BoPビジネスという言葉はTVや雑誌で目にすることが少なくなった。
しかし、この本を読むことで、いまどうなっているのかが分かった。
また、日本企業の事例がケーススタディとして書かれているところが
非常に興味深い。
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BoPビジネス3.0――持続的成長のエコシステムをつくる 単行本 – 2016/8/24
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【世界40億人の巨大市場、何が成否を分けるのか?】
ビジネスモデル開発、組織設計からパートナーシップの組み方まで、
各地の成功・失敗ケースを徹底分析。
世界の第一人者の知見が詰まった実践ロードマップ。
【日本語版特別章】
良品計画、会宝産業、フロムファーイースト
日本企業の先進事例も収録!
人類のおよそ60パーセント、40億人をゆうに超える人々が、1日数ドルの収入で暮らしている。
「ピラミッドの底辺(The Base of the Pyramid)」という言葉は2002年にスチュアート・L・ハートとC・K・プラハラードによって初めて生み出され、より効果的な貧困対策と数兆ドル規模の新市場に存在するビジネスチャンスの両方を指す代名詞となった。
本書では、フェルナンド・カサード・カニェーケとスチュアート・L・ハートがBoPグローバルネットワークのメンバーとともにこれまでの現実を掘り下げ、何が起きたかを客観的に分析した。そのうえで、初期のBoPビジネスの取り組みがなぜ成功しなかったのかを指摘し、どうすれば持続的な解決策を生み出してBoPビジネスを成功に導けるのか、実践的な方法を提案する。
ビジネスモデル開発、組織設計からパートナーシップの組み方まで、
各地の成功・失敗ケースを徹底分析。
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【日本語版特別章】
良品計画、会宝産業、フロムファーイースト
日本企業の先進事例も収録!
人類のおよそ60パーセント、40億人をゆうに超える人々が、1日数ドルの収入で暮らしている。
「ピラミッドの底辺(The Base of the Pyramid)」という言葉は2002年にスチュアート・L・ハートとC・K・プラハラードによって初めて生み出され、より効果的な貧困対策と数兆ドル規模の新市場に存在するビジネスチャンスの両方を指す代名詞となった。
本書では、フェルナンド・カサード・カニェーケとスチュアート・L・ハートがBoPグローバルネットワークのメンバーとともにこれまでの現実を掘り下げ、何が起きたかを客観的に分析した。そのうえで、初期のBoPビジネスの取り組みがなぜ成功しなかったのかを指摘し、どうすれば持続的な解決策を生み出してBoPビジネスを成功に導けるのか、実践的な方法を提案する。
- 本の長さ320ページ
- 言語日本語
- 出版社英治出版
- 発売日2016/8/24
- ISBN-104862762336
- ISBN-13978-4862762337
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商品の説明
著者について
[編著者]
フェルナンド・カサード・カニェーケ Fernando Casado Cañeque
開発のためのパートナーシップセンター(CAD)の創設者兼ディレクター、BoPグローバルネットワークのアソシエイト・ディレクター。持続可能な経済開発の専門家として、国連やプライスウォーターハウスクーパースでさまざまな開発プロジェクトに携わったのち、CADを創設。途上国におけるプロジェクト立案・実施や、啓発動画の制作、次世代リーダーの育成など多岐にわたる活動を行っている。
スチュアート・L・ハート Stuart L. Hart
持続可能な開発と環境保護に関するビジネス戦略研究の世界的権威。バーモント大学ビジネススクール教授、コーネル大学ジョンソン経営大学院名誉教授、持続可能な世界構築に向けたエンタープライズ創設者兼会長、BoPグローバルネットワーク創設者兼代表。
2002年にC・K・プラハラードと共同執筆した「The Fortune at the Bottom of the Pyramid(ピラミッドの底辺に潜む富)」は、企業が開発途上国の40億人の貧困層のニーズに応えながら利益を上げられることを初めて明らかにした。著書に『未来をつくる資本主義[増補改訂版]―世界の難問をビジネスは解決できるか』(英治出版、2012年)、共著書に『BOPビジネス市場共創の戦略』(英治出版、2011年)がある。
[訳者]
平本督太郎 Tokutaro Hiramoto
