クーの世界の続編と言いつつ、拡散を読んでいないと理解が難しい作品である。
「拡散」ではカッちゃんが拡散を10年繰り返した末に「謎への囚われ」から解放されるのに対し、れねいは続き夢の分岐点と対峙することで「謎への囚われ」から解放されたように見える。
謎より大切なものがあることへ気づいたカッちゃんと、謎へ接近したことで自分の存在意義を見つけ出したれねい。
どちらも閉塞した現代を生きる僕達に、
必要な生き様だと感じました。
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夢の空地 単行本 – 2005/10/31
小田 ひで次
(著)
『クーの世界』の続編、待望の書き下ろし!
ヨーロッパで高い評価を得る『拡散』やファンタジックな異世界物語ですべての世代を魅了した『クーの世界』などで知られる小田ひで次が書き下ろした渾身の長篇。美しく味わい深い絵、愛くるしいキャラクターに彩られ、再び夢と現実を行き交う物語が綴られる。史上初の世界六カ国同時出版もされる注目作!
- 本の長さ186ページ
- 言語日本語
- 出版社飛鳥新社
- 発売日2005/10/31
- ISBN-104870316919
- ISBN-13978-4870316911
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登録情報
- 出版社 : 飛鳥新社 (2005/10/31)
- 発売日 : 2005/10/31
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 186ページ
- ISBN-10 : 4870316919
- ISBN-13 : 978-4870316911
- Amazon 売れ筋ランキング: - 892,559位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2020年5月29日に日本でレビュー済み
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2006年1月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
現在の自己表現をするのに、「クーの世界」を取り上げることにどれほどの意味があったのだろう。
「拡散」「クーの世界」「ミヨリの森」と読み進んできて、今回の作品に触れたときどうしても「つらい」という感情にとらわれる。
見ようによっては、独特の世界からこちら側に相当足を踏み入れているとも言えるが、目指すべき創作の地平を見失ってしまったようにも取れる。
絵柄も「クーの世界」のときの描き込みの程度からすると相当簡略化されてしまっていて、さらに「世界同時発売」ということで掟破りの左開き横書きという日本の読者をどう考えているのか理解に苦しむ構成もあって「クーの世界」のファンにはつらいものとなっている。
「クーの世界」ではない「夢の空地」を作り出して欲しかった。
ただし、作品自体の水準が下がっているというわけではない。もがき苦しみ更なる創造を期待したい。
「拡散」「クーの世界」「ミヨリの森」と読み進んできて、今回の作品に触れたときどうしても「つらい」という感情にとらわれる。
見ようによっては、独特の世界からこちら側に相当足を踏み入れているとも言えるが、目指すべき創作の地平を見失ってしまったようにも取れる。
絵柄も「クーの世界」のときの描き込みの程度からすると相当簡略化されてしまっていて、さらに「世界同時発売」ということで掟破りの左開き横書きという日本の読者をどう考えているのか理解に苦しむ構成もあって「クーの世界」のファンにはつらいものとなっている。
「クーの世界」ではない「夢の空地」を作り出して欲しかった。
ただし、作品自体の水準が下がっているというわけではない。もがき苦しみ更なる創造を期待したい。
2007年8月12日に日本でレビュー済み
『クーの世界』より先に読み、先入観が無ければ今作のれねいというキャラクターもいわゆる「世間に良くある話」として受け入れられるかと思いますが、前作のファンはれねいと一緒にいま自分が生きている現実をもう一度直視しなおすくらいの覚悟が必要です。
個人的感情はともかく、作者が敢えて自分の生み出したキャラクターを穢れ(言い過ぎ?)させたのは「他者はいつまでも自分の望むままではいてくれない」ということを読者に伝えたかったのかも知れません。
もしそういう試みならばかなりの効果があったと思いますが、同時に真実を伝えることが必ずしも人を幸せにするとは限らないという例でもあります。
『拡散』『クーの世界』では作者の苦悩が最後には救いの物語として昇華していたように感じられましたが今作は抱え込んだ毒を突きつける形で道連れにされた気分。
れねいと前作ファンを道連れにしたわりには『拡散』で描いた観念の壁に回帰してしまっているのが残念。次回作に期待しています。
個人的感情はともかく、作者が敢えて自分の生み出したキャラクターを穢れ(言い過ぎ?)させたのは「他者はいつまでも自分の望むままではいてくれない」ということを読者に伝えたかったのかも知れません。
もしそういう試みならばかなりの効果があったと思いますが、同時に真実を伝えることが必ずしも人を幸せにするとは限らないという例でもあります。
『拡散』『クーの世界』では作者の苦悩が最後には救いの物語として昇華していたように感じられましたが今作は抱え込んだ毒を突きつける形で道連れにされた気分。
れねいと前作ファンを道連れにしたわりには『拡散』で描いた観念の壁に回帰してしまっているのが残念。次回作に期待しています。