シナリオの書き方を上から講義するというスタイルではなく、これまでに著者の心をとらえた映像の数々を、それぞれシナリオを読み解くかたちで紹介しています。それぞれのシナリオライターの表現のツボや目的や創意工夫の痕なども、鮮やかなメスさばきで腑分けするように示され、とても分かりやすいです。また著者本人の迷いや苦心や喜びなども平たく書かれ、エッセイの香りがする楽しい本です。
映画やテレビドラマを見る側にとっても、作品の裏側でくりひろげられたであろう制作サイドの奮闘をイメージして、新しい味わい方ができそうです。
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脚本通りにはいかない! 単行本 – 2002/8/1
君塚 良一
(著)
- 本の長さ287ページ
- 言語日本語
- 出版社キネマ旬報社
- 発売日2002/8/1
- ISBN-10487376243X
- ISBN-13978-4873762432
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
完成品の映画から、脚本上の狙いや真意を読み解き、脚本家の創作の苦悩や喜びをも浮き彫りにする。脚本執筆の極意を明かした講義採録も特別収録。『キネマ旬報』の連載を単行本化。
登録情報
- 出版社 : キネマ旬報社 (2002/8/1)
- 発売日 : 2002/8/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 287ページ
- ISBN-10 : 487376243X
- ISBN-13 : 978-4873762432
- Amazon 売れ筋ランキング: - 172,211位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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2014年12月6日に日本でレビュー済み
文でも映像でもなにかしてみたい人はできるだけ若いうちに読んどくべき。
ベスト映画本としても観て読んでまた観直してという楽しみ方ができます。
長い間時代の徒花扱いされていたげな菅原文太さんのこともこの本で知りました。
当時のエポックメーキング本でみんなこっそり読んでました。
ベスト映画本としても観て読んでまた観直してという楽しみ方ができます。
長い間時代の徒花扱いされていたげな菅原文太さんのこともこの本で知りました。
当時のエポックメーキング本でみんなこっそり読んでました。
2004年8月26日に日本でレビュー済み
映画を、脚本家独特の目線で分析しているので
作り手は、こんな風に見ているんだーと感心しっぱなしでした。
そして脚本家の課題や、ハリウッドのシナリオ事情、
人物の膨らませ方、見せ方の秘訣を書き、
脚本家の個性について考え、好きな映画を熱く語り、
他の脚本家の意図を推察したかと思うと、お笑いで得たコツを伝授し
脚本の依頼から制作過程って大体こんな感じ、と教え、
著者自身の脚本の仕事が、いつもスケジュールがキツキツになるんだよなー、
とボヤく・・・という感じで、普通の映画分析だけで終わらず
興味深い話題を織り交ぜながら、次々と振ってくれるので
最後まで面白く読み進める事ができました。
話題が幅広いのに破綻も脱線もしてないのには驚きます。
どうやら人の惹きつけ方も巧い脚本家さんのようです。
中でも特に感銘したのは、脚本を書く「理由」ではなく、「動機」。
明確な動機があれば、最後まで書けるという言葉には説得力がありました。
全編を通して、君塚氏の映画やドラマに対する
情熱と愛情が伝わる内容で、とても好感を持てます。
脚本のハウツー本ではありませんが、
脚本の世界のシビアさを知ったり、
日頃のアンテナの立て方、書く上でのちょっとしたコツ、
映画を見る際に必要な、分析の目を盗むためにも、
とてもタメになる面白い本だと思います。
脚本家志望の方以外も、きっと面白く読めるのでは。
ただ、内容が重複している点が少しあったのと、
紹介されている映画が古いものが多く、
見られないという口惜しさから、星ひとつ減らしちゃいました。
作り手は、こんな風に見ているんだーと感心しっぱなしでした。
そして脚本家の課題や、ハリウッドのシナリオ事情、
人物の膨らませ方、見せ方の秘訣を書き、
脚本家の個性について考え、好きな映画を熱く語り、
他の脚本家の意図を推察したかと思うと、お笑いで得たコツを伝授し
脚本の依頼から制作過程って大体こんな感じ、と教え、
著者自身の脚本の仕事が、いつもスケジュールがキツキツになるんだよなー、
とボヤく・・・という感じで、普通の映画分析だけで終わらず
興味深い話題を織り交ぜながら、次々と振ってくれるので
最後まで面白く読み進める事ができました。
話題が幅広いのに破綻も脱線もしてないのには驚きます。
どうやら人の惹きつけ方も巧い脚本家さんのようです。
中でも特に感銘したのは、脚本を書く「理由」ではなく、「動機」。
明確な動機があれば、最後まで書けるという言葉には説得力がありました。
全編を通して、君塚氏の映画やドラマに対する
情熱と愛情が伝わる内容で、とても好感を持てます。
脚本のハウツー本ではありませんが、
脚本の世界のシビアさを知ったり、
日頃のアンテナの立て方、書く上でのちょっとしたコツ、
映画を見る際に必要な、分析の目を盗むためにも、
とてもタメになる面白い本だと思います。
脚本家志望の方以外も、きっと面白く読めるのでは。
ただ、内容が重複している点が少しあったのと、
紹介されている映画が古いものが多く、
見られないという口惜しさから、星ひとつ減らしちゃいました。
2004年3月25日に日本でレビュー済み
古くは「冬彦さん」を、そして近年では「踊る大捜査線」を世に送り出したシナリオ・ライター君塚良一氏が、古今東西の映画の魅力をそのシナリオの構成を見つるめることで縦横無尽に語ってみせた一冊です。
