無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
若者を喰い物にし続ける社会 (新書y 175) 新書 – 2007/6/1
- 本の長さ250ページ
- 言語日本語
- 出版社洋泉社
- 発売日2007/6/1
- ISBN-104862481566
- ISBN-13978-4862481566
商品の説明
出版社からのコメント
若年層の負担で年長者を支える再配分システムは
もはや機能不全に陥っている。
雇用悪化の痛手を受け、
経済難から結婚や出産の先送りをやむなく選ぶ若者たち。
「がんばれば、きみたち若者世代もやがてよくなるよ」
という大人の決めゼリフが
一定の真実味を持っていた時代は、もう終わった。
気が付けば、なぜか若者ばかりが苦労や無理を強いられる社会に変貌してしまった。
60年後の将来世代の資源を先食いする
「年長者ひとり勝ちモデル」を
築きあげてきた年長者たちの罠に
そろそろ気付かなくてはいけない。
日本における子どもや若者向けの社会保障は、
先進国でも最低水準にある。
未来会計の視点から、
若者にとって真に必要な政策は何かを明らかする!
【ストップ! 年長者ひとり勝ち】
虐げられている本当の弱者は、老人でなく若者である。
世代間格差こそ、この国を覆う病巣であり、
最もラディカルな争点だ!
著者について
1963年生まれ。マスコミで経済記者を経験。マクロ経済面から経済政策を批評す
ることに定評がある。ベストセラーになった『地価「最終」暴落』(光文社、
2004年)は、世代会計の観点から不動産を分析し、話題を集めた。2007年に韓国
で翻訳出版され、現在、不動産バブル崩壊が懸念される韓国全土で話題となって
いる。近著に、世代会計の観点から日本の民主主義や社会の歪みを描いた
『世代間最終戦争』(東洋経済新報社、2006年)。不動産・株式などの資産
市場、国や自治体のバランスシートの分析などに強い。
登録情報
- 出版社 : 洋泉社 (2007/6/1)
- 発売日 : 2007/6/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 250ページ
- ISBN-10 : 4862481566
- ISBN-13 : 978-4862481566
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,558,249位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
カスタマーレビュー
私たちの目標は、すべてのレビューを信頼性の高い、有益なものにすることです。だからこそ、私たちはテクノロジーと人間の調査員の両方を活用して、お客様が偽のレビューを見る前にブロックしています。 詳細はこちら
コミュニティガイドラインに違反するAmazonアカウントはブロックされます。また、レビューを購入した出品者をブロックし、そのようなレビューを投稿した当事者に対して法的措置を取ります。 報告方法について学ぶ
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
高齢者は弱者などではなく,社会保障によって手厚く保護されている強者であるんので日本は早々に社会保障を見直して,より多くの資産を若者に分配しなければならないと主張している。
多くの場面で批難されてきた若者を擁護する立場で書かれた貴重な一冊。
ただし,今の若者の苦境の原因をすべて年寄りに帰しているが,少々感情的になりすぎている感がある。
また数々の政策を提案しているが,あまり深く考えて提案しておらず,それらが有効に機能するかどうかは大いに疑問である。若者の現状をよりよくしたいという思いばかりが強すぎて,深く政策について思案しているようには感じられない。全体を通しても議論の深さが足りない。
もちろん今の社会保障は見直さなければならないが,一方的に高齢者を悪者にすれば解決するわけでもない。
両者の立場から議論を重ね,歩み寄る必要がある。
本書では世代間の対立を一層煽るだけで何の解決ももたらさないだろう。
1、世代間会計という手法を使ってみると、若者は税金を収奪されて、
それが年金、医療などの形で高齢者に主に分配されている
2、このようなことが起こる原因は、高齢者が既得権益を持つような
制度を作ってきたからである。
3、よって若者により大きな政治的な権利を与える、
あるいは若者が制度に反逆するような声を上げる必要がある、
というような内容である。内容はいいのだが、著者は多様なレトリックで政策提言を行うが、
論理的にはあまり明瞭には伝わっていないように感じるのが残念である。
