ライオンズ黄金時代を知る者にとって、最良の覚え書き。
黄金時代への愛着、郷愁、憧憬といった個々の思いの琴線へ触れる良書です。
逆に、ライオンズ黄金時代へ特別な思いがない方にとって、どのような受け止め方になるのかは想像しにくい。
おそらく退屈な本なのかもしれない。
良い意味でも悪い意味でも、ライオンズ黄金時代のファンのための記録本であり、記憶を蘇らせるための触発本である。
そして森西武のマス的な評価ではなく、ファンならではの肯定的な評価に賛同する者のための本でもある。
ライオンズ黄金時代へ特別な思いのある方へ☆5つ。
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森・西武ライオンズ 9年間の黄金伝説~「常勝レオ軍団」の軌跡 (TWJ books) 単行本(ソフトカバー) – 2013/9/2
加古大二
(著)
1986年~1994年の9年間、西武ライオンズの指揮を執った森祇晶監督。前監督・広岡達朗時代の主力、山崎裕之、田淵幸一、大田卓司らが引退、ベテラン田尾安志、片平晋作も峠を越え、投手陣も故障もちの選手が多く、「いかに世代交代をさせながら勝つか」という命題からの出発であった。
そこで森祇晶監督が打ち出した方針が「育てながら勝つ」。
高卒新人の清原和博を一軍で我慢強く使い続け、ショートの石毛宏典をサードへ、サードの秋山幸二をセンターへというダブルコンバートを敢行、空いたショートに一軍での実績皆無の田辺徳雄を抜擢。ドラフト上位で森山良二(新人王)、渡辺智男、石井丈裕、潮崎哲也、杉山賢人ら即戦力投手を次々と指名。さらなる戦力補強に、外野と投手の抑えに、吉竹春樹(元阪神)、平野謙(元中日)、鹿取義隆(元巨人)をトレードで獲得。晩年には秋山幸二と佐々木誠(元ダイエー)のトレードという荒療治も行っている。
チーム内での「人材活用」、「ドラフト」、「トレード」、そして監督の「洞察力」「采配」「戦術」「戦略」…。チーム運営のあらゆる英知を結集させた結果、近代のプロ野球では空前絶後の成果を挙げた森西武を詳細に分析することで、『いかにしてチームを強くするか』というマネージメント力の鍵を浮かび上がらせる。
序章 「常勝」と「世代交代」のアウフヘーベン
1986 大型新人・清原和博
傷だらけの投手陣/清原に賭けた森監督/功を奏したツープラトーン/苦心の投手運用/首位浮上/残り四試合で同率首位/逆転日本一で払拭した“前任者の幻影"
1987 石毛・秋山ダブルコンバート
ベテランの大量放出/石毛の三塁転向と田辺の大抜擢/外野専任で飛躍遂げた秋山/果敢な若手起用/抑え不在と先発完投システム/渡辺の穴を埋めた横田/主力の戦列復帰/V2たぐり寄せた「四番・ブコビッチ」/辻の走塁、清原の涙
1988 平野謙・加入
攻守の弱点を埋めた名手/開花した“隠し玉"森山/6人ローテーション制/“国産助っ人"バークレオ/不死身の近鉄/パ・リーグのいちばん長い日/「敵は落合だけ」
1989 失った覇権
東尾の穴埋め/伊東、田辺を欠いた開幕/勝てない工藤/“救西主"デストラーデ/辛抱強く使った渡辺智/8月反抗、そして首位へ/大誤算の10月決戦
1990 ダブルストッパー誕生
積極的な補強/「ライオンズの一員になった」/若手投手を引っ張った大宮/8連敗にも泰然自若/新人・潮崎の八面六臂の奮投/独走V/「野球観が変わった」と言わしめた圧勝劇
1991 立ちはだかる魔術師と球界最高のエース
“一億円プレイヤー"清原の懊悩/蘇った工藤/仰木魔術と野茂/“藤井寺決戦"で首位奪還/郭の9試合連続完投勝利/シリーズの趨勢決した伏兵の一打
1992 仁王立ちした“三番目のエース"
四番を外された清原/盤石の5本柱/独走態勢/新人・新谷の台頭/世代交代の萌芽/野村IDとの死闘/「先に動けば負ける」
1993 デストラーデの穴