一般社団法人BoPグローバルネットワーク・ジャパン代表理事。2016年3月まで野村総合研究所(NRI)にてコンサルティング業務に従事した。これまで日本企業数十社とBoPビジネス、アフリカビジネス等のフロンティア市場における事業創造、拡大に取り組んできた。2010年には経済産業省BOPビジネス支援センター(www.bop.go.jp)の立ち上げ・支援を行い、2010~2011年に同センターの運営プロジェクト(経済産業省から委託)のリーダーを務めた。2012年から同センターの運営協議会委員。現在は金沢工業大学でも教鞭をとっている。共著書に、『BoPビジネス戦略』(東洋経済新報社、2010年)、『アフリカ進出戦略ハンドブック』(東洋経済新報社、2015年)がある。
フェルナンド・カサード・カニェーケ Fernando Casado Cañeque
開発のためのパートナーシップセンター(CAD)の創設者兼ディレクター、BoPグローバルネットワークのアソシエイト・ディレクター。持続可能な経済開発の専門家として、国連やプライスウォーターハウスクーパースでさまざまな開発プロジェクトに携わったのち、CADを創設。途上国におけるプロジェクト立案・実施や、啓発動画の制作、次世代リーダーの育成など多岐にわたる活動を行っている。
スチュアート・L・ハート Stuart L. Hart
持続可能な開発と環境保護に関するビジネス戦略研究の世界的権威。バーモント大学ビジネススクール教授、コーネル大学ジョンソン経営大学院名誉教授、持続可能な世界構築に向けたエンタープライズ創設者兼会長、BoPグローバルネットワーク創設者兼代表。
2002年にC・K・プラハラードと共同執筆した「The Fortune at the Bottom of the Pyramid(ピラミッドの底辺に潜む富)」は、企業が開発途上国の40億人の貧困層のニーズに応えながら利益を上げられることを初めて明らかにした。著書に『未来をつくる資本主義[増補改訂版]―世界の難問をビジネスは解決できるか』(英治出版、2012年)、共著書に『BOPビジネス市場共創の戦略』(英治出版、2011年)がある。
[訳者]
平本督太郎 Tokutaro Hiramoto
一般社団法人BoPグローバルネットワーク・ジャパン代表理事。2016年3月まで野村総合研究所(NRI)にてコンサルティング業務に従事した。これまで日本企業数十社とBoPビジネス、アフリカビジネス等のフロンティア市場における事業創造、拡大に取り組んできた。2010年には経済産業省BOPビジネス支援センター(www.bop.go.jp)の立ち上げ・支援を行い、2010~2011年に同センターの運営プロジェクト(経済産業省から委託)のリーダーを務めた。2012年から同センターの運営協議会委員。現在は金沢工業大学でも教鞭をとっている。共著書に、『BoPビジネス戦略』(東洋経済新報社、2010年)、『アフリカ進出戦略ハンドブック』(東洋経済新報社、2015年)がある。
登録情報
- 出版社 : 英治出版 (2016/8/24)
- 発売日 : 2016/8/24
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 320ページ
- ISBN-10 : 4862762336
- ISBN-13 : 978-4862762337
- Amazon 売れ筋ランキング: - 401,915位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,976位経済学・経済事情
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- - 49,127位社会・政治 (本)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年10月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
こんにちは、古舘 健です。
東京と青森には所得格差があります。厚労省の調査によると、大卒者の初任給は、東京20.9万円に対し、青森17.8万円です。格差指数は東京を100とすると、青森は85.3となります。
参考:平成27年賃金構造基本統計調査 都道府県別 厚生労働省
都市と地方で賃金が異なる以上、東京のビジネスモデルをそのまま地方で使えないこともあるでしょう。世界に目を向けると、さらに所得格差は大きくなります。世界人口の約6割は一日数百円の賃金で生活しています。
本書は、賃金格差のある人々とビジネスとの関わり方について世界中の知見を集めた本です。2002年、ピラミッドの底辺(The Base of the Pyramid:BoP)という言葉が生み出されました。
