若い研究者が、この種のテーマについて挑戦されたことには敬意を表するべきだろう。
ただ、丸山真男の論文への批判は橋川文三時代のものから全く進化していない。丸山真男の「超国家主義の論理と心理」が教育勅語を演繹して書かれたものであることは知られている。しかもそれがGHQ神道指令から遡って講究されたことも同様である。
そしてその教育勅語を日本人が誤解し、GHQがそれを鵜呑みにして神道指令を発したこともGHQ文書に明らかである。これは歴史の事実である。今ではここを分析してはじめて意義のある丸山真男批判となるのである。
参考文献を眺めると、どうも著者による歴史資料の原典解読には疑問が残る。哲学者のせいか、歴史の事実を重要視していないようだ。丸山真男自身、超国家主義は神道指令にいう「過激なる国家主義」だと定義している。残念ながら著者にこの観点は見られない。さらなる研究に期待したい。
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政治とはなにか 単行本 – 2012/3/30
岩田温(いわたあつし)
(著)
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われわれに欠けているのは「物語」だ
二十八歳、気鋭の政治哲学者が明快な論理と鋭利な筆致で「政治」不在の現代をえぐる。
二十八歳、気鋭の政治哲学者が明快な論理と鋭利な筆致で「政治」不在の現代をえぐる。
- 本の長さ246ページ
- 言語日本語
- 出版社総和社
- 発売日2012/3/30
- ISBN-104862860583
- ISBN-13978-4862860583
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商品の説明
出版社からのコメント
50代が若手といわれる言論界において、まだ二十八歳である著者の岩田温先生は異様に若い気がします。しかし、小林秀雄にしても江藤淳にしても二十代から異才を放っていたことを考えると、本来この方が常道なのかもしれません。それはともかく、本書はタイトルからすると難しいようにとられるかもしれませんが、内容が非常に論理的で、しかも文章にキレがあるので、ただ平明なだけの文章より、むしろ読みやすいはずです。
前著『逆説の政治哲学――正義が人を殺すとき』が政治哲学の入門書だとすれば、本書はその洞察を更に深化、発展させた政治哲学における本格的論考です。
いわゆる「政治」とは違った本当の「政治」の世界を楽しんでいただければと思います。
前著『逆説の政治哲学――正義が人を殺すとき』が政治哲学の入門書だとすれば、本書はその洞察を更に深化、発展させた政治哲学における本格的論考です。
いわゆる「政治」とは違った本当の「政治」の世界を楽しんでいただければと思います。
著者について
秀明大学助教
昭和五十八年埼玉県生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。同大大学院政治学研究科修了。拓殖大学日本文化研究所客員研究員、拓殖大学客員教授などを歴任。平成二十一年より現職。専攻は政治哲学。著書に『逆説の政治哲学―正義が人を殺すとき』(ベスト新書)『日本人の歴史哲学』(展転社)ほか。
昭和五十八年埼玉県生まれ。早稲田大学政治経済学部政治学科卒。同大大学院政治学研究科修了。拓殖大学日本文化研究所客員研究員、拓殖大学客員教授などを歴任。平成二十一年より現職。専攻は政治哲学。著書に『逆説の政治哲学―正義が人を殺すとき』(ベスト新書)『日本人の歴史哲学』(展転社)ほか。
登録情報
- 出版社 : 総和社 (2012/3/30)
- 発売日 : 2012/3/30
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 246ページ
- ISBN-10 : 4862860583
- ISBN-13 : 978-4862860583
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- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2012年4月14日に日本でレビュー済み
政治や人間を考える上で希有の書だと思った。ポストモダン的な頭のお遊びとは一線を画している。本書で初めて「保守とは何か」が腑に落ちた気がする。さらに新自由主義、共産主義、格差社会、ナショナリズムの議論は、まさにこういう本を待ってましたという感じ。
個人的に圧巻だったのは第四章「思想的可能性としての昭和維新」。思わずそのまま読み返してしまったほど。日本の昭和前期が、現在よりずっと不景気で、先鋭的に自由主義で格差社会であり、そこに義憤をいただいた若者がテロに傾斜していく時代であったことを再認識した。丸山真男や司馬遼史観への痛烈すぎる批判には思わず膝を打ってしまった。
「逆説の政治哲学」も併せて読まれることをお勧めする。 逆説の政治哲学 (ベスト新書)
個人的に圧巻だったのは第四章「思想的可能性としての昭和維新」。思わずそのまま読み返してしまったほど。日本の昭和前期が、現在よりずっと不景気で、先鋭的に自由主義で格差社会であり、そこに義憤をいただいた若者がテロに傾斜していく時代であったことを再認識した。丸山真男や司馬遼史観への痛烈すぎる批判には思わず膝を打ってしまった。
「逆説の政治哲学」も併せて読まれることをお勧めする。 逆説の政治哲学 (ベスト新書)
2012年4月11日に日本でレビュー済み
前著『逆説の政治哲学』以来、著者に注目してきた。
前著が政治学の入門書であり、極めて読みやすかったのに対し、本書『政治とはなにか』は、やや難解である。
しかし、読みにくいというわけではない。研ぎ澄まされた文体が確立しており、読後感はさわやかだ。
全ての章が興味深かったが、第一章の「物語としてのナショナリズム」という指摘にはうならされた。
益々の発展を願いたい。
前著が政治学の入門書であり、極めて読みやすかったのに対し、本書『政治とはなにか』は、やや難解である。
しかし、読みにくいというわけではない。研ぎ澄まされた文体が確立しており、読後感はさわやかだ。
全ての章が興味深かったが、第一章の「物語としてのナショナリズム」という指摘にはうならされた。
益々の発展を願いたい。