良しだった兄妹と離ればなれに
そして10年が経ち再び神楽家が隣に住む事に
しかし再会した神楽家の兄勇治は10年前とすっかり変わっていた
ずっと勇治の事を想い続けた香月
香月の理想から大きく離れてしまった勇治
この二人はこれからどうなってしまうのか?
そしてそこの姉妹と兄妹は大の仲良しだった
しかし神楽家が急に引っ越す事になり、仲良しだった兄妹と離ればなれに
そして10年が経ち再び神楽家が隣に住む事に
しかし再会した神楽家の兄勇治は10年前とすっかり変わっていた
ずっと勇治の事を想い続けた香月
香月の理想から大きく離れてしまった勇治
この二人はこれからどうなってしまうのか?
2006年4月30日に日本でレビュー済み
『藍青』じゃなくて、『ラブひな』のアシかと思った。正直似てる部分が結構ある。具体的にいえば、鉄拳で主人公をぶっ飛ばすシーンとか、主人公の言動で、ヒロインが主人公を見直す内面描写とか、内面描写をヒロインひとりアップでやるとか。
まあ、それはおいとくとして、他のことについては……下の方に書きたい内容全部書かれてしまった。同時に同意したいと思う。
だけど、強いて補足をつけるとすれば、こうなる。
「スパイス」=「作品を面白くする要素」=「エッチ嫌い」「無節操」により⇒素直になれない二人⇒好きあっていても、結ばれない距離感。「メインディッシュ」=「越えるべき障害や波乱」
――というところでしょうか。(勝手な引用ごめんなさい)
個人的な見解から言わせてもらえば、二人の素直になれない気持ちによって出来上がった距離感が、越えるべき障害の代役となり得ていると思う(それゆえ、強引に展開していると言えるのだけれど)。出来上がった距離感は、素直になれない気持ちで成り立ち、スパイスによって味付けされている。その距離感を、存在しないメインディッシュ=障害や波乱の代りにいれて、ラブコメとして展開させているのだ。だからこそ、完結を意味する「結ばれる」ことなく、持続させているのである。
もしかしたら、二人が素直になることが、物語の終止符を意味しているのかもしれない。
あと、余談だけど、このマンガのアニメ化が決定したみたい。こちらも必見!
それでは、下の方、色々引用した上勝手なこといってすみませんでした。
まあ、それはおいとくとして、他のことについては……下の方に書きたい内容全部書かれてしまった。同時に同意したいと思う。
だけど、強いて補足をつけるとすれば、こうなる。
「スパイス」=「作品を面白くする要素」=「エッチ嫌い」「無節操」により⇒素直になれない二人⇒好きあっていても、結ばれない距離感。「メインディッシュ」=「越えるべき障害や波乱」
――というところでしょうか。(勝手な引用ごめんなさい)
個人的な見解から言わせてもらえば、二人の素直になれない気持ちによって出来上がった距離感が、越えるべき障害の代役となり得ていると思う(それゆえ、強引に展開していると言えるのだけれど)。出来上がった距離感は、素直になれない気持ちで成り立ち、スパイスによって味付けされている。その距離感を、存在しないメインディッシュ=障害や波乱の代りにいれて、ラブコメとして展開させているのだ。だからこそ、完結を意味する「結ばれる」ことなく、持続させているのである。
もしかしたら、二人が素直になることが、物語の終止符を意味しているのかもしれない。
あと、余談だけど、このマンガのアニメ化が決定したみたい。こちらも必見!
それでは、下の方、色々引用した上勝手なこといってすみませんでした。