「『ピラミッドの底辺(BoP)』とは、世界経済をピラミッド型に表した際の基盤部分にあたる、一日八ドル未満で暮らす約四五億人の人々を指す。この層の多くは、基本的サービスを利用するために重い負担を強いられている。そして多くの人々が、自らの可能性を引き出す機会や自立への道筋を見つける機会に恵まれていない。(P24)」
BoPは、事実かもしれませんが、表現として偏見を含んでいて、言葉を改める必要があるかもしれないと私は思いました。
本書は、これまでのBoPビジネスで蓄積された知見と経験が事例とともに紹介しています。2015年に米国で出版された本書を日本語訳してくれたBoPグローバルネットワーク・ジャパンの著者に感謝いたします。私の予備知識が不足しているためですが、初学者にはわかりにくい部分があり、何回か読まないと内容が頭に入ってこないのが残念でした。
本書の要点は、「特別章の日本におけるBoPビジネスの発展とBoP 3.0の萌芽事例」にまとまっています。例えば以下の部分です。
「BoP 3.0とは、まさに持続可能な地域・国・産業づくりを通じて、事業の収益性と社会インパクトを高めていくモデルなのである。また本書では、企業はBoPビジネスに取り組む際、そもそも自社のミッションを見つめ直したうえで、なぜBoPビジネスを行わなくてはいけないのかという理由を、明確にすることが必要だと提言されている。(P274)」
BoPビジネスをどうすれば成功に導けるのか、本書はBoPビジネスに関わる各国の代表がもつ知見を共有してくれます。少々値がはりますが、BoPビジネスに興味のある方はぜひ読んでみてください。
以下は、本書の抜粋です。ためになった箇所を一部、抜粋しご紹介します。
------------------------------------------------
P34-35
「研究によって、これらのベンチャーが陥った四つの罠が特定されている。第一の罠は、『満たされていないニーズが市場を形成しているという思い込み』である。(中略)第二の罠は、『BoP層の顧客は、大幅に値下げした価格であれば、BoP市場向けにデザインしなおした魅力的な先進国企業の製品を購入したがるという思い込み』である。第三の罠は『BoP層の顧客に到達するコストと困難さを過小評価すること』、第四の罠は『達成しようとする目的が多すぎて、プロジェクトが散漫になってしまうこと』」
P64
「BoP層は買い物で失敗できない。つまり付加価値のある製品やサービスなら買ってもらえる反面、乏しいリソースの無駄使いになるようなものは市場からはじき出されるということである。手の込んだマーケティングキャンペーンよりもクチコミの方が効果的で、最も強力なマーケティングツールとなる。」
P180
「BoP層の人々にアクセスするためには、パートナーシップの構築が欠かせない。外部の組織が単独でコミュニティに入り込むのは非常に困難だ。現地のプレイヤーやNGOとのパートナーシップが助けになりうる。
流通というと、通常は製品の配送のことだと思われがちだ。しかしBoP市場について語る場合、保険医療や教育のような基本的サービスを考慮することが重要である。」
P181
「BoPビジネスに取り組む際は、現地の文化に適合し、環境的に持続可能で、経済的には利益の上がる、三拍子そろったアプローチで関与するのが理想だ。(中略)BoPビジネスは『満たされていない』ニーズを満たすか、BoP層の人々の生活の質を向上させる方法を提供しなければならない。」
P274
「BoP 1.0、BoP 2.0があくまでも一つの企業や一つのビジネスで完結した概念であったのに対し、BoP 3.0は、複数の事業者・組織が協力し合い、BoP層と共にビジネスのエコシステムを創造することを重視したビジネスモデルだといえる。
また、これまでのBoPビジネスにおいて重視されてきた『貧困削減』というテーマから、『持続可能な開発』へと視点を広げることも提唱されている。」
------------------------------------------------
◆目次◆
序章 教訓をどう活かすか
第1章 いまこそビジョンと目的を見つめなおす
第2章 インクルーシブな市場をつくる新しい組織のあり方
第3章 新事業を生み出す参加型のマーケットリサーチ
第4章 開かれた参加型のプラットフォームとは何か
第5章 資金調達の壁を超える―「パイオニアギャップ」をどう埋めるか
第6章 エコシステムをどうつくるか
第7章 流通とラストマイル―課題とチャンスとは
第8章 能力を補完する共有チャネルモデル―フィリピンの事例に学ぶ
第9章 誰と組むのか
第10章 パートナーシップを促進する仕組みとは―デンマークの事例に学ぶ
第11章 自給率を高める都市農業の可能性
第12章 三つの飛躍(トリプルリープ)
特別章 日本におけるBoPビジネスの発展とBoP 3.0の萌芽事例
------------------------------------------------
さいごまで読んでくださり、ありがとうございます!
