鈴木宗男と盟友、佐藤優、魚住昭のゆかいな仲間たちによる対談集。
というか、ほとんど佐藤優。「佐藤優が考える、鈴木宗男が考えるであろう日本」という感じ。
ともあれ、内容は濃く、日本について自分も大いに考えさせられた。
今の政治は「情」を失っているし、国民目線にも立っていない。
だから、国民にも「情」がなくなってしまっている。
ムネオは、新自由主義によってもたらされた格差はけしからんと主張する一方で、生活保護をもらってパチンコをするのはけしからん、とも言う。
格差は、一定期間続くと質的に転化して差別にもなる。
競争も成長も必要だが、過当な競争は埋められない差を作り出す。適度な競争の中で、敗者復活の機会も必要である。
成長か非成長かという二者択一の議論ではなく、成長という枠組みの中で環境を大切にするという知恵を出すこと。
愚直に、額に汗して頑張ることに価値を置く。
原発については、「即時ゼロ」という口当たりの良いことは言わず、原発の現場で働いている人のこと、原発立地自治体のことを考えるべきだと言う。
大きな方向としては脱原発でも、原発で働くことで生計を立てている人たちに、他の選択肢が見えるところまで、さまざまな形で支援をしていくことが政治の責任だと言う。
現実を見て、実行し、現実に影響を与えることができる政治家。
どの政治家よりも国民の声、声なき声を聞いてきた政治家、鈴木宗男。
困った人を助けるのに理屈はいらない。
まさに情の政治家であり真の保守である、鈴木宗男。
公民権停止のなかでも日本のことを真剣に考える政治家、鈴木宗男が考える日本を実現するために、日本のことを本気で考えるために読むべき一冊。
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鈴木宗男が考える日本 (洋泉社新書y) 新書 – 2012/3/24
- 本の長さ189ページ
- 言語日本語
- 出版社洋泉社
- 発売日2012/3/24
- ISBN-104862488854
- ISBN-13978-4862488855
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登録情報
- 出版社 : 洋泉社 (2012/3/24)
- 発売日 : 2012/3/24
- 言語 : 日本語
- 新書 : 189ページ
- ISBN-10 : 4862488854
- ISBN-13 : 978-4862488855
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,305,304位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 49,016位社会学 (本)
- - 79,349位新書
- - 172,014位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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元外交官で文筆家。ロシア情報収集・解析のエキスパート。魚住昭/ジャーナリスト。ノンフィクションに著作多数。青木理/ジャーナリスト。元共同通信記者。『日本の公安警察』『絞首刑』など著作多数。植草一秀/経済学者。日本経済、金融論が専門。(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 誰が日本を支配するのか!?政治とメディアの巻 (ISBN-13:978-4838721566)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2012年12月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2012年4月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
80年代から始まった新自由主義的改革は最上層の勝ち組から零れ落ちる富で社会が牽引されることを期待する。
政府が国民に負う経済的・道義的責任も小さくなる。
そして、小選挙区制は二項対立的となるので政策の中身は当たり障りのないものとなりイメージが判断材料となった。
再分配政治を金権腐敗政治といったのは立花隆であるが、それは新自由主義路線による旧来型保守政治家の排除にあった。
そして、保守政治家も変質して社会との結びつきの根を失ってしまいイメージ操作に頼るようになっていった。
「美しい国」とは、象徴的である。
そして、小沢に見られるように政治家の武器がカネからイメージに取って変わった。
政治家は約束はしたけれども約束を守るという約束はしていないと言うようになっていく(小泉、管)。
政治の土俵まで変わってしまった。そして、政治家は子ども化した。
社会には、それを象徴するかのように軽薄なお笑いが蔓延している。
脱成長と言っている人たちは、以前の成長一本やりの人たちと変わりない。
左派市民派の国から取れるものは全部取れと言うのも、新自由主義者の福祉ただ乗り論と変わりはない。
現代を象徴する二項対立論理による無責任なおいしいとこ取りに過ぎない。
鈴木宗男は、小泉政権が新自由主義的政策に舵をきる際の抵抗勢力のアイコンとして国策捜査により一旦排除されたが、どっこい復活した。
そして、他のどの政治家よりも果断に動いている。
新自由主義の行き着く先も見えてきた。
三者の洞察が見事に凝縮されていてすっきりする。
政府が国民に負う経済的・道義的責任も小さくなる。
そして、小選挙区制は二項対立的となるので政策の中身は当たり障りのないものとなりイメージが判断材料となった。
再分配政治を金権腐敗政治といったのは立花隆であるが、それは新自由主義路線による旧来型保守政治家の排除にあった。
そして、保守政治家も変質して社会との結びつきの根を失ってしまいイメージ操作に頼るようになっていった。
「美しい国」とは、象徴的である。
そして、小沢に見られるように政治家の武器がカネからイメージに取って変わった。
政治家は約束はしたけれども約束を守るという約束はしていないと言うようになっていく(小泉、管)。
政治の土俵まで変わってしまった。そして、政治家は子ども化した。
社会には、それを象徴するかのように軽薄なお笑いが蔓延している。
脱成長と言っている人たちは、以前の成長一本やりの人たちと変わりない。
左派市民派の国から取れるものは全部取れと言うのも、新自由主義者の福祉ただ乗り論と変わりはない。
現代を象徴する二項対立論理による無責任なおいしいとこ取りに過ぎない。
鈴木宗男は、小泉政権が新自由主義的政策に舵をきる際の抵抗勢力のアイコンとして国策捜査により一旦排除されたが、どっこい復活した。
そして、他のどの政治家よりも果断に動いている。
新自由主義の行き着く先も見えてきた。
三者の洞察が見事に凝縮されていてすっきりする。
2012年4月19日に日本でレビュー済み
佐藤優曰く「汗水たらして働く開拓農民」を心象風景とする鈴木宗男は「古い政治家」なのか?
