オジマンディアスの描かれ方に御不満の方も見受けられますが、自分は納得出来ました。
大義を掲げての大量虐殺は、初めからどんなに心中で葛藤や苦悩が在ったとしても、正当化は決して出来ません。
寧ろ淡々と計画を進めて行くヴェイトの冷徹な姿は、本編の彼と何の矛盾も無く、整合性が取れたものに思えます。
クリエイターは良い仕事をしています。
世界一頭の良い男が犯す罪と表現される時点で、自分達の犠牲を心に深く痛みとして刻み付ける様な人間性を期待する事など
出来ません。
理想の為に人命を蹂躙して省みない傲岸不遜な態度は、オジマンディアスの本質を見事に浮き彫りにしています。
彼の掲げる正義はテロリストの正義です。例え核戦争を防ぐ目的でも、その為に膨大な人々の生命を蹂躙する行為は、
赦されざる犯罪に過ぎません。
世界の平和の為に自らが奪った人々の犠牲を忘れる事はないだろうと謂う本編での科白こそが、ヴェイトの尊大な自己陶酔の証拠です。
その点ではオリジナルウォッチメン本編の、ロールシャッハの信念に深く共感しています。
本編のラストがああなった理由を理解していれば、オジマンディアスが我々を犠牲にした事が欺瞞であった事実が判別出来ます。
このスピンオフの物語は、ウォッチメン本編を充分に補完する、クオリティの高い作品です。
購入して読んだ価値は在りました。
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ビフォア・ウォッチメン:オジマンディアス/クリムゾン・コルセア (DC COMICS) 単行本(ソフトカバー) – 2014/8/30
アメリカンコミックスの金字塔『ウォッチメン』の前日譚を描く注目のシリーズ最新刊
DCコミックスが誇る豪華スタッフが集結!
世紀の一大プロジェクトを見逃すな!
第4弾は、オジマンディアス&クリムゾン・コルセア&ダラー・ビル篇!
アラン・ムーアをアメリカに招いた大ベテラン、レン・ウェインが綴る"超人"オジマンディアスの物語。
クリムゾン・コルセア、ダラー・ビルも同時収録!
【収録作品】 BEFORE WATCHMEN: OZYMANDIAS 1-6 + BEFORE WATCHMEN: DOLLAR BILL 1 + BEFORE WATCHMEN: CRMSON CORSAIR
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世紀の一大プロジェクトを見逃すな!
第4弾は、オジマンディアス&クリムゾン・コルセア&ダラー・ビル篇!
アラン・ムーアをアメリカに招いた大ベテラン、レン・ウェインが綴る"超人"オジマンディアスの物語。
クリムゾン・コルセア、ダラー・ビルも同時収録!
【収録作品】 BEFORE WATCHMEN: OZYMANDIAS 1-6 + BEFORE WATCHMEN: DOLLAR BILL 1 + BEFORE WATCHMEN: CRMSON CORSAIR
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社ヴィレッジブックス
- 発売日2014/8/30
- 寸法18.5 x 1.7 x 25.8 cm
- ISBN-104864911630
- ISBN-13978-4864911634
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登録情報
- 出版社 : ヴィレッジブックス (2014/8/30)
- 発売日 : 2014/8/30
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 256ページ
- ISBN-10 : 4864911630
- ISBN-13 : 978-4864911634
- 寸法 : 18.5 x 1.7 x 25.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 528,241位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 261,939位コミック
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2016年5月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2019年3月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
知られる事をねちっこく描き蛇足感の強い最終巻。「紅~」は「黒~」以上にカタルシスなく、ビル編のみ興味深い。
2014年9月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ほかの方のレビューのとおり、美しすぎるし、キザで、
僕にはエイドリアンがただの嫌味なおとこに思えた。
マンハッタンはあらゆる時限で、あらゆる手を尽くして
地球を救おうとした(結果はいつも同じだけど)のに、
本書ではオジマンディアスはずいぶん短絡的に、計画を進めているように見えて残念
やむにやまれず、断腸の思いで進めた苦心の人類救済計画であってほしかった。
しかし世界一天才でも、俗人らしい側面(情欲、自己顕示欲、支配欲)が見えるのはいいなと思った。
(女がらみの話は映画版のアメリカンサイコが思い浮かんだ、あの映画きらい)
別書ですが、個人的にDrマンハッタン編で出てきたエイドリアンが
計画がばれないかと内心冷や汗をかいてる描写がすごい好みで、
本書でも、マンハッタンにモニタ越しにニヤつかれるだけで
イラついてるのがよかった!