ぜひチェックしてみてください。
東京と青森には所得格差があります。厚労省の調査によると、大卒者の初任給は、東京20.9万円に対し、青森17.8万円です。格差指数は東京を100とすると、青森は85.3となります。
参考:平成27年賃金構造基本統計調査 都道府県別 厚生労働省
都市と地方で賃金が異なる以上、東京のビジネスモデルをそのまま地方で使えないこともあるでしょう。世界に目を向けると、さらに所得格差は大きくなります。世界人口の約6割は一日数百円の賃金で生活しています。
本書は、賃金格差のある人々とビジネスとの関わり方について世界中の知見を集めた本です。2002年、ピラミッドの底辺(The Base of the Pyramid:BoP)という言葉が生み出されました。
「『ピラミッドの底辺(BoP)』とは、世界経済をピラミッド型に表した際の基盤部分にあたる、一日八ドル未満で暮らす約四五億人の人々を指す。この層の多くは、基本的サービスを利用するために重い負担を強いられている。そして多くの人々が、自らの可能性を引き出す機会や自立への道筋を見つける機会に恵まれていない。(P24)」
BoPは、事実かもしれませんが、表現として偏見を含んでいて、言葉を改める必要があるかもしれないと私は思いました。
本書は、これまでのBoPビジネスで蓄積された知見と経験が事例とともに紹介しています。2015年に米国で出版された本書を日本語訳してくれたBoPグローバルネットワーク・ジャパンの著者に感謝いたします。私の予備知識が不足しているためですが、初学者にはわかりにくい部分があり、何回か読まないと内容が頭に入ってこないのが残念でした。
本書の要点は、「特別章の日本におけるBoPビジネスの発展とBoP 3.0の萌芽事例」にまとまっています。例えば以下の部分です。
「BoP 3.0とは、まさに持続可能な地域・国・産業づくりを通じて、事業の収益性と社会インパクトを高めていくモデルなのである。また本書では、企業はBoPビジネスに取り組む際、そもそも自社のミッションを見つめ直したうえで、なぜBoPビジネスを行わなくてはいけないのかという理由を、明確にすることが必要だと提言されている。(P274)」
BoPビジネスをどうすれば成功に導けるのか、本書はBoPビジネスに関わる各国の代表がもつ知見を共有してくれます。少々値がはりますが、BoPビジネスに興味のある方はぜひ読んでみてください。
以下は、本書の抜粋です。ためになった箇所を一部、抜粋しご紹介します。
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P34-35
「研究によって、これらのベンチャーが陥った四つの罠が特定されている。第一の罠は、『満たされていないニーズが市場を形成しているという思い込み』である。(中略)第二の罠は、『BoP層の顧客は、大幅に値下げした価格であれば、BoP市場向けにデザインしなおした魅力的な先進国企業の製品を購入したがるという思い込み』である。第三の罠は『BoP層の顧客に到達するコストと困難さを過小評価すること』、第四の罠は『達成しようとする目的が多すぎて、プロジェクトが散漫になってしまうこと』」
P64
「BoP層は買い物で失敗できない。つまり付加価値のある製品やサービスなら買ってもらえる反面、乏しいリソースの無駄使いになるようなものは市場からはじき出されるということである。手の込んだマーケティングキャンペーンよりもクチコミの方が効果的で、最も強力なマーケティングツールとなる。」
P180
「BoP層の人々にアクセスするためには、パートナーシップの構築が欠かせない。外部の組織が単独でコミュニティに入り込むのは非常に困難だ。現地のプレイヤーやNGOとのパートナーシップが助けになりうる。
流通というと、通常は製品の配送のことだと思われがちだ。しかしBoP市場について語る場合、保険医療や教育のような基本的サービスを考慮することが重要である。」
P181
「BoPビジネスに取り組む際は、現地の文化に適合し、環境的に持続可能で、経済的には利益の上がる、三拍子そろったアプローチで関与するのが理想だ。(中略)BoPビジネスは『満たされていない』ニーズを満たすか、BoP層の人々の生活の質を向上させる方法を提供しなければならない。」
P274
「BoP 1.0、BoP 2.0があくまでも一つの企業や一つのビジネスで完結した概念であったのに対し、BoP 3.0は、複数の事業者・組織が協力し合い、BoP層と共にビジネスのエコシステムを創造することを重視したビジネスモデルだといえる。
また、これまでのBoPビジネスにおいて重視されてきた『貧困削減』というテーマから、『持続可能な開発』へと視点を広げることも提唱されている。」
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◆目次◆
序章 教訓をどう活かすか
第1章 いまこそビジョンと目的を見つめなおす
第2章 インクルーシブな市場をつくる新しい組織のあり方
第3章 新事業を生み出す参加型のマーケットリサーチ
第4章 開かれた参加型のプラットフォームとは何か
第5章 資金調達の壁を超える―「パイオニアギャップ」をどう埋めるか
第6章 エコシステムをどうつくるか
第7章 流通とラストマイル―課題とチャンスとは
第8章 能力を補完する共有チャネルモデル―フィリピンの事例に学ぶ
第9章 誰と組むのか
第10章 パートナーシップを促進する仕組みとは―デンマークの事例に学ぶ
第11章 自給率を高める都市農業の可能性
第12章 三つの飛躍(トリプルリープ)
特別章 日本におけるBoPビジネスの発展とBoP 3.0の萌芽事例
------------------------------------------------
さいごまで読んでくださり、ありがとうございます!
