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エコノミスト・ミシュラン 単行本 – 2003/10/1
- 本の長さ253ページ
- 言語日本語
- 出版社太田出版
- 発売日2003/10/1
- ISBN-104872337956
- ISBN-13978-4872337952
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商品の説明
メディア掲載レビューほか
日本経済の実力を論評する役割を担うエコノミストや経済学者たちの論戦を、若手の経済学者が中心となって整理し直し評価を加えようと試みたもの。冒頭で「常日頃から、私たちは、日本の経済論壇では率直な批判と評価が行われていないと考えてきました」と不満を語り、「経済学の基本」を尊重する立場から、著名人や重鎮に対しても歯に衣着せぬ反論をぶつけると宣言した意欲作だ。
まずは編・著者3人が討論形式で経済論壇の主要テーマと問題点をあぶり出す。不況脱却を巡る対立軸は、リフレ派(リフレーション=統制インフレ政策推進派)と構造改革派に分かれている。しかしそこには本質論に迫る論者もいれば、「世間知(世間ではもっともらしく語られるが経済学の基本とはかけ離れた論)」を流布する“戦犯”も多いと主張。メディアで人気の論者を名指しして糾弾する。その時々の時流に合わせて持論を翻す論者、具体例を示さず漠然と「日本の悪しき構造」を語る論者、もたれ合いの関係で日銀を批判できない論者らについては、特に厳しく追及する。
第2章では、木村剛著『日本資本主義の哲学』、斎藤精一郎著『2003年日本経済 非常事態宣言』など経済書31冊を取り上げて解説、批評する。
(日経ビジネス 2003/11/24 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
-- 日経BP企画
出版社からのコメント
この本を作るに当たって、いろいろ経済書を読みましたが、正直言って驚き ました。日本崩壊とか、マネー敗戦とか、日本沈没とか、恐ろしい未来とか、日本はゴジラ映画に出てくる東京タワーみたいに何度も崩壊させられていて、SFもどきの世界が繰り広げられています。確かに日本経済は何年も不況が続いてはいますが、ノストラダムスもびっくりのトンデモ予言本が経済書としてまかり通っている現実をきちんと批判しようと思ってこの本を出しました。
しかし、知れば知るほどエコノミストの世界ってとんでもない。10年以上も不況が続い ているのに、その原因が何かでいまだに揉めていたり、原因が何かのコンセンサスができていないから、処方箋だって千差万別。なかには資本主義を一時停止しろとか、今後100年はデフレが続くから諦めろとか、そんなことまで言い出すエコノミストまでいます。しかもそういう派手なことをいう人たちに限って、呆れたことに90年代初頭には「日本は資本主義を超えた素晴らしい経済システムをもった国だ」と絶賛していたりするんですね。この本ではそんな馬鹿げたことを主張しているのは誰なのか、逆に信用できるのは誰なのか、を明確にしています。
最近、政 府や日銀やメディアでは、日本経済も景気が底を打って、回復基調にあるという話が飛び交っています。でも、ここ10年以上もそんな話は度々あって、期待を持ったとたん、やっぱりダメでしたという結果を繰り返してきたのが、この「失われた10年」の軌跡です。この轍を繰り返さないためには、小泉首相は誰の言葉を信用すればいいかも書!いてあります。もうすぐ総選挙で忙し そうですが、ぜひ読んで欲しい。少なくともそれが竹中平蔵ではないことは明白。クルーグマンも竹中平蔵路線は「暗闇への跳躍」だと指摘しているぐらいですから。
経済書を買っても会社の経費で落ちる時代ではありません。自腹を切って読むのに、誰のどの本を読めばいいか、この本でしっかり見極めて選んでください。
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : 太田出版 (2003/10/1)
- 発売日 : 2003/10/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 253ページ
- ISBN-10 : 4872337956
- ISBN-13 : 978-4872337952
- Amazon 売れ筋ランキング: - 778,880位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 159位現代経済学
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2.何のためにが明確(デフレ脱却)
3.需要拡大のため取るべき手法が明確
1)まずは金融政策
・インフレ目標設定
・金融緩和による資金供給
2)補完策として財政政策
いわゆる「構造改革」については、金融政策や財政政策に比較してその効用を疑問視。
経済学の基礎的な知識は必要でしょうが、絶版ながらなんとか手に入れて挑戦する価値のある本だと思います。
「経済学に関する素養があること。」が必須要件となると思われる。
素養といっても学卒レベルで充分だが、一切経済学に理解がない方が
読まれても、本書の主旨は理解され難いだろう。
編者は一般向けを企図して本書をまとめたようだが、
経済学こそが「トンデモ」であるという認識をもつ一般人が多いことに
ほとんど気付いていないようだ。
