「不幸の均霑キンテン」という言葉を読んで思い浮かんだのは、フェミニストを自称するジェンダークレーマーによる炎上である。
「不幸のキンテン」とは、
「皆が等しく不幸であるべき」
という日本を支配している恐ろしい規範だ。それが、特に在日コリアン、被差別部落、海外出身者、LGBT、オタク、非モテなどのマイノリティを抑圧する。
ジェンダークレーマーによる炎上の理由は色々とあるが、幸せそうに趣味を楽しんでいるオタクが許せないというのが1つ挙げられるのではないか。ジェンダークレーマーは、自分が不幸だから他人の幸せが許せない。それがオタクなどのマイノリティなら、尚更だ。そこで、フェミニズムを口実にオタクが好みそうな表現を叩いて憂さを晴らす。
これこそ、まさに魂が植民地化された人々の典型的パターンではないか。だが、オタク達は最早黙ってはいない。自分達の文化と表現の自由を守るために立ち上がったのだ。深尾先生の本はオタクや表現の自由戦士達への大きなエールになるだろう。
追記
最近、自分の内面と向き合い、自分自身がジェンダークレーマーと同じ精神構造をしていることがわかった。理由は中1の時のしくじり体験からずっと逃げていたからだ。具体的には他人との距離感が掴めなかったり、おせっかいを焼き、大半の人から嫌われたという経験である。これ自体は誰でも多かれ少なかれ、経験することであり仕方が無い。問題はそのしくじり体験から30まで逃げてきたことだ。当然、魂の脱植民地化など出来るはずがない。
人間、誰しも魂の植民地化はされる。しかし、思春期に魂の脱植民地化が出来る人と出来ない人がある。世の大半を占める前者は健康に生きるが、私やツイフェミのような人間は魂の脱植民地化を避け拗らせ、様々な問題行動を起こす。魂の脱植民地化は当人自身が行うしかない。たとえ当人のせいでないにしてもだ。
繰り返し言うが、魂の植民地化は人間である以上、避けられない。大事なのは思春期以降、勇気をもって魂の脱植民地化が出来るかどうかなのである。
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魂の脱植民地化とは何か (叢書 魂の脱植民地化 1) 単行本(ソフトカバー) – 2012/9/26
深尾葉子
(著)
●叢書の第1弾。「魂の植民地化」とは、自由なはずの魂の活動が、人間社会によって呪縛され、本来の自分を発揮できない状態のこと。
国家による植民地化だけでなく、親や学校、共同体、社会の空気・思想などが個人の魂を呪縛し植民地化する。
●その働きをを解明し、偽装した自分によって、本来の情動や感情がいかにおさえられているか、明らかにする。
●自立した魂によって構築される社会のイメージを、著者のフィールドである中国・黄土高原に生きる人々の緑化活動にみる。
●著者のゼミの学生たちが、この理論を応用して、性的マイノリティや「よい子」の呪縛から解放されていくプロセスも紹介。
●原発のフクシマでは、子供を連れた県外脱出者を追いつめている共同体の呪縛を考える。
●宮崎駿監督の『ハウルの動く城』を脱植民地化論で鮮やかに読み解く。
●従来の客観主義ではなく、自らの魂の生きる社会、それを見据える新しい学問を提案する。
国家による植民地化だけでなく、親や学校、共同体、社会の空気・思想などが個人の魂を呪縛し植民地化する。
●その働きをを解明し、偽装した自分によって、本来の情動や感情がいかにおさえられているか、明らかにする。
●自立した魂によって構築される社会のイメージを、著者のフィールドである中国・黄土高原に生きる人々の緑化活動にみる。
●著者のゼミの学生たちが、この理論を応用して、性的マイノリティや「よい子」の呪縛から解放されていくプロセスも紹介。
●原発のフクシマでは、子供を連れた県外脱出者を追いつめている共同体の呪縛を考える。
●宮崎駿監督の『ハウルの動く城』を脱植民地化論で鮮やかに読み解く。
●従来の客観主義ではなく、自らの魂の生きる社会、それを見据える新しい学問を提案する。
- 本の長さ310ページ
- 言語日本語
- 出版社青灯社
- 発売日2012/9/26
- 寸法13 x 1.7 x 18.8 cm
- ISBN-104862280609
- ISBN-13978-4862280602
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商品の説明
著者について
深尾葉子(ふかお・ようこ)
1963年、大阪府に生まれる。