ぜひチェックしてみてください。
2016年9月4日に日本でレビュー済み
本書は、2015年4月にアメリカで出版された『Base of the Pyramid 3.0: Sustainable Development Through Innovation and Entrepreneurship』の日本語版である。日本語版のタイトルになっている、BoPとはBase of the Pyramid (ピラミッドの底辺――1日数ドルの収入で暮らす約40億人の人々)のことを指し、BoPビジネスとは新興国・途上国の貧困などの社会問題に取り組みながら、持続的な成長を目指すビジネス戦略のことを指す。
本書は計6部と特別章から構成されている。第1部は、ビジョン・能力に焦点を当て、参加型アプローチとビジネスモデル設計において企業がビジョンを持つ重要性を取り上げている。第1章ではどんな状況でBoPビジネスが成功/失敗するのか、特に企業のビジョンにBoPビジネスを組み込むことの重要性について述べている。第2章ではケーススタディとして、南アフリカのBoP市場が他地域と同様に、いかにサービスが不十分で生き届いていないかを説明している。
第2部ではエンゲージメント、参加、ボトムアップ・イノベーションの役割を取り上げている。第3章ではマダガスタル等での調査をもとに人々から自身の状況や選好、抱える問題とその解決策について聞き出すための最適な市場調査の設計方法を探っている。第4章ではイノベーションの歴史を踏まえて、どのようにしてソーシャルイノベーションという考え方が生まれ、現代のオープンエコノミーと結びついてきたかを探っている。
第3部ではBoPビジネスを成功に導く、エコシステムを機能させる条件を述べている。第5章では主としてBoP層の人々の事業開発への関与に秘められた可能性を論じている。第6章では過去10年間にBoPビジネスの大半が失敗か期待外れに終わった原因を考察し、インドのエマージェント・インスティテュートとの共同研究経験に基づきBoPビジネスに対するエコシステムの必要性を突き止め、またエコシステムをどう作るかについても有効なアプローチを提案している。
第4部では流通の課題と市場へのアクセスを取り上げている。第7章では新興市場の流通における大企業と現地企業の競争を分析し、イノベーションとパートナーシップと効率化を中心にこうした障害を克服するための解決策を示している。第8章では主としてBoPベンチャーをスケールアップする際の流通上の課題を述べ、さまざまな共有チャネルモデルを分析している。
第5部ではパートナーシップとフレームワークにまつわる課題を分析している。第9章では業務提携という課題を取り上げている。第10章ではアクセス・トゥ・イノベーションの立ち上げと実践から学んだ教訓を分析している。
第6部では環境・持続可能性に焦点を当て、特定の開発課題についてより実践的なアプローチが提案されている。第11章では都市農業がどのようにして新興国および開発途上国の都市生活者の栄養ニーズに応える有効な選択肢となったかを、特にBoP層にとっての意味に焦点をあてて分析している。第12章では震災後に日本で発生した問題を説明し、日本企業が開発途上国で展開してきたBoP層向けの製品と技術が、津波の被災地でどのように活用され、被災コミュニティーに、電気、食料、浄水システムを届けたかを分析している。
最後に日本語版の特別章では、日本のBoPビジネスに関する解説や良品計画をはじめとする日本企業の先進事例が紹介されており、BoPビジネスになじみがない読者にも配慮した構成となっている。
このように本書はBoPビジネスに関するこれまでの世界各地での事例を豊富に取り扱って分析しており、実践ロードマップとなっている。グローバル化時代を生き残り、かつ社会貢献もしたい企業の経営者ならびに経営幹部におすすめの一冊である。
(私は英治出版の読者モニタープログラムにより無料で書籍を受け取りました。良い評価を書くよう促されてはおらず、レビューはあくまでも個人としての見解です。)