根本管理部長の退団/戦力にならなかった新助っ人/鈴木健への英才教育/“サンフレッチェ"誕生/ “饒舌の将"の怪気炎/帝都は燃えているか/“一人一殺"で日本ハムに引導/短期決戦の鬼、ついに敗れる
1994 秋山・佐々木大型トレード
獅子の至宝、福岡へ/機動力野球を牽引した佐々木/厚みを増した投手層/四つ巴の大混戦/我慢の8月/スクランブル態勢/11連勝でV5/栄光の陰で/帝国の落日
終章 桃源のベースボール
そこで森祇晶監督が打ち出した方針が「育てながら勝つ」。
高卒新人の清原和博を一軍で我慢強く使い続け、ショートの石毛宏典をサードへ、サードの秋山幸二をセンターへというダブルコンバートを敢行、空いたショートに一軍での実績皆無の田辺徳雄を抜擢。ドラフト上位で森山良二(新人王)、渡辺智男、石井丈裕、潮崎哲也、杉山賢人ら即戦力投手を次々と指名。さらなる戦力補強に、外野と投手の抑えに、吉竹春樹(元阪神)、平野謙(元中日)、鹿取義隆(元巨人)をトレードで獲得。晩年には秋山幸二と佐々木誠(元ダイエー)のトレードという荒療治も行っている。
チーム内での「人材活用」、「ドラフト」、「トレード」、そして監督の「洞察力」「采配」「戦術」「戦略」…。チーム運営のあらゆる英知を結集させた結果、近代のプロ野球では空前絶後の成果を挙げた森西武を詳細に分析することで、『いかにしてチームを強くするか』というマネージメント力の鍵を浮かび上がらせる。
序章 「常勝」と「世代交代」のアウフヘーベン
1986 大型新人・清原和博
傷だらけの投手陣/清原に賭けた森監督/功を奏したツープラトーン/苦心の投手運用/首位浮上/残り四試合で同率首位/逆転日本一で払拭した“前任者の幻影"
1987 石毛・秋山ダブルコンバート
ベテランの大量放出/石毛の三塁転向と田辺の大抜擢/外野専任で飛躍遂げた秋山/果敢な若手起用/抑え不在と先発完投システム/渡辺の穴を埋めた横田/主力の戦列復帰/V2たぐり寄せた「四番・ブコビッチ」/辻の走塁、清原の涙
1988 平野謙・加入
攻守の弱点を埋めた名手/開花した“隠し玉"森山/6人ローテーション制/“国産助っ人"バークレオ/不死身の近鉄/パ・リーグのいちばん長い日/「敵は落合だけ」
1989 失った覇権
東尾の穴埋め/伊東、田辺を欠いた開幕/勝てない工藤/“救西主"デストラーデ/辛抱強く使った渡辺智/8月反抗、そして首位へ/大誤算の10月決戦
1990 ダブルストッパー誕生
積極的な補強/「ライオンズの一員になった」/若手投手を引っ張った大宮/8連敗にも泰然自若/新人・潮崎の八面六臂の奮投/独走V/「野球観が変わった」と言わしめた圧勝劇
1991 立ちはだかる魔術師と球界最高のエース
“一億円プレイヤー"清原の懊悩/蘇った工藤/仰木魔術と野茂/“藤井寺決戦"で首位奪還/郭の9試合連続完投勝利/シリーズの趨勢決した伏兵の一打
1992 仁王立ちした“三番目のエース"
四番を外された清原/盤石の5本柱/独走態勢/新人・新谷の台頭/世代交代の萌芽/野村IDとの死闘/「先に動けば負ける」
1993 デストラーデの穴
根本管理部長の退団/戦力にならなかった新助っ人/鈴木健への英才教育/“サンフレッチェ"誕生/ “饒舌の将"の怪気炎/帝都は燃えているか/“一人一殺"で日本ハムに引導/短期決戦の鬼、ついに敗れる
1994 秋山・佐々木大型トレード
獅子の至宝、福岡へ/機動力野球を牽引した佐々木/厚みを増した投手層/四つ巴の大混戦/我慢の8月/スクランブル態勢/11連勝でV5/栄光の陰で/帝国の落日
終章 桃源のベースボール
- 本の長さ176ページ
- 言語日本語
- 出版社トランスワールドジャパン
- 発売日2013/9/2
- ISBN-104862561276
- ISBN-13978-4862561275
商品の説明
著者について