1987年、大阪市立大学大学院前期博士課程東洋史専攻修了。現在、大阪大学大学院経済学研究科准教授
著書『現代中国の底流―痛みの中の近代化』(共編、行路社)『黄土高原の村―音・空間・社会』(共著、古今書院)
『「満洲」の成立―森林の消尽と近代空間の形成』(共編、名古屋大学出版会)
1963年、大阪府に生まれる。
1987年、大阪市立大学大学院前期博士課程東洋史専攻修了。現在、大阪大学大学院経済学研究科准教授
著書『現代中国の底流―痛みの中の近代化』(共編、行路社)『黄土高原の村―音・空間・社会』(共著、古今書院)
『「満洲」の成立―森林の消尽と近代空間の形成』(共編、名古屋大学出版会)
登録情報
- 出版社 : 青灯社 (2012/9/26)
- 発売日 : 2012/9/26
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 310ページ
- ISBN-10 : 4862280609
- ISBN-13 : 978-4862280602
- 寸法 : 13 x 1.7 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 207,644位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 26,135位社会・政治 (本)
- - 42,298位ノンフィクション (本)
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2022年7月25日に日本でレビュー済み
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2013年8月1日に日本でレビュー済み
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「正しいはずの大人」が、おかしな言動を一斉にする。そんな体験をした。
あれは一体何だったのだろうか?いろいろ本を漁り最後にこの『魂の脱植民地化とは何か』にたどり着いた。
この本を読むまで「不幸の均霑(キンテン)」という言葉があることを知らなかった。第二次世界大戦下に、
「不幸が平等であるべきだ」という日本国民を縛り付けた恐ろしい概念だ。
それが68年経っていまだに、日本人の心の中に生き続けている。
これを作動させているのは個人個人の『蓋』と『箱』という人間の魂と言動を分断する装置だ。
『意図的に自らの言説空間にとって都合の悪いことを「認識しないことにする」ことで、場の論理を維持する。』
「和を以て貴しとなす」と云われるように日本人独特の価値観がこれに拍車をかける。
この問題の原因の一つに、TV新聞の偏向報道があると漠然と思っていた。
しかし、そんな一方的な問題ではないと、この本を読んで気づかされた。
両者がお互いに能動的に働きかけているということだ。
いくらダメだと分っていても感情的に前のめりに、社会が暴走するのは何故か?
それはどのような時に発露されるのか?
著者や学生、被災者の個人的な体験をつまびらかにすることで
その構造を垣間見ることができる。
この本でわかったことは、社会を知るという事はこの社会を構成している我々一人一人が、
当事者として個々に自分と向きわなければいけないということだ。
社会に対し不平不満や誹謗中傷をぶつける前に、自らの感情の源泉はどこにあるのか考えることが
「不幸の均霑」という呪縛から抜け出す唯一の方法に思う。
あれは一体何だったのだろうか?いろいろ本を漁り最後にこの『魂の脱植民地化とは何か』にたどり着いた。
この本を読むまで「不幸の均霑(キンテン)」という言葉があることを知らなかった。第二次世界大戦下に、
「不幸が平等であるべきだ」という日本国民を縛り付けた恐ろしい概念だ。
それが68年経っていまだに、日本人の心の中に生き続けている。
これを作動させているのは個人個人の『蓋』と『箱』という人間の魂と言動を分断する装置だ。
『意図的に自らの言説空間にとって都合の悪いことを「認識しないことにする」ことで、場の論理を維持する。』
「和を以て貴しとなす」と云われるように日本人独特の価値観がこれに拍車をかける。
この問題の原因の一つに、TV新聞の偏向報道があると漠然と思っていた。
しかし、そんな一方的な問題ではないと、この本を読んで気づかされた。
両者がお互いに能動的に働きかけているということだ。
いくらダメだと分っていても感情的に前のめりに、社会が暴走するのは何故か?