私のこれらに対する意見としては、
1は、ハーヴァード大学の著名な経済学者のローレンス・コトリコフが提唱した分析方法で、
確かにほとんどすべての国家では、若者から税金を集め、高齢者に配っている、
2は、現代社会を形作る民主主義は基本的に多数決であるため、
そもそも先に政治活動を始めた高齢者が有利になるのは当たり前であり、
政治が税金の取り合いである以上は
日本のように高齢者がマジョリティとなっているような
少子化社会では、このような搾取がグロテスクに進むのは不可避だろう、
3については、むしろ政治活動をより小さくして、小さな政府を目指すべきだと考える(小さな政府)
一人一票の民主主義社会で若者が搾取されない状態が作れるのは
それによってのみではないだろうか。
就職氷河期世代の悲惨な現状を描いたが、著者は「世代会計」の視点から「年長者
一人勝ちモデル」や「(税金の)バラマキスト断罪」など鋭く指摘していく。
日本だけなく、欧米でも世代間の不公平さから「世代間戦争」が起こっているという。
この問題に対して著者は本書の中で「少老化政策」などの多くの提言を行っており、
一読の価値があると思う。
昨今、『ケータイを持ったサル』など「反若者本」が出版され、テレビや新聞などの
マスメディアも「年長者寄り=若者蔑視」の論調が目立っており、これらの情報のみで
判断するのは非常に偏っているとの指摘には、うなずくしかない。
この問題に対して著者は、若者たちにインターネットで色々な議論を行ない、
既存のメディアを超えた政策武器にするように、との提言は若者たちに実行して欲しい
と思う。
しかし,こういう現実を打破するためのさまざまな政策のアイデアがしめされているが,その実現性や効果は疑問である.また,若者問題以外の問題はとるにたらないという書きぶりだ (「平和か戦争か,右か左か,靖国参拝か謝罪かといった問題は,合理的に検討を加えれば容易に方向が定まる問題なのだ」と書いている).このように視野狭窄していては,若者問題の解決の方向もみいだせないだろう.
本書では、「弱者となった若者」と繰り返し述べているが、ここは「弱者であり続ける・強いられる若者」と読み直すべき部分があり、そこが食い物にし"続ける"というタイトルに繋がっているのだろう。
年功序列社会の言葉に表させるように、終身雇用制度は年次昇給とセットであり、その引き換えに若年時の手取り給与は抑えられてきた面がある(寮などの各種の手当などは割愛する
ところが、昨今の不況による終身雇用制度がリセットされ、新規の労働力(=若者)は安売りによってのみ職を得られなくなっている。当然の事ながら、他に安売りがある以上、積極的な値上げ交渉は行われにくい。派遣労働者や短期派遣工の一面だろう。
一方で、これまで弱者と理解されてきた立場は既得権として手つかずのままであったりする。現金収入の面はともかく、平均的な資産・貯蓄高と若年労働層の相対的な地位低下を併せ見れば、これまで通りの境遇を受けるのはナンセンス、過度の負担である事を指摘している。
同時に、少子高齢化による労働者層と年金受給層の比率修正を加えれば、一家を作り子どもを抱え、同時に収入も上昇し〜な前提条件が崩れていること、一企業では改善しきれない問題でもある事を各所で示唆している。
「これだから団塊は〜」という台詞は、「今時の若者は〜」と同質の思考停止なのだろうが、若者の政治離れというものが政治・政権の無反応の裏返しで、投票数≒高齢者といった声に忠実な施策といった公的支援のアンバランスさにも触れているのが、他の若者批判、団塊批判本とは異なる所だろう。
少なくとも通勤電車の中で読む本ではないな、と。
一個人としてこの本をとったきっかけは老人をいじめるな、と声を挙げながら、
高級百貨店に行って目に付くのは老人ばかり、という体験に拠ります。
事実老人がいかに守られていて、勝ち逃げしようとしているかが語られています。
若者は喰われている。骨までしゃぶりつくされている。
若者の状況を訴える人もいない。巧妙に隠し、だまし、それによって
訴えられないシステムが作られている、と考えるほうが正しいと思いますが。
一人でも多くの若者に読んでもらって、
「さぁどうする?」と次のステップに進んでいかなければ、
と考えさせられる内容です。
年金、福祉、政治、経済などでは、高齢者を弱者としていますが、日本の社会制度では若者こそ弱者であることを示しています。それに対する具体的な策の提示は貧弱ですが、このような社会に至るまでの経緯や構造、現状の把握といった問題認識には優れた本です。
言いっぱなしの文体、解説のないグラフ、奇妙な命名やオヤジギャグ(加害者ギャグ)など、読み進みにくいところもありますが、日本社会を理解するには良い本だと思います。