私自身、映画の良し悪しは脚本が8割がた決定づけると感じてきました。ですから毎年の米アカデミー賞でも脚本賞と脚色賞の候補となる合計10作品に最も注目しています。そして受賞を逃した8作品も含めて全10作品には機会が許す限り足を運ぶことにしています。
そんな私にとって本書は、実に魅惑的な一冊となりました。脚本をつむぐことに知恵と汗を注ぐ日々を送る著者ならではの目を通して、映画をその脚本構成を読み解くことで解体していくという作業は新鮮な発見に満ちていました。
語り口調はいたって真摯で直截的です。映画の読み手としても「プロフェッショナル」だなと思わせる文章は、とても深みのあるものだといえます。
取り上げている作品のいくつかは見たことがないものですが、本書を読むと改めて見てみたいなという強い思いが湧き上がってきます。しかし、その多くがビデオ販売もされていないため、名画座がほとんど姿を消してしまった今となっては見ることがかなわなくなってしまいました。ビデオやDVDの時代になっても、すぐれた脚本をもった映画と出会う機会が失われる場合が思いのほかあるのだということにも気づかされます。
また、シナリオ作家入門講座風の講演が2題採録されていますが、私のように脚本家を目指しているわけではない者にも興味深く読むことが出来ました。ある種、人生の歩み方を諭すにも似た、大変示唆に富んだ文章です。一読の価値ありといえるでしょう。
私自身、映画の良し悪しは脚本が8割がた決定づけると感じてきました。ですから毎年の米アカデミー賞でも脚本賞と脚色賞の候補となる合計10作品に最も注目しています。そして受賞を逃した8作品も含めて全10作品には機会が許す限り足を運ぶことにしています。
そんな私にとって本書は、実に魅惑的な一冊となりました。脚本をつむぐことに知恵と汗を注ぐ日々を送る著者ならではの目を通して、映画をその脚本構成を読み解くことで解体していくという作業は新鮮な発見に満ちていました。
語り口調はいたって真摯で直截的です。映画の読み手としても「プロフェッショナル」だなと思わせる文章は、とても深みのあるものだといえます。
取り上げている作品のいくつかは見たことがないものですが、本書を読むと改めて見てみたいなという強い思いが湧き上がってきます。しかし、その多くがビデオ販売もされていないため、名画座がほとんど姿を消してしまった今となっては見ることがかなわなくなってしまいました。ビデオやDVDの時代になっても、すぐれた脚本をもった映画と出会う機会が失われる場合が思いのほかあるのだということにも気づかされます。
また、シナリオ作家入門講座風の講演が2題採録されていますが、私のように脚本家を目指しているわけではない者にも興味深く読むことが出来ました。ある種、人生の歩み方を諭すにも似た、大変示唆に富んだ文章です。一読の価値ありといえるでしょう。
2004年9月29日に日本でレビュー済み
『シナリオ作法』の類の本は古今東西数多く世に出されてきました。新井一先生の『シナリオの基礎技術』をはじめ大きな書店の映画・シナリオのコーナーに行くと本当に色々な本が置いてあります。
私はシナリオライターを目指しているため、そういう類の本はなるべくチェックしていますが、その中でもこの君塚氏の本は異彩を放っています。
どこが違うかと言うと、まず何といっても『読みやすい』のです。これは決して内容が陳腐だといってるのではなく君塚氏の語り口が優しいのです。例えるなら、『生きるヒント』の五木寛之氏の文体に似ているのかもしれません。
他の本では読んでいて、『シナリオはこうあるべきだ』とか『シナリオではこれはやってはいけない』といったような教条的な(お説教されているような)匂いがどうしても抜け切れないのですが、君塚氏の本はそういう雰囲気がないのです。むしろ、『こういうシナリオもあっていいんだ』とか『シナリオではこんな事もできるんだ』といった広い視野にたっての意見が展開されているのです。
シナリオの基本的な技術やテクニックを身に付けたければ先述の『シナリオの基礎技術』などを読むべきですが、シナリオを書くことの意義とか心構え、モチベーションなどを高めたいときはこの本はきっと役に立つと思います。
また、この本はシナリオライターの本音の部分、人間らしい部分を取り上げながら話を展開してあるので、シナリオのこと知らない人でもきっと面白く読めると思います。いや、もしかしたらこの本を読んで「自分もシナリオを書きたくなった」という人が出てくるかも知れません。
私はシナリオライターを目指しているため、そういう類の本はなるべくチェックしていますが、その中でもこの君塚氏の本は異彩を放っています。
どこが違うかと言うと、まず何といっても『読みやすい』のです。これは決して内容が陳腐だといってるのではなく君塚氏の語り口が優しいのです。例えるなら、『生きるヒント』の五木寛之氏の文体に似ているのかもしれません。
他の本では読んでいて、『シナリオはこうあるべきだ』とか『シナリオではこれはやってはいけない』といったような教条的な(お説教されているような)匂いがどうしても抜け切れないのですが、君塚氏の本はそういう雰囲気がないのです。むしろ、『こういうシナリオもあっていいんだ』とか『シナリオではこんな事もできるんだ』といった広い視野にたっての意見が展開されているのです。
シナリオの基本的な技術やテクニックを身に付けたければ先述の『シナリオの基礎技術』などを読むべきですが、シナリオを書くことの意義とか心構え、モチベーションなどを高めたいときはこの本はきっと役に立つと思います。
また、この本はシナリオライターの本音の部分、人間らしい部分を取り上げながら話を展開してあるので、シナリオのこと知らない人でもきっと面白く読めると思います。いや、もしかしたらこの本を読んで「自分もシナリオを書きたくなった」という人が出てくるかも知れません。