それはどのような時に発露されるのか?
著者や学生、被災者の個人的な体験をつまびらかにすることで
その構造を垣間見ることができる。
この本でわかったことは、社会を知るという事はこの社会を構成している我々一人一人が、
当事者として個々に自分と向きわなければいけないということだ。
社会に対し不平不満や誹謗中傷をぶつける前に、自らの感情の源泉はどこにあるのか考えることが
「不幸の均霑」という呪縛から抜け出す唯一の方法に思う。
2012年12月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
たくさんの蓋をかぶって生きているわたしたちがいる。それらの蓋をいかに取っ払うか、中国の共同体、個性に比例して見た時の日本の美徳の蓋(足枷)がまた見えてきた。魂の植民地は日本の内国植民地冲縄にもある。しかし、日本本土と冲縄の位相の違いが気になった。魂の植民地からの解放は日々の闘いだね!
2019年12月8日に日本でレビュー済み
私の場合、魂の植民地状態から抜け出すのに、
それを、なんとなく自覚してから、20年ほどの時間を要しました。今は、精神の充足と言いましょうか、自分に自信を持って生きられています。
この本を購入したきっかけは、
少し変わっていて、「どうして、魂の植民地から抜け出せたか」という、問題が解決した後に、その問題がなんだったのか、その構造を学問的に知りたいと思い、そんなものあるはずがないと思いつつ、探していた所、この本に出会いました。
出合ったと言っても、これは必然的なことだと思います。
かれこれ20年ほど読書を続けていますが
突然この著作が見つかったわけではなく、
私の場合、森嶋通夫→安冨歩氏→深尾葉子氏の順にこの著作へと辿り着きました。また森嶋通夫氏の著作に辿りついた理由も、自分のその時の問題意識と、
氏のそれが、共鳴したからだと思います。読書の意義は、どこまでいっても、著者との、問題意識の共鳴です。
この著作は、もちろん、魂の植民地状態がどういうものかを理解する上では、非常に良いと思います。こんな学問をよく考え着いたものだと思うと同時に、これこそが今日本で求められている「実学」なのだと思います。しかし、この著作では、どうやったら、植民地状態を抜け出せるかについては、あまり例が示されていません。
それは、当たり前だと思います。この著作で述べられている脱出例は、私が感じた所では、一時期なものです。また、似たような魂の植民地状態に戻ります。あくまでも対処療法です。根本治療の記述には、成功してません。その理由は、魂の植民地状態を抜け出す行動は、その人にしかわからないからです。
お医者さんに、自分を健康にしてほしいと言っているようなものです。それは野暮な要求です。健康なんて、明確に定義はできないからです。あくまでもお医者さんは、あなたを分析し、異常が認められることに関して、処方するだけです。健康を求めたいのなら、自分が自分達で健康とは、どういう状態なのかを考えなければいけません。
私の場合は、20年以上前に、今の言葉でいう生きづらさを感じ、もがき苦しんできました。魂の植民地状態から抜け出す根本的な行動は、実は私自身もよくわかっていません。この本を読んでも、たぶんそうなのかなという程度でした。〇〇すれば、〇〇になる。こういう論理で、問題解決は、できないことは、確かだと思います。
魂の植民地状態から抜け出す50の方法という本があったら、参考程度にしたほうが良いかもしれません。ただ、20年の過程で、自分を知ることの重要性、自分を労り愛する習慣というのは、植民地状態から抜け出す上で非常に大事な考えなのではないかと思っています。
私はかなり長い間外国にいた経験があり、
東京には年に一回ぐらい帰ってくる生活をしていたので、日本の変化というのを、一年ごとに見ています。その変化を一言で言えば、「ヤバい」になります。歩く人は、いつもイライラし、朝の電車の中は、お通夜みたいな感じで、ゾンビが沢山いる感じです。人の優しさや温かさを感じることはできず、多くの日本人は、発狂寸前のような状態に見えます。私の日本にいる外国の友人は、みな言います、日本人は、どうしてこれほど不幸に見えるんだと。