本書は計6部と特別章から構成されている。第1部は、ビジョン・能力に焦点を当て、参加型アプローチとビジネスモデル設計において企業がビジョンを持つ重要性を取り上げている。第1章ではどんな状況でBoPビジネスが成功/失敗するのか、特に企業のビジョンにBoPビジネスを組み込むことの重要性について述べている。第2章ではケーススタディとして、南アフリカのBoP市場が他地域と同様に、いかにサービスが不十分で生き届いていないかを説明している。
第2部ではエンゲージメント、参加、ボトムアップ・イノベーションの役割を取り上げている。第3章ではマダガスタル等での調査をもとに人々から自身の状況や選好、抱える問題とその解決策について聞き出すための最適な市場調査の設計方法を探っている。第4章ではイノベーションの歴史を踏まえて、どのようにしてソーシャルイノベーションという考え方が生まれ、現代のオープンエコノミーと結びついてきたかを探っている。
第3部ではBoPビジネスを成功に導く、エコシステムを機能させる条件を述べている。第5章では主としてBoP層の人々の事業開発への関与に秘められた可能性を論じている。第6章では過去10年間にBoPビジネスの大半が失敗か期待外れに終わった原因を考察し、インドのエマージェント・インスティテュートとの共同研究経験に基づきBoPビジネスに対するエコシステムの必要性を突き止め、またエコシステムをどう作るかについても有効なアプローチを提案している。
第4部では流通の課題と市場へのアクセスを取り上げている。第7章では新興市場の流通における大企業と現地企業の競争を分析し、イノベーションとパートナーシップと効率化を中心にこうした障害を克服するための解決策を示している。第8章では主としてBoPベンチャーをスケールアップする際の流通上の課題を述べ、さまざまな共有チャネルモデルを分析している。
第5部ではパートナーシップとフレームワークにまつわる課題を分析している。第9章では業務提携という課題を取り上げている。第10章ではアクセス・トゥ・イノベーションの立ち上げと実践から学んだ教訓を分析している。
第6部では環境・持続可能性に焦点を当て、特定の開発課題についてより実践的なアプローチが提案されている。第11章では都市農業がどのようにして新興国および開発途上国の都市生活者の栄養ニーズに応える有効な選択肢となったかを、特にBoP層にとっての意味に焦点をあてて分析している。第12章では震災後に日本で発生した問題を説明し、日本企業が開発途上国で展開してきたBoP層向けの製品と技術が、津波の被災地でどのように活用され、被災コミュニティーに、電気、食料、浄水システムを届けたかを分析している。
最後に日本語版の特別章では、日本のBoPビジネスに関する解説や良品計画をはじめとする日本企業の先進事例が紹介されており、BoPビジネスになじみがない読者にも配慮した構成となっている。
このように本書はBoPビジネスに関するこれまでの世界各地での事例を豊富に取り扱って分析しており、実践ロードマップとなっている。グローバル化時代を生き残り、かつ社会貢献もしたい企業の経営者ならびに経営幹部におすすめの一冊である。
(私は英治出版の読者モニタープログラムにより無料で書籍を受け取りました。良い評価を書くよう促されてはおらず、レビューはあくまでも個人としての見解です。)
2016年9月5日に日本でレビュー済み
そういえば、何処かで見聞きしたことのあったワード「BoP」
それは「ピラミッドの底辺(The Base of the Pyramid)」を意味する言葉。
一日数ドルの収入で暮らす、世界の40億人を越える人々を対象にしたBoPビジネスの、これまでの軌跡と失敗事例、そしてこれからのあるべき姿についてを一通り網羅した本。
NHKスペシャル的というか、多少なりとも興味を持っていて、ある程度の関連知識を持った人でないと、確かに少し取っつきにくい本ではあった。
しかし、以下の部分が深く印象に残り、ハッとさせられた。
・大量生産・大量消費による経済成長を是とした既存の社会システムは、すでに持続可能でないことが明らかになってきている。(P276)
・持続可能な社会システムを地球全体で構築していくためには、人口としてマジョリティを占めるBoP層と、既存の社会システムが抱える問題について身をもって経験してきている先進国の人々が協力し合うことが必要である。(P276)