1979年1月9日名古屋市生まれ。岐阜高校卒業、熊本大学文学部人間科学科中退。神宮球場プロ野球警備スタッフ、会社員等を経て、現在学習塾を経営するかたわら、文筆業に携わる。小学3年生からプロ野球の魅力にひかれ、以後チームを問わず幅広く試合を観戦。好きな監督は川上哲治、森祇晶、落合博満、三原脩、西本幸雄、上田利治、大沢啓二。自身で蓄積した膨大なデータを裏付けとした野球論に定評がある。著書に『落合語録~人生を勝ち抜く「俺流」語録』(トランスワールドジャパン)。
登録情報
- 出版社 : トランスワールドジャパン (2013/9/2)
- 発売日 : 2013/9/2
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 176ページ
- ISBN-10 : 4862561276
- ISBN-13 : 978-4862561275
- Amazon 売れ筋ランキング: - 174,877位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 4,894位スポーツ (本)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年10月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
所沢球場に足を運んで、松崎しげる(さん)の歌を聴きながら観戦していたのを思い出していました。本書に書かれた「勝負の厳しさ」は、子供だった私には当時まったく理解していなかったように思います。
いまは各チームの監督として活躍する面々がプレーヤーとして登場し、そのプレイで強烈な印象を与えた「常勝軍団の栄光」にフォーカスをあてるのではなく、森監督を中心に描き、コーチ陣、選手たちを含めた「優勝を義務づけられたチーム」であるための内部事情や葛藤が描かれています。
プレーそのものはほとんど描かれていなく結果だけが描かれているため、プレーに興味がある方にはお勧めできません。
9年間にわたり西武とライバルチームの(大好きだった)名監督・名選手が登場し「息が詰まるような勝負のやり取り」を感じられたので★4つとしました。客観性を追求して脚色していないからだと思いますが、物語としての面白みに欠けたので★1つマイナスです。
いまは各チームの監督として活躍する面々がプレーヤーとして登場し、そのプレイで強烈な印象を与えた「常勝軍団の栄光」にフォーカスをあてるのではなく、森監督を中心に描き、コーチ陣、選手たちを含めた「優勝を義務づけられたチーム」であるための内部事情や葛藤が描かれています。
プレーそのものはほとんど描かれていなく結果だけが描かれているため、プレーに興味がある方にはお勧めできません。
9年間にわたり西武とライバルチームの(大好きだった)名監督・名選手が登場し「息が詰まるような勝負のやり取り」を感じられたので★4つとしました。客観性を追求して脚色していないからだと思いますが、物語としての面白みに欠けたので★1つマイナスです。
2014年6月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
だれが監督でも勝てる。勝って当然と思われる中で勝ち続けることの難しさを描いたすばらしい作品です。
たらればですが89年に優勝していればV9の巨人を上回るV10
その89年もそして森・ライオンズ最終翌年の95年も
立ちはだかったのはいずれも今は亡き仰木彬さん。今のパリーグがあるのもこのお二人の多大な功績はパリーグファンなら誰しも
知るところです。
たらればですが89年に優勝していればV9の巨人を上回るV10
その89年もそして森・ライオンズ最終翌年の95年も
立ちはだかったのはいずれも今は亡き仰木彬さん。今のパリーグがあるのもこのお二人の多大な功績はパリーグファンなら誰しも
知るところです。
2016年1月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ライオンズファンです。発売当初、買いたいとは思っていませんでしたが、レビューを見て中古でも欲しいと思いました。あの黄金期を詳しく伝えられており、参考になる本です。