20年前と比べて、日本は衰退しているというか、日本人自身が狂ってきています。それを知るには、街を歩けばすぐにわかりますし、テレビを見れば、
おぞましいニュースに溢れています。日本は治安もよく、住みやすいと言われていた昔からすると、
もちろん今も治安はいいですが、日本人の今の心の状況は、戦場にいるかのような感じなのでしょう、
すでにボロボロだと思います。そのしわ寄せは、弱者、特に子供に及んでいます。
日本の青少年と先進諸国の青少年を比べる調査結果を見ると愕然とします。自信がない、希望がない、不安だけがあるという青少年は、世界平均を遥かに超えています。
子供達は、わかっているんだと思います、
自分達の周囲にいる大人がいかに不幸かを。
毎日、イライラし、他人を傷つけないと、
生きていけないと、他人と比較し、ちょっとでも、
自分が劣っていたら、落胆し、常に上にいたい。
子供には、良い教育をと、自分は、全く学習をせずに、子供に無意味なことを押し付ける。
せめて子供には、良い大学、良い会社に入ってもらいたいという、もう崩壊しているレールに子供を、
無理矢理乗っける。
日本の教育は、本来の教育とはかけ離れています。
これが日本人の魂の植民地状態の基本要素であることは間違いありません。ただ、この要素は、あまりに強固に出来上がっているので、外から崩れることはありません。ただ、安心して下さい。内部は、もうとっくに崩壊しています。ただ、大人が崩壊していないと言っているだけです。その大人とは、魂の植民地状態にある自分達です。
それを、なんとなく自覚してから、20年ほどの時間を要しました。今は、精神の充足と言いましょうか、自分に自信を持って生きられています。
この本を購入したきっかけは、
少し変わっていて、「どうして、魂の植民地から抜け出せたか」という、問題が解決した後に、その問題がなんだったのか、その構造を学問的に知りたいと思い、そんなものあるはずがないと思いつつ、探していた所、この本に出会いました。
出合ったと言っても、これは必然的なことだと思います。
かれこれ20年ほど読書を続けていますが
突然この著作が見つかったわけではなく、
私の場合、森嶋通夫→安冨歩氏→深尾葉子氏の順にこの著作へと辿り着きました。また森嶋通夫氏の著作に辿りついた理由も、自分のその時の問題意識と、
氏のそれが、共鳴したからだと思います。読書の意義は、どこまでいっても、著者との、問題意識の共鳴です。
この著作は、もちろん、魂の植民地状態がどういうものかを理解する上では、非常に良いと思います。こんな学問をよく考え着いたものだと思うと同時に、これこそが今日本で求められている「実学」なのだと思います。しかし、この著作では、どうやったら、植民地状態を抜け出せるかについては、あまり例が示されていません。
それは、当たり前だと思います。この著作で述べられている脱出例は、私が感じた所では、一時期なものです。また、似たような魂の植民地状態に戻ります。あくまでも対処療法です。根本治療の記述には、成功してません。その理由は、魂の植民地状態を抜け出す行動は、その人にしかわからないからです。
お医者さんに、自分を健康にしてほしいと言っているようなものです。それは野暮な要求です。健康なんて、明確に定義はできないからです。あくまでもお医者さんは、あなたを分析し、異常が認められることに関して、処方するだけです。健康を求めたいのなら、自分が自分達で健康とは、どういう状態なのかを考えなければいけません。
私の場合は、20年以上前に、今の言葉でいう生きづらさを感じ、もがき苦しんできました。魂の植民地状態から抜け出す根本的な行動は、実は私自身もよくわかっていません。この本を読んでも、たぶんそうなのかなという程度でした。〇〇すれば、〇〇になる。こういう論理で、問題解決は、できないことは、確かだと思います。