本書は経済学が実態経済を考える上での数少ない正統なフレームワークである
との立場から書かれており、
経済学に価値を感じない方々からは感情的な反発を招きかねない。
入門教科書レベルの経済学知識と、最低限の経済「学」常識をベースに、
現在の経済論壇のあり方を俯瞰的にまとめている。
「不良債権を処理して景気回復」「構造改革による景気回復」と
いった背景・根拠不祥の暴論を苦々しく眺めている方には
溜飲の下がる一冊となろう。
反面、経済学とは数式のトリック&レトリックであり、
実体経済に対して何らの意味も無いとする立場の方々にとっては、
本書は学者の仲間内トークを金を払って読まされるだけであり、
購入する価値は乏しいと思われる。
とにかく入手して読み始めたのですが、要するに経済学の基本に立ち還ってシンプルに考えてみましょう、という話です。もちろんバリバリのリフレ派で、そのデフレ危機説は現在ますますリアルではあります(しかし菅政権は財務省の傀儡で財政再建に走りそう、との観測がもっぱらですけど……)。
私は経済学に暗いので、本を読むたびにその本に説得されてしまうのですが、これもそう。大体、シンプルな話って何だか痛快で、つい“Yes, we can!”みたいなノリになります。複雑系経済学からの批判に対して、「クルーグマンは複雑系の本も書いているが、彼の下で学んでいた時に彼から聞いた話は、いつもシンプルだった」なんて話には笑った(高橋洋一だったかな)。ま、大局はシンプルに読むもんでしょうからね。で、マクロって大局のことですし。
で、読み進めるのを楽しみにして持ち歩いていたところ、たぶん昼食をとったあの蕎麦屋に置き忘れて、読了できないまま紛失してしまいました! 残念。もう1冊購入しようかどうか、考え中。
本書の面白いところは、単にエコノミストの主義主張を知ることができるだけではない。登場するエコノミストのバックグラウンドを知ることで、これまでの経済学におけるおおまかな流れを把握できるように工夫されている点である。まず経済学で確立された理論を現実経済にどのような形で実践・応用してきたかを振り返り、経済学史をケーススタディー的に教えてくれる。その上で不況を脱しきれない日本経済とそれに対する経済政策について論じられており、非常に説得力のある議論が展開されている。
もちろん編者・評者はいずれもリフレ派の学者なので、構造改革に対してはかなり厳しい意見が続出している。そのため本書がリフレ政策推進のための一冊という意味合いを持つことは十分承知しておかなければならない。しかしながら現代のエコノミストを系統立てて整理し、経済学という観点から批評するという本書のスタイルは斬新であり、その工夫は大いに評価すべきであろう。経済学の初心者には是非お勧めしたい一冊である。
日銀はやっとリフレの失敗を認め、新しい政策をはじめたばかりのいまに言うのもなんだが、
愚かな学者ほど評価が高い無価値の中身。
破棄する必要あり。
しかしながら、真面目に経済を考えている人には、リフレ派だ構造改革派だと派閥争いと揚げ足取りに終始することが腹立たしく思えるかもしれませんね。主流派であることを自慢げに話ながらもなかなかマスコミや政策立案者に理解してもらえていないという現実から逃避していては、経済政策のための経済学ではなくなってしまうのでは、と個人的には思いました。
~~
しかし、同じ理論をベースにしていながら、こうも各人で意見が違うなら、経済学は科学の領域である以上、議論や評価は必要だ。学会やアカデミズムの場では盛んに行われているのかもしれないが、一般の消費者・読者を相手に自説をぶって儲けているなら、間違いがあればそれを正すのが誠意である。
~~
というのが正論かな?とは思うが、実名ではっきりと批判したというのは凄い。よんでいてドキドキしてしまった。
~~
私が見る限り、この本への反論・批評は現在2分されていると思う。もちろん、エコノミストは理論だけでは売れず、そこをベースにした政治的発言を求められており、後者の部分が間違ったり、あるいは根拠希薄だったりするのだ。デフレ経済下におけるインフレターゲット政策はおそらく先進国で経験した国はないので、やってみなければわからない。従って理論~~的に正しくとも実践的にいい結果を生むかどうかはだれもわからないのだろう。それに対し、構造改革や不良債権処理、ITバブルなどは起きてしまったことで、素人目にも当時のエコノミストは「ずいぶん勝手なことを言っていたものだ」とあとからはっきりと確認できる。その意味で、構造改革論者やIT革命に踊ってしまったエコノミストは分が悪いのだ。
~~
著者は理論的に解明された部分とそれを基にした経験論も含めた政策提言を分けて
批判しているように思うが、エコノミストのマッピングの部分も含め、その当たりをもう少し明快にした方が良かったとは思う。という意味でマイナス1点。そして実名を上げて批判された人の反論を是非望みたいものだ。~
1.本書では、経済学の基礎を始点として、経済学者やエコノミストを選別しています。選別基準の精度は、第1章の鼎談から、伺い知ることができます。鼎談の内容は、基礎を尊重しているだけあって、ほとんどマンキュー経済学(マクロ)からズレていません。(ただし、著者たちは、定評のある教科書として、スティグリッツの経済学を勧めています。)
2.著者たちは、昭和恐慌研究会のメンバーでリフレ派に分類されています。本書からも、リフレ派の主張と経済学の基礎の乖離が、少ないことが推察できます。
3.本書は、2003年に書かれたものですが、2013年現在も、その内容は有効です。