2013年11月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
森祇晶監督時代を、ターニングポイントとなった試合や名場面、その時代の名選手、名脇役にスポットをあてつつ振り返った一冊。
本作は、球団の裏側をコアに暴いたり、個人にフォーカスした伝記本、といったものではなく、あくまで当時1ファンとして夢中になった目線での回顧である。
それでいて、当時の子供では知りえなかったフロントの動きや森監督の心理描写、言動についても随所に触れてあり、当時子供だったファンにとっては、新たな発見とともに当時を振り返られる。
当時、著者と同じ立場で夢中になったオールドファンには、当時の多彩な選手の活躍を懐かしむファンブックとしてお勧め。
本作は、球団の裏側をコアに暴いたり、個人にフォーカスした伝記本、といったものではなく、あくまで当時1ファンとして夢中になった目線での回顧である。
それでいて、当時の子供では知りえなかったフロントの動きや森監督の心理描写、言動についても随所に触れてあり、当時子供だったファンにとっては、新たな発見とともに当時を振り返られる。
当時、著者と同じ立場で夢中になったオールドファンには、当時の多彩な選手の活躍を懐かしむファンブックとしてお勧め。
2013年9月11日に日本でレビュー済み
森祇晶監督が就任した9年間を振り返る一冊です。
監督の自著や当時の主力(辻・秋山・清原・鹿取・渡辺久)の著作を引用しており
当時の映像(や文化放送・NACK5の音声)を思い出させます。
森監督の強さは的確なオフシーズンの補強策にあった。
フロント(根本陸夫氏)がその声に応える心意気を持っていた。
それが強さだった。と本文から感じさせます。
9年の実績をまとめた本なので、各年の記述は少なめですが、
当時からのファンなら足りない分は当時を懐かしむ心で十分カバー出来ます。
当時を知らないファンの方にも、ライオンズクラシック入門編として
是非読んで頂きたい一冊です。
贅沢を言えば、現在の森祇晶さんへのインタビューなど著書独自の取材があれば
もっと良かったです。
監督の自著や当時の主力(辻・秋山・清原・鹿取・渡辺久)の著作を引用しており
当時の映像(や文化放送・NACK5の音声)を思い出させます。
森監督の強さは的確なオフシーズンの補強策にあった。
フロント(根本陸夫氏)がその声に応える心意気を持っていた。
それが強さだった。と本文から感じさせます。
9年の実績をまとめた本なので、各年の記述は少なめですが、
当時からのファンなら足りない分は当時を懐かしむ心で十分カバー出来ます。
当時を知らないファンの方にも、ライオンズクラシック入門編として
是非読んで頂きたい一冊です。
贅沢を言えば、現在の森祇晶さんへのインタビューなど著書独自の取材があれば
もっと良かったです。
2013年11月25日に日本でレビュー済み
森祇晶監督が常勝西武をいかにして維持できたかを教えてくれる一冊。
鋭い洞察力で見事に世代交代を成し遂げ、また必要に応じて的確な補強も行ったことが、森・西武を盤石なものにしたのだろう。
巨人V9を知らない世代にとっては、当時の森・西武は眩いばかりの光を放っていた。
そんな懐かしい話を、臨場感あふれる記述で楽しませてくれる回顧録としても有用。
ライオンズファンに限らず、当時を知る野球ファンにもお勧めする一冊。
鋭い洞察力で見事に世代交代を成し遂げ、また必要に応じて的確な補強も行ったことが、森・西武を盤石なものにしたのだろう。
巨人V9を知らない世代にとっては、当時の森・西武は眩いばかりの光を放っていた。
そんな懐かしい話を、臨場感あふれる記述で楽しませてくれる回顧録としても有用。
ライオンズファンに限らず、当時を知る野球ファンにもお勧めする一冊。