魂の植民地状態から抜け出す50の方法という本があったら、参考程度にしたほうが良いかもしれません。ただ、20年の過程で、自分を知ることの重要性、自分を労り愛する習慣というのは、植民地状態から抜け出す上で非常に大事な考えなのではないかと思っています。
私はかなり長い間外国にいた経験があり、
東京には年に一回ぐらい帰ってくる生活をしていたので、日本の変化というのを、一年ごとに見ています。その変化を一言で言えば、「ヤバい」になります。歩く人は、いつもイライラし、朝の電車の中は、お通夜みたいな感じで、ゾンビが沢山いる感じです。人の優しさや温かさを感じることはできず、多くの日本人は、発狂寸前のような状態に見えます。私の日本にいる外国の友人は、みな言います、日本人は、どうしてこれほど不幸に見えるんだと。
20年前と比べて、日本は衰退しているというか、日本人自身が狂ってきています。それを知るには、街を歩けばすぐにわかりますし、テレビを見れば、
おぞましいニュースに溢れています。日本は治安もよく、住みやすいと言われていた昔からすると、
もちろん今も治安はいいですが、日本人の今の心の状況は、戦場にいるかのような感じなのでしょう、
すでにボロボロだと思います。そのしわ寄せは、弱者、特に子供に及んでいます。
日本の青少年と先進諸国の青少年を比べる調査結果を見ると愕然とします。自信がない、希望がない、不安だけがあるという青少年は、世界平均を遥かに超えています。
子供達は、わかっているんだと思います、
自分達の周囲にいる大人がいかに不幸かを。
毎日、イライラし、他人を傷つけないと、
生きていけないと、他人と比較し、ちょっとでも、
自分が劣っていたら、落胆し、常に上にいたい。
子供には、良い教育をと、自分は、全く学習をせずに、子供に無意味なことを押し付ける。
せめて子供には、良い大学、良い会社に入ってもらいたいという、もう崩壊しているレールに子供を、
無理矢理乗っける。
日本の教育は、本来の教育とはかけ離れています。
これが日本人の魂の植民地状態の基本要素であることは間違いありません。ただ、この要素は、あまりに強固に出来上がっているので、外から崩れることはありません。ただ、安心して下さい。内部は、もうとっくに崩壊しています。ただ、大人が崩壊していないと言っているだけです。その大人とは、魂の植民地状態にある自分達です。
2013年4月29日に日本でレビュー済み
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私自身、安富氏の著書やブログから「魂の脱植民地化」という考え方を知り、深尾氏のこの著書にもたどり着きました。「魂」という言葉はかなり特殊な、自分にはあまり縁のないものと思っていましたが、まったくそうではないことがわかりました。安富先生の文章の武将のような力強さはかっこいいし、読むと生き返るような気がして大好きですが、深尾氏の世界には、安富先生にはない魅力があり、同性のせいか、勝手に親しみを覚えて、自分自身の心ともっと向き合えるようになったと思います。
個人的には「憑依」と『ハウルの動く城』についてのくだりがとくに身につまされましたし、出会えたことに感謝です。
ここでの「憑依」とは、「他者の感情になぞらえて自己の中でシミュレートすること」で、一見よいことのようでいて、実は、「真に自らの魂を通わせて、他者との共感を達成しているのではなく、自分自身の魂に蓋(「蓋」もまた本書のキーワードです)をして、偽装的に他者の心の動きをなぞろうとするもので、その過程にはいくつもの危険が潜んでいる」のです。深尾氏自らの精神史とともにその害が明らかにされ、「AC」である自分が子供のころからこれをやっておかしくなっていたことに気づくことができました。
『ハウルの動く城』の解釈・分析にも圧倒され、DVDを買ってときどき観返していますが、本書にもあるように、そのたびに発見や自分自身の心の変化に気づきます。深尾先生も『ハウル―』も恐るべしです。