人類救済計画(イカ爆弾)の件は、アイデア想起に
アウターリミッツを持ち出したのは僕的にはマイナス要素でした。
あと大好きなブバスティスを見れたのが何よりもよかった!!
ブバスティス人形がほしい。。。。
僕にはエイドリアンがただの嫌味なおとこに思えた。
マンハッタンはあらゆる時限で、あらゆる手を尽くして
地球を救おうとした(結果はいつも同じだけど)のに、
本書ではオジマンディアスはずいぶん短絡的に、計画を進めているように見えて残念
やむにやまれず、断腸の思いで進めた苦心の人類救済計画であってほしかった。
しかし世界一天才でも、俗人らしい側面(情欲、自己顕示欲、支配欲)が見えるのはいいなと思った。
(女がらみの話は映画版のアメリカンサイコが思い浮かんだ、あの映画きらい)
別書ですが、個人的にDrマンハッタン編で出てきたエイドリアンが
計画がばれないかと内心冷や汗をかいてる描写がすごい好みで、
本書でも、マンハッタンにモニタ越しにニヤつかれるだけで
イラついてるのがよかった!
人類救済計画(イカ爆弾)の件は、アイデア想起に
アウターリミッツを持ち出したのは僕的にはマイナス要素でした。
あと大好きなブバスティスを見れたのが何よりもよかった!!
ブバスティス人形がほしい。。。。
2014年8月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最終巻。満を持してオジマンディアス。
絵が美しくとにかく美しく、丸いコマが多用されていてスタイリッシュで、オジマンディアスのイメージのある一面を完璧にとらえている。残虐なシーンの描写は巧妙にさけられ、ただただ、かっこいい。
が、
私が期待したものではなかった。
完璧すぎるオジマンディアスをどう描き直すのか?
世界一利口な男が
なぜ、あのようなたくらみを?
なぜ、あのような結論を選んだのか?をもっとどろどろと描き込んでほしかった。
なぜなら、論理的にはそういう結論なのかもしれないが、そこに苦悩や痛みが伴わないのは納得がいかない。
あまりにもすんなりと話が進んでしまい、それは世界一利口だからなのかもしれないが、そこで犯している罪にあまりにも無自覚すぎる。
(作画がスタイリッシュすぎて人間の表情があまり変化しないのが原因かもしれない。)
話をすんなり進めるのであれば残虐なシーンは描くべきである。そうでない彼が犯した罪とつりあわないし、卑怯である。ただかっこいいではすまされない。
個人的には物足りないが、作品としては読むべき価値はあります。
絵が美しくとにかく美しく、丸いコマが多用されていてスタイリッシュで、オジマンディアスのイメージのある一面を完璧にとらえている。残虐なシーンの描写は巧妙にさけられ、ただただ、かっこいい。
が、
私が期待したものではなかった。
完璧すぎるオジマンディアスをどう描き直すのか?
世界一利口な男が
なぜ、あのようなたくらみを?
