圧倒される「情熱という名の分厚さ」ですが、涼やかな装丁なので
あの映画の夏の清涼さが思い出されキュンとします。
あるトークショウで聞いた話によるとアニメ映画の絵コンテとしては
現時点において史上最長になるのでは?とのことでした。
それだけ、映画未収録分も含め、見ればそのまま映画の流れが再現できるような詳細さです。
キャラクターの細かい動作や表情に逐一細かな指示が書き込まれ
監督がいかに、小さな芝居、演技を大事に(というより執着?)して映画を作ったかが分かります。
これは原恵一監督が『河童のクゥと夏休み』という新しいチャレンジである映画を作るに際して
どのような思考をたどったかの全貌を知る本です。
原恵一監督の次回作を待ち望む良き観衆である方々は、値段と相談して
次作への投資と思って購入されてはどうでしょう。
ついでに監督、走り書きのように書いているとは思うんですが、コンテの書き込みの「字がきれい」です。
また、コンテの下に所々回想としてのコメントが載っていて
(コレのねた元は〜とか、この時はああでというような)
楽屋裏をのぞくような面白さもあります。
原監督は脚本を書くことは無く、絵コンテのみで企画も通してしまう方らしいので
本書は監督の映画製作の原案の全てと言ってよいのではないでしょうか。
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河童のクゥと夏休み 絵コンテ集 ハードカバー – 2007/7/27
原恵一
(著)
名作誕生!
人間の世界に迷い込んだ河童のクゥと、一人の少年が届ける感動のファンタジー『河童のクゥと夏休み』の絵コンテ集。
『河童のクゥと夏休み』は『映画クレヨンしんちゃん』シリーズで数々の賞を受賞した原恵一監督が、5年という年月をかけて完成した新作です。
欠番になった36分間全カットを網羅。
名シーン、欠番シーンに原監督のコメント付き。
人間の世界に迷い込んだ河童のクゥと、一人の少年が届ける感動のファンタジー『河童のクゥと夏休み』の絵コンテ集。
『河童のクゥと夏休み』は『映画クレヨンしんちゃん』シリーズで数々の賞を受賞した原恵一監督が、5年という年月をかけて完成した新作です。
欠番になった36分間全カットを網羅。
名シーン、欠番シーンに原監督のコメント付き。
- 本の長さ872ページ
- 言語日本語
- 出版社バジリコ
- 発売日2007/7/27
- ISBN-104862380603
- ISBN-13978-4862380609
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商品の説明
著者について
原恵一(はら・けいいち)■1959年群馬県生まれ。1982年シンエイ動画に入社。テレビの「ドラえもん」の演出、「エスパー魔美」のチーフディレクター、「クレヨンしんちゃん暗黒タマタマ大追跡」('97)から「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」まで「映画クレヨンしんちゃん」シリーズの脚本・監督。
「嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」('01)では、子どもだけでなく、大人たちをも感動させ、絶賛された。「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」('02)にて第6回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞、第57回毎日映画コンクールアニメーション賞、東京アニメフェア監督賞、第22回藤本賞奨励賞を受賞。
「嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」('01)では、子どもだけでなく、大人たちをも感動させ、絶賛された。「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」('02)にて第6回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞、第57回毎日映画コンクールアニメーション賞、東京アニメフェア監督賞、第22回藤本賞奨励賞を受賞。
登録情報
- 出版社 : バジリコ (2007/7/27)
- 発売日 : 2007/7/27
- 言語 : 日本語
- ハードカバー : 872ページ
- ISBN-10 : 4862380603
- ISBN-13 : 978-4862380609
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,534,342位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 8,333位漫画・アニメ・BL(イラスト集・オフィシャルブック)
- - 138,260位エンターテイメント (本)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2007年10月31日に日本でレビュー済み
「ひどいやつです、俺って。
監督をやろうなんて人間は、たいていろくでなしですから」
―――615ページ下部・原恵一監督のコメントより
原監督にとって初の絵コンテ集は、なんと871ページもある、ハードカバーの立派な本。2冊あれば、腕や肩、胸部のエクササイズにも使えそうな重さ・厚さです。劇場で上映された『河童のクゥと夏休み』の全編(上映時間:2時間18分)だけでなく、カットされた場面も含んだ形―およそ3時間分。早い段階では、2時間50分のバージョンが(フィルムとして)あったとのこと―で、そのすべてを収録してあります。カット場面には、ページの端に薄いラインが入っており、このことを意識して読んで行かないと、気付かないかもしれません。また、絵コンテとして書かれた後に、セリフなど細部が変更されたところもあり、そういった部分に関して、すべてがフォローされているわけではありません。けれど、これを読めばきっと『河童のクゥと夏休み』という作品のことを、心でしっかり抱きしめることができるでしょう。
いずれにしても、冒頭に引用した言葉のように、たとえ劇中であっても、誰か(この場合はクゥ)を追い込み、傷つけることに敏感な、そんな繊細さをもって演出にあたる原監督は、数少ない、信頼に値する映画監督のひとりだと感じました。
現在、日本のアニメーションの制作環境は、ごく一部を除いて決して恵まれているとは言えず、有名無名を問わず、多くの方々が厳しい状況の中で仕事をしています。ひとつ言えるのは、この本は“原恵一監督の著書”であり、購入することは、その活動を支えることにもつながる、ということです。
というわけでこれは、『河童のクゥと夏休み』をこよなく愛するすべての人に、ぜひご購入いただきたい1冊なのです。
監督をやろうなんて人間は、たいていろくでなしですから」
―――615ページ下部・原恵一監督のコメントより
原監督にとって初の絵コンテ集は、なんと871ページもある、ハードカバーの立派な本。2冊あれば、腕や肩、胸部のエクササイズにも使えそうな重さ・厚さです。劇場で上映された『河童のクゥと夏休み』の全編(上映時間:2時間18分)だけでなく、カットされた場面も含んだ形―およそ3時間分。早い段階では、2時間50分のバージョンが(フィルムとして)あったとのこと―で、そのすべてを収録してあります。カット場面には、ページの端に薄いラインが入っており、このことを意識して読んで行かないと、気付かないかもしれません。また、絵コンテとして書かれた後に、セリフなど細部が変更されたところもあり、そういった部分に関して、すべてがフォローされているわけではありません。けれど、これを読めばきっと『河童のクゥと夏休み』という作品のことを、心でしっかり抱きしめることができるでしょう。
いずれにしても、冒頭に引用した言葉のように、たとえ劇中であっても、誰か(この場合はクゥ)を追い込み、傷つけることに敏感な、そんな繊細さをもって演出にあたる原監督は、数少ない、信頼に値する映画監督のひとりだと感じました。
現在、日本のアニメーションの制作環境は、ごく一部を除いて決して恵まれているとは言えず、有名無名を問わず、多くの方々が厳しい状況の中で仕事をしています。ひとつ言えるのは、この本は“原恵一監督の著書”であり、購入することは、その活動を支えることにもつながる、ということです。
というわけでこれは、『河童のクゥと夏休み』をこよなく愛するすべての人に、ぜひご購入いただきたい1冊なのです。