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第三帝国と音楽家たち―歪められた音楽 (叢書・20世紀の芸術と文学) 単行本 – 2003/6/1
マイケル・H. ケイター
(著),
明石 政紀
(翻訳)
その他
- 本の長さ365ページ
- 言語日本語
- 出版社アルファベータ
- 発売日2003/6/1
- ISBN-104871984664
- ISBN-13978-4871984669
商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
それまで明かされることのなかった第三帝国時代を生きた個々の音楽家たちの妥協や同調や反抗や迫害など、新たに掘り起こされた事実が凝縮されている。第三帝国時代のドイツ・クラシック音楽界の全貌を俯瞰する著作の日本語版。
登録情報
- 出版社 : アルファベータ (2003/6/1)
- 発売日 : 2003/6/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 365ページ
- ISBN-10 : 4871984664
- ISBN-13 : 978-4871984669
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,135,167位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 390位クラシック音楽論・理論
- - 1,323位音楽史
- - 1,995位ワールドミュージック
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2004年12月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一言で言えば、この著者は、安全な地にいる外国人として、また、全てが終わった後世の視点からの、外からの批判に終止している。この種の論述をしようとする者には、1933~45年のナチ時代のドイツで、まかり間違えば生命の安全を脅かされるという状況に身を置いた当事者たちの視点というものが倫理的に不可欠であり、その点で、この筆者の「適格性」には疑問が生じる。ナチ政権成立に先立つ1920年代のヴァイマール共和国期のドイツでは、モダニズムの興隆(表現主義を代表とする)により文化は活況を呈していたが、そうした新思潮に批判的な人々も多数存在した。それどころか、政治的には、第一次大戦後の世界の秩序を取り決めたヴェルサイユ体制は、フランスにとっては外交の勝利であったが、大多数のドイツ・オーストリア人にとっては耐え難く、納得し難いものであり、敗戦もヴァイマール共和国もモダニズムも認めない、という気分は多くのドイツ国民の共有するところであった。このような政治状況は、一部の音楽家を一種の文化国粋主義に追いやったが、過去にベートーヴェンやブラームス、ヴァーグナー等を擁し、ロマン派時代の世界の音楽をリードしたとの自負を抱くドイツの音楽家が、政治・経済的逆境のなかでこのような傾向に走るのは全く無理からぬことであった。しかし、ケイターは、モダニストの支持者には共感を示す反面、このような「ドイツ主義」に対しては敵意さえ持っているように思われる。また、ナチは史上最も凶悪な政権であったが、それは政権初期から明らかであったわけではなく、この政権が支持を固めたのはその不況脱却・失業者対策などの経済政策で実効を上げたためである。そうした視点あるいは説明も本書には一切無い。また、一部の音楽家に対する批判はやや公平さを欠いてもいる。従って、見識のある読者には興味深い事実が多数列挙されているにしても、予備知識のないナイーヴな読者が本書の情報だけを頼りにして、批判の対象となっている音楽家たちに対してネガテイヴなイメージを与えられるとすれば、公正とは言い難く、それはむしろ有害なものとなるだろう。
2020年12月12日に日本でレビュー済み
天才明石まさのりさんによる翻訳。
30万字もありドイツ人の徹底性にあきれる。まあ海外のノンフィクション本はたいがい包括的で堅忍不抜で堅牢で文字数おおいが。
ワルター、クルトワイル、ベーム、カラヤン、フルトヴェングラー、リヒャルト・シュトラウスがナチ下でどうしたのかそれぞれ詳述してある。
この本によると、カラヤンはナチスとよろしくやっていたのに、戦後、「私はナチスに反発し脱党した」と主張し、あろうことか、そのウソをみんなが「信じた」んだそうだ。
まぁ、戦前に活躍した音楽家がみんな戦後も活躍したんで、すべてが隠蔽されたそうだ。
索引完備。研究者には夢のような書物だろう。
30万字もありドイツ人の徹底性にあきれる。まあ海外のノンフィクション本はたいがい包括的で堅忍不抜で堅牢で文字数おおいが。
ワルター、クルトワイル、ベーム、カラヤン、フルトヴェングラー、リヒャルト・シュトラウスがナチ下でどうしたのかそれぞれ詳述してある。
この本によると、カラヤンはナチスとよろしくやっていたのに、戦後、「私はナチスに反発し脱党した」と主張し、あろうことか、そのウソをみんなが「信じた」んだそうだ。
まぁ、戦前に活躍した音楽家がみんな戦後も活躍したんで、すべてが隠蔽されたそうだ。
索引完備。研究者には夢のような書物だろう。
2003年7月14日に日本でレビュー済み
前書きで著者はこれまでの第三帝国下のクラシック音楽家について書かれた本への不満を露にして、自分の本がいかにあたれる限りの資料にあたって書かれたかを誇っているが、それだけのことのある内容だと思う。
有名、無名を問わず、第三帝国にいた音楽家の運命がこれまでの先入観念を振り払うかのように書かれている。音楽家のファンにはショックな内容もあり、日本では、その部分だけ紹介されたりもしているのだが、こうして原本を読むと、一面的な見方になることを極力避け、単純に白黒をつけようとしないという著者の意図がよくわかるので、納得するところが多いのではないかと思う。
クラシック音楽の歴史の中で第三帝国がどんな役割を果たしたのかという意味ではクラシック音楽のファンには必読だ!が、困難な時代の中で人がそれぞれどういう運命をたどったかという話を通じて、時代と人間の関係を考えさせる内容であり、クラシック音楽ファン以外にもお奨めします。
有名、無名を問わず、第三帝国にいた音楽家の運命がこれまでの先入観念を振り払うかのように書かれている。音楽家のファンにはショックな内容もあり、日本では、その部分だけ紹介されたりもしているのだが、こうして原本を読むと、一面的な見方になることを極力避け、単純に白黒をつけようとしないという著者の意図がよくわかるので、納得するところが多いのではないかと思う。
クラシック音楽の歴史の中で第三帝国がどんな役割を果たしたのかという意味ではクラシック音楽のファンには必読だ!が、困難な時代の中で人がそれぞれどういう運命をたどったかという話を通じて、時代と人間の関係を考えさせる内容であり、クラシック音楽ファン以外にもお奨めします。