この本は、各ページごとに大きな文字と写真で、「○円あれば→○○（国名）の人に○○をしてあげられる」という文が、全編にわたり展開されています。
まず、興味をそそられたのが、日本と外国の物価の差により、ほんのわずかなお金で非常に大きな社会貢献ができるという点。
たとえ小学生であっても、お小遣いのほんの一部を寄付することで、世界の見知らぬ多くの人が助けてあげられる・・しかも、どれも日本からアクションがとれるようで、その具体的方法や問合せ先も小さな文字でフォローしてあります。世界への窓が開けたような気になり、少しワクワクしてきます。
ボランティアに限らず、何か新しいことをしたいけど、何をどうはじめていいか分からない人は多いはず。この本は、「何ができるか」の提案、「どうやるか」の説明、そして「敷居は限りなく低い」ことを教えてくれます。
同時に、７人のＮＧＯ関係者などの寄稿文においては、途上国での支援活動は必ずしも甘っちょろいものではない点や、社会的起業との絡み（藤沢久美氏執筆）まで紹介されていて、バランスとバラエティを兼ね備えています。
装丁はあきらかに若い女性向きですが、老若男女問わず一読に値する価値があります。
コンパクトなので、通勤電車の中でも読めます。片道３０分〜１時間で大きい文字の部分を最後までざっと目を通し、それから気になった部分の詳細情報や、関心をそそられたコラムをゆっくり読めば良いと思います。
寄付先のＮＧＯの連絡先などが明記されているので、案外、資料的価値というか、一種の「カタログ」としての役割もなしているので、家の本棚に一冊置いておくと重宝するかもしれません。
（例えば私は、この本を片手に、紹介されているＮＧＯのサイトに片っ端からアクセスしてみました。）
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