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トンデモ本の逆襲 文庫 – 2006/6/1

3.7 5つ星のうち3.7 7個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 洋泉社 (2006/6/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2006/6/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 397ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4862480373
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4862480378
  • カスタマーレビュー:
    3.7 5つ星のうち3.7 7個の評価

カスタマーレビュー

星5つ中3.7つ
5つのうち3.7つ
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上位レビュー、対象国: 日本

2023年11月24日に日本でレビュー済み
書庫整理のため再読.

 『トンデモ本の世界』が好評だったことにより出版された続編.
 やはり前作に比べれば薄味なのは,続編というものの宿命だが,このあとに粗製乱造された「と学会」関連出版物に比べれば,まだかなりマシ.


・「宇宙人の国家は共産主義体制」と主張するUFO研究本(p.14-15)

・「地球外生命体の侵略に危機感を覚え,教職を投げ打ち,本格的にUFO問題の研究に没頭」する東大卒の著者(p.19)

・陰謀論的「解読」ができなくて,「困るのだ,こんな難しいことをされては」と文句を言う(p.22)武田了円.

・栗本慎一郎のトンデモ本(p.41-48)
・大槻教授も書いていたトンデモ本(p.48-53)
・東京家政学院筑波短期大学情報処理科教授もトンデモ本(p.54-56)
・東大経済学部卒の経営コンサル?が書いた,「困った時にはアストラルと叫べ」という内容の本(p.204)

 どんな学者も門外漢の分野ではトンデモに罹り易いという事例の一つと言えよう.

 とはいえ,
・慶大医学部卒の精神科医が書いた『精神病はおばけの仕業だ!』(p.127)
のような事例もあるから油断はできないが.

・「例によってユダヤとフリーメーソンをごっちゃにしており,ユダヤ人が『ネクロノミコン』の邪悪な魔術を用いて,世界を破滅に導こうとしているのだ」という,おどろおどろしいユダヤ陰謀論を展開する本(p.74)

・ゴム製の帝都物語(p.81)

 これは著者の喩えが言い得て妙.

・「この本は宗教書でありながら,漫才の本として読めてしまうのである.ハルマゲドンがこんなに楽しくていいのだろうか」(p.86)

・「健康法の本はいろいろあるが,宇宙の健康まで論じた本は,ちょっと他に見当たらない」(p.119)

・「悲鳴をあげてやられたふりをして,殺した虎の皮をかぶり,虎のふりをして脱出するのである.東京紳士はアフリカで猛獣狩りをして,剥製を作った経験もあるので,皮をはぐのが上手かったのだ」(p.150)

 昨今でも底辺ラノベにならありそうな展開.

・「アルファ波というのは特殊な脳波ではなく,目を閉じて安静にしているだけで,誰でも発生するものなのである」(p.170)
・「実は物理学会において,発表内容の審査というのは全くないのです」(p.231)

 まあ,知らん人も多いだろう.

・××ウォーターといった商法が摘発されにくい最大の理由は,被害届が出ないこと.
「なにしろ基本的にはただの水道水なのだから,飲んでも害など出るはずがない」(p.172)



 ネタが少々不足していただろうことを推測される,トンデモへの対抗言論となっている最後の章;

・オカルト・バスターズ「CSICOP」と「Skeptics Society」(p.197-198)

・「予言書とする彼らの土俵に立って聖書を注意深く見てみると,むしろ彼ら多くの終末論者たちの一致していないことが分かる.
 イエス自身が『その日その時』は紙御自身以外はイエス本人も含めて誰も知らないと言っているのである(マルコ伝13-32.マタイ伝24-36).
 "その日その時"はわからなくとも『その年その月』までなら可能なのではないかとする主張もあるとは言え,お釈迦様ならぬキリストさまでもご存知ないことを,たとえば一介の医師に過ぎないノストラダムスやその他の人々が知ることができると主張するのは,むしろ聖書とは逆の行為であろう」(p.277)

 同様の傾向は「長いあとがき」にも伺える;

・内容を大幅に歪められてトンデモ本に紹介されてしまった真面目な研究者の事例(p.292)



 「はじめに」に曰く,変なものを野次馬的に楽しもうというのが,と学会の主旨(p.1-2)であるそうなのだが,本書やその後のと学会関係には攻撃的言動が少なからず散見されるので,言葉通りに受け取ることはできず.

 また,「戦え!山本会長」の灯台もと暗しオチ(p.166)だが,その後の唐沢俊一騒動に際しての山本の腰の引けまくった姿勢を見るに,単に身内に甘い人間なのでは?と思わざるを得ず.

・「自分の関係している出版社のことは,ちょっとまずいんです」(p.295)
という記述にも同様のことが伺える.


 一読する程度なら.
【関心率12.25%:全ページ中,手元に残したいページが当方にとってどれだけあるかの割合.当方にとっての必要性基準】
2013年7月28日に日本でレビュー済み
続編ですが紹介される本の質はまったく落ちていません。如何にトンデモ本の層が厚いかが分かります。続編として特に注目したい点は前作で紹介(というよりネタに)された著者のと学会への手紙が掲載されている点です。特に「日銀券は悪魔の隠し絵」の著者、武田了円先生の手紙はケッ作トンデモ本を書いてしまう著者の精神構造が洞察でき、大変興味深いです。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2001年5月26日に日本でレビュー済み
世紀末が去っても、相変わらずテレビや本で超常現象やUFOに関するモノが人気である。みたことのない不思議なモノには誰でも少なからず関心があるだろうから、とりあえず目を引かれるのは人情だが、いかにもただのデタガリみたいな自称「霊媒師」なんてのが出てきて「これは水子の霊です!」みたいなことを言われても、「はい、そうですか」と納得する素直な視聴者、読者も最近では少ないだろう。 むしろ、そういううさんくさい連中が何を思い、何を考えているかのほうに興味が湧いてくる。 この本は、そうした人達、また彼らの思想を「トンデモ」と位置づけ、科学という客観的な立場から徹底的に分析し、いかに彼らがユニークでムチャクチャな主張を展開しているかを分かりやすく提示してくれている。
ただし、その目的は「トンデモ」を間違ったモノとして糾弾したり、排除しようというのでは決してない。あくまで、そのムチャクチャさ加減を楽しんでしまおうというスタンスなのだ。
実際にトンデモ本を買って読む勇気がない人でも、この本でそのテイストを垣間見ることができる。そのうえ、科学の常識によって、冷静な解説がいちいちなされているので、二重のカタルシスを味わうことができる。
科学がどんどん進歩する一方、その反動のように「トンデモ」達も勢力を伸ばしていくことだろう。それらを冷静に受けとめ、楽しもうという筆者グループの姿勢は、21世紀のスタンダードとなっていくのではないだろうか。
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