個人的には「憑依」と『ハウルの動く城』についてのくだりがとくに身につまされましたし、出会えたことに感謝です。
ここでの「憑依」とは、「他者の感情になぞらえて自己の中でシミュレートすること」で、一見よいことのようでいて、実は、「真に自らの魂を通わせて、他者との共感を達成しているのではなく、自分自身の魂に蓋(「蓋」もまた本書のキーワードです)をして、偽装的に他者の心の動きをなぞろうとするもので、その過程にはいくつもの危険が潜んでいる」のです。深尾氏自らの精神史とともにその害が明らかにされ、「AC」である自分が子供のころからこれをやっておかしくなっていたことに気づくことができました。
『ハウルの動く城』の解釈・分析にも圧倒され、DVDを買ってときどき観返していますが、本書にもあるように、そのたびに発見や自分自身の心の変化に気づきます。深尾先生も『ハウル―』も恐るべしです。
2013年1月31日に日本でレビュー済み
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「魂の植民地化」とは、人間が本来その人のあるべき姿ではない姿、魂に蓋をし、仮面を被り、立場に引きずられ、「自分の生」ではない生を生きさせられている状態です。
この状態こそが、言葉の歪みを生み、コミュニケーション不全を生み、人々と社会に息苦しさ=生きづらさをもたらす。ここから脱するには。
本書はその「かくあるべし」という姿に囚われていた深尾先生自らが、その呪縛から脱出する苦闘を明らかにします。その過程で共鳴した若者達も大人達も、血しぶきを上げるようにして自らの魂と真摯に向き合い、その蓋を持ち上げようとします。
この痛々しさと、しかしその解放感。
この部分で僕も、無意識が閉ざしていた古い記憶が突然蘇り、いくつかの「なぜ自分がこうなのか」について腑に落ちました。
自分こそが自分を一番知らないものです。ぜひこの書物に触れていただいて、魂の蓋を開いてみてください。
冷たい風に身震いするかもしれませんが、必ず青空が広がっています。
この状態こそが、言葉の歪みを生み、コミュニケーション不全を生み、人々と社会に息苦しさ=生きづらさをもたらす。ここから脱するには。
本書はその「かくあるべし」という姿に囚われていた深尾先生自らが、その呪縛から脱出する苦闘を明らかにします。その過程で共鳴した若者達も大人達も、血しぶきを上げるようにして自らの魂と真摯に向き合い、その蓋を持ち上げようとします。
この痛々しさと、しかしその解放感。
この部分で僕も、無意識が閉ざしていた古い記憶が突然蘇り、いくつかの「なぜ自分がこうなのか」について腑に落ちました。
自分こそが自分を一番知らないものです。ぜひこの書物に触れていただいて、魂の蓋を開いてみてください。
冷たい風に身震いするかもしれませんが、必ず青空が広がっています。
2014年5月18日に日本でレビュー済み
「魂の脱植民地化」という概念の提唱者による実践的研究書。これまでに書かれたことのないスタイルの学術書であり、同時に、誰もが、自分の生き方について考える手がかりとなる実践書。
尚、「議論が足りていない, 2014/4/29」という☆☆のコメントが、「魂の植民地化」のサンプルとして極めて興味深いので、ブログで分析した。私の【マイケル・ジャクソンの思想】という fc2 のブログの、2014/05/16(金) 11:28:46 の「『魂の脱植民地化とはなにか』へのアマゾンのコメントに示された魂の植民地化の構造」という記事を参照されたい。
尚、「議論が足りていない, 2014/4/29」という☆☆のコメントが、「魂の植民地化」のサンプルとして極めて興味深いので、ブログで分析した。私の【マイケル・ジャクソンの思想】という fc2 のブログの、2014/05/16(金) 11:28:46 の「『魂の脱植民地化とはなにか』へのアマゾンのコメントに示された魂の植民地化の構造」という記事を参照されたい。