表題作八話と短編一話を収録した瀬菜モナコさんの単行本です。
「ユートピア・オブ・ワンダー」シリーズは女奴隷商人のウィノナとその助手のハイエルフの少女レヴェッタ、
皇族でありながら奴隷に身をやつした少年マイロがファンタジー世界の裏社会を舞台にエロティックに活躍するストーリーです。
ファンタジーと言っても剣や攻撃魔法を派手に使う訳ではなくモンスターもさほど出て来ませんが、
一般のファンタジーとは違った地味ながらも味のある世界観や魔法の使い方をしていて私は好きです。
(龍族が着ぐるみを着て変身する設定はどうかと思いますが…)
私のおススメは少年奴隷マイロの封印を解く為に娼館にやって来たウィノナとレヴェッタが、
施術により暴走したマイロにより激しく攻め立てられる第二話「Ｆｉｌｍ」、
女奴隷の調教をウィノナから任されたマイロが、逆に調教されてしまう第四話「Ｆｏｒｅｓｔ」、
くのいち魔守とリザードマンの隠密部隊に拘束されたウィノナとレヴェッタが辱められる第５・６話「Ｆｉｒｅ」「Ｆａｋｅ」、
ネタバレになるので詳しくは描きませんが、魔守とリザードマンたちが激しく求め合う第７話「Ｆｏｇ」も中々楽しめます！
ただ、短編「Ｐｏｐ’ｎ ｓｈｏｔ」は在り来たりなストーリーで絵柄も収録されている中では一番古く、
おまけにしても残念な話です。
いっその事リザードマンたちがデブラの屋敷を襲った時の外伝でも書き下ろして欲しかったです。
画力は成年漫画としては標準的で荒い所もありますが、表紙画の大胆さは本編の構成、内容にも活きていて期待を裏切りません。
またキャラクターも性悪だけど優しい一面もあるウィノナをはじめ、境遇の割に純粋で健気なマイロ、
メイド姿で口調は丁寧だが冷静な突込みも入れるレヴェッタ、お調子者の竜族デューガンなど面白く好感が持てます。
ストーリーも世界観・設定が邪魔をせず、攻める側と受ける側が入れ替わるエロティックな展開と良くマッチしていて楽しめ、
サディスティックな行為が多く、奴隷が登場する内容の割に暗くないところも良いです。
瀬菜モナコさんには是非この路線で良い作品を描き続けて頂きたいです！
エルフやファンタジー好きには★★★★★でおススメ出来る、エロティック・ファンタジーの良作です。
興味があれば、ぜひご覧ください！
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