本書は鈴木宗男とその盟友である佐藤、そして同じく「古い政治家」である『野中広務 差別と権力』を記した魚住昭による対談である。
小泉政権以降の格差社会問題によって、いわゆる新自由主義路線が見直されてから、田中角栄にはじまり、小沢、野中、鈴木に至る戦後保守政治=利権誘導政治=土着的社民主義の系譜は、「温情の政治」として見直されてきた。
「応援本」の色が濃いものの、本書は、彼らの「温情」がホンモノであるかを考える好材料になるだろう。
本書は鈴木宗男とその盟友である佐藤、そして同じく「古い政治家」である『野中広務 差別と権力』を記した魚住昭による対談である。
小泉政権以降の格差社会問題によって、いわゆる新自由主義路線が見直されてから、田中角栄にはじまり、小沢、野中、鈴木に至る戦後保守政治=利権誘導政治=土着的社民主義の系譜は、「温情の政治」として見直されてきた。
「応援本」の色が濃いものの、本書は、彼らの「温情」がホンモノであるかを考える好材料になるだろう。
2012年8月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
倒しても倒しても甦る、おきあがりこぼしのような鈴木宗男。
どーしてもなんだか気になる政治家さん。
震災や現在の日本のめちゃめちゃな政治状況を受けての対談はやっぱり面白い。
これだけキャラの立っている政治家、いや、著名人って今なかなかいないだろう。
そこに絡むラスプーチンこと佐藤優も、野中広務大好きな魚住昭も、
がっちり勉強している人だから、ひいているエピソードや事例が豊富で飽きさせない。
佐藤×魚住対談では、「鈴木先生はこう見られちゃう」といった
醒めた視線があるのもしびれる。
とはいえ、議論に「新自由主義」が持ち出されると、ちょっと展開が大雑把になる。
それと、皆さん政治家(や、それにまつわるジャーナリスト)だから仕方ないのかもしれないけれど、
「政治=社会」となってしまっている印象も否めない。
国家で保証できない(すべきでない)「人の幸福」の部分まで、
「情」という言葉で飲込んでしまっているような。
鈴木宗男のスケール感がものすごいからこそ、そこを
北海道ラブ! 地元ラブ! 大地ラブ! みたいなパッションで
押し通しちゃうと、こぼれていく人がある気がする。
いずれにせよ、鈴木宗男のチャーミングさを噛み締めるにはうってつけの本。
どーしてもなんだか気になる政治家さん。
震災や現在の日本のめちゃめちゃな政治状況を受けての対談はやっぱり面白い。
これだけキャラの立っている政治家、いや、著名人って今なかなかいないだろう。
そこに絡むラスプーチンこと佐藤優も、野中広務大好きな魚住昭も、
がっちり勉強している人だから、ひいているエピソードや事例が豊富で飽きさせない。
佐藤×魚住対談では、「鈴木先生はこう見られちゃう」といった
醒めた視線があるのもしびれる。
とはいえ、議論に「新自由主義」が持ち出されると、ちょっと展開が大雑把になる。
それと、皆さん政治家(や、それにまつわるジャーナリスト)だから仕方ないのかもしれないけれど、
「政治=社会」となってしまっている印象も否めない。
国家で保証できない(すべきでない)「人の幸福」の部分まで、
「情」という言葉で飲込んでしまっているような。
鈴木宗男のスケール感がものすごいからこそ、そこを
北海道ラブ! 地元ラブ! 大地ラブ! みたいなパッションで
押し通しちゃうと、こぼれていく人がある気がする。
いずれにせよ、鈴木宗男のチャーミングさを噛み締めるにはうってつけの本。