普段日本で生活していて、仕事上もビジネスモデルの構築や新興国でのビジネスに関係の無いエンジニアな自分にとっては、新鮮な情報ばかりで、なかなか深く理解するところまでは行かれなかったものの。一方で、日本ではあまり身近に感じる機会がまだ少ない「BoPビジネス」の全体像を、おぼろげながらも知ることができた。
今後、持続可能な社会システムを構築し、日本だけでなく、世界が繋がり明るい時代を迎えるためにも。欠かすことのできない知るべき現実に触れることが出来た感覚に、なんだかワクワクしてきた。
・BoP領域で成功するには、この市場にふさわしいビジネスモデルと戦略が必要なのである。しかし、めったに取り上げられないもっと根本的な問いがある。(P36)
・それは、BoPビジネスがこれほどコストがかかり困難であるにもかかわらず、なぜ取り組む必要があるのか、というものだ。(P37)
低所得者を、単に「大量の消費者」と捉えるのではなく。
貧困削減などに代表される「社会課題」を表面的に解決していこうとするのではなく。
「何の為に」を明確にして、地域・産業全体を視野に入れた取り組みが大切なコトを知ることができた。
今のところ、BoPビジネスには直接関わることのない自分ですが、広がった視野が今後の仕事のヒントになりそうです。
※英治出版さんの読者モニタープログラムで、本書を無料で戴いての投稿です。
が、良い評価を書くよう促されてはおらず、あくまでも個人としての感想です。
それは「ピラミッドの底辺(The Base of the Pyramid)」を意味する言葉。
一日数ドルの収入で暮らす、世界の40億人を越える人々を対象にしたBoPビジネスの、これまでの軌跡と失敗事例、そしてこれからのあるべき姿についてを一通り網羅した本。
NHKスペシャル的というか、多少なりとも興味を持っていて、ある程度の関連知識を持った人でないと、確かに少し取っつきにくい本ではあった。
しかし、以下の部分が深く印象に残り、ハッとさせられた。
・大量生産・大量消費による経済成長を是とした既存の社会システムは、すでに持続可能でないことが明らかになってきている。(P276)
・持続可能な社会システムを地球全体で構築していくためには、人口としてマジョリティを占めるBoP層と、既存の社会システムが抱える問題について身をもって経験してきている先進国の人々が協力し合うことが必要である。(P276)
普段日本で生活していて、仕事上もビジネスモデルの構築や新興国でのビジネスに関係の無いエンジニアな自分にとっては、新鮮な情報ばかりで、なかなか深く理解するところまでは行かれなかったものの。一方で、日本ではあまり身近に感じる機会がまだ少ない「BoPビジネス」の全体像を、おぼろげながらも知ることができた。
今後、持続可能な社会システムを構築し、日本だけでなく、世界が繋がり明るい時代を迎えるためにも。欠かすことのできない知るべき現実に触れることが出来た感覚に、なんだかワクワクしてきた。
・BoP領域で成功するには、この市場にふさわしいビジネスモデルと戦略が必要なのである。しかし、めったに取り上げられないもっと根本的な問いがある。(P36)
・それは、BoPビジネスがこれほどコストがかかり困難であるにもかかわらず、なぜ取り組む必要があるのか、というものだ。(P37)
低所得者を、単に「大量の消費者」と捉えるのではなく。
貧困削減などに代表される「社会課題」を表面的に解決していこうとするのではなく。
「何の為に」を明確にして、地域・産業全体を視野に入れた取り組みが大切なコトを知ることができた。
今のところ、BoPビジネスには直接関わることのない自分ですが、広がった視野が今後の仕事のヒントになりそうです。
※英治出版さんの読者モニタープログラムで、本書を無料で戴いての投稿です。
が、良い評価を書くよう促されてはおらず、あくまでも個人としての感想です。
2017年1月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
初めの2章は面白かった。あとは、知られている部分のもので、新しいものが無かった。