なぜ、あのような結論を選んだのか?をもっとどろどろと描き込んでほしかった。
なぜなら、論理的にはそういう結論なのかもしれないが、そこに苦悩や痛みが伴わないのは納得がいかない。
あまりにもすんなりと話が進んでしまい、それは世界一利口だからなのかもしれないが、そこで犯している罪にあまりにも無自覚すぎる。
(作画がスタイリッシュすぎて人間の表情があまり変化しないのが原因かもしれない。)
話をすんなり進めるのであれば残虐なシーンは描くべきである。そうでない彼が犯した罪とつりあわないし、卑怯である。ただかっこいいではすまされない。
個人的には物足りないが、作品としては読むべき価値はあります。
2014年11月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大概のレビュアーが指摘している「オジマンディアスが嫌味に見える」点は、ウォッチメン本編より大分若々しいデザインになっているからではないかと・・・。映画版から入った自分としては、割とすんなり受け入れられた。むしろシナリオ担当が本編の編集者だったレン・ウェインだけあって、オジマンディアスとコメディアンの人柄や因縁が、本編に繋がるよう丹念に描かれている印象を受けた。
一方、ダラービル編はシリーズの最後を締めくくる為か、これまでとは異色の雰囲気。宣伝用に派手な衣装を着せられ、本物のクライムファイター集団であるミニッツメンに放り込まれた男の悲喜劇の半生を描く、といった感じで最後はしんみりと感動できる内容になっている。悪くはないが、初代ナイトオウルの自叙伝では「これまで出会った中で最も善人」とまで言われたダラービルなので、今回のような「等身大の人物」よりはミニッツメン編で描かれた、子供達の笑顔に生き甲斐を感じ、キャプテンメトロポリスの同性愛に『聖書に反する』と憤る、「高潔な精神を持った堅物」の方が、自分が抱いていた彼のイメージに近かった。
一方、ダラービル編はシリーズの最後を締めくくる為か、これまでとは異色の雰囲気。宣伝用に派手な衣装を着せられ、本物のクライムファイター集団であるミニッツメンに放り込まれた男の悲喜劇の半生を描く、といった感じで最後はしんみりと感動できる内容になっている。悪くはないが、初代ナイトオウルの自叙伝では「これまで出会った中で最も善人」とまで言われたダラービルなので、今回のような「等身大の人物」よりはミニッツメン編で描かれた、子供達の笑顔に生き甲斐を感じ、キャプテンメトロポリスの同性愛に『聖書に反する』と憤る、「高潔な精神を持った堅物」の方が、自分が抱いていた彼のイメージに近かった。
2014年9月10日に日本でレビュー済み
ヴェイトが誰だコイツってくらいキザったらしいメアリースーに改悪されています。
ウォッチメン本編では、世界一頭のいい男がヒーローとして綿密に計画を練ったからこそ「計画」を成功させてしまう。という功罪併せ持つ魅力的なヒーローだったのですが、
本作では、少年時代にイジめっこの足を拳法習って逆にへし折るサイコパスぶりにはじまり、
「アレクサンダーも出来なかった世界制服するわ」と言い出しはじめ「世界制服するにしても女とパコパコする時間はある」と女性関係をアッピルし、その女性が麻薬で死んだら自分で敵を討ちにいき、意外と楽しかったからヒーロー活動するという大変ろくでもない仕上がりになってます。
本作の彼にとっては大体の人間はとるにたらない有象無象なものっぽく描かれており「計画」によって喪われた命を悼んでくれそうにない。
ヴェイトが本当にこんな人物ならマンハッタンに怪しまれて計画モロバレするだろうし、コメディアンかロールシャッハに計画阻止されてしまうとしか思えません
ウォッチメン本編では、世界一頭のいい男がヒーローとして綿密に計画を練ったからこそ「計画」を成功させてしまう。という功罪併せ持つ魅力的なヒーローだったのですが、
本作では、少年時代にイジめっこの足を拳法習って逆にへし折るサイコパスぶりにはじまり、
「アレクサンダーも出来なかった世界制服するわ」と言い出しはじめ「世界制服するにしても女とパコパコする時間はある」と女性関係をアッピルし、その女性が麻薬で死んだら自分で敵を討ちにいき、意外と楽しかったからヒーロー活動するという大変ろくでもない仕上がりになってます。
本作の彼にとっては大体の人間はとるにたらない有象無象なものっぽく描かれており「計画」によって喪われた命を悼んでくれそうにない。
ヴェイトが本当にこんな人物ならマンハッタンに怪しまれて計画モロバレするだろうし、コメディアンかロールシャッハに計画阻止されてしまうとしか思えません