1930年に書かれた本の翻訳である。まず、本書の多くを割いている、アリの様々な行動に純粋に驚く。ハタラキアリなどに代表されるような役割分担、ハキリアリのようなキノコ栽培、ハラマキなど他昆虫との共生、奴隷制度など、社会を築く生きものとして驚くことばかりである。
また、観察に基づく事実から、こんなことも分かっているのかと驚く一方で、そのような社会性をどのようにして身につけていったのか、本当に不思議だなと読了後に感じた。著者の言葉では、愛とか未知なるものが支配していると描写しているが、まさにそのような考えを抱かざるを得ない。
上記のような疑問は残るものの、確かそうな事は、アリは個体のことだけを考えているのではなく、巣の魂、一族の魂のようなものがあるという考え方である。アリの個体それぞれがまるで一つの細胞のように振る舞う、という表現もわかりやすい。
ヒトも社会で生きる生物であるから、アリから何か感じることはないか?「宇宙の神秘を読み取るのに、アリが小さすぎるということはない」、アリの観察を通じて、普遍的な原理や真理を考察した本ともいえる。少し読みにくいなと感じる部分や表現もあるので星は少なめにしましたが、共生について、アリのような社会生物を通じて考察したい方にはオススメです。
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蟻の生活 改訂版 単行本 – 2000/11/1
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昆虫3部作の完結編。蟻たちが繰り広げる光景は、人間の認識を超えていた! 劇作家・別役実が「生命の神秘に迫る智慧の書である」と絶賛した。
- 本の長さ194ページ
- 言語日本語
- 出版社工作舎
- 発売日2000/11/1
- ISBN-104875023413
- ISBN-13978-4875023418
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商品の説明
出版社からのコメント
他の種族の蟻を奴隷にし、アリマキを家畜とし、キノコ栽培もする。それどころか、ある種 の蟻は自分の頭ほどの大きさのシラミを3匹寄生させ、気前よくエサを分け与える。
また、蟻を絶食させる実験をしたところ、60日過ぎてもなお、共食いする例はまれで、餓死しかけた蟻は仲間に蜜を分けていた。
目前の小さな蟻たちがくりひろげる光景は、しばしば人間の認識範囲を超える。「倫理の基本軸がちがうのだ」とメーテルリンクは語る。もっとも近傍の生命は、もっとも遠方の未知の宇宙を体現する。このことを科学する蟻類学は、ギリシャ時代から続く人類にとって永遠の科学である。
また、蟻を絶食させる実験をしたところ、60日過ぎてもなお、共食いする例はまれで、餓死しかけた蟻は仲間に蜜を分けていた。
目前の小さな蟻たちがくりひろげる光景は、しばしば人間の認識範囲を超える。「倫理の基本軸がちがうのだ」とメーテルリンクは語る。もっとも近傍の生命は、もっとも遠方の未知の宇宙を体現する。このことを科学する蟻類学は、ギリシャ時代から続く人類にとって永遠の科学である。
内容(「MARC」データベースより)
本来が遠心的であるアリに対して、人間は自己中心的に生活しなければならないエゴイストであり、「倫理の基本が逆転している」と説くメーテルリンク。「生命の普遍性」を考察する昆虫3部作第3弾。1981年刊の改訂版。
登録情報
- 出版社 : 工作舎 (2000/11/1)
- 発売日 : 2000/11/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 194ページ
- ISBN-10 : 4875023413
- ISBN-13 : 978-4875023418
- Amazon 売れ筋ランキング: - 555,303位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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