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真剣師小池重明 (幻冬舎アウトロー文庫 O 2-1) 文庫 – 1997/4/1
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- 本の長さ326ページ
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎
- 発売日1997/4/1
- ISBN-104877284591
- ISBN-13978-4877284596
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商品の説明
メディア掲載レビューほか
賭け将棋で無敵を誇った男の不思議な魅力
話題の映画『聖(さとし)の青春』を観た。二十九歳で亡くなった天才棋士・村山聖を描く大崎善生の原作がまず涙なしには読めない感動の徹夜本なのだが、この『聖の青春』の中で大崎は、十三歳の村山が真剣師(賭け将棋で生計を立てるアマ棋士)小池重明と偶然将棋センターで遭遇し、平手で対局、激戦の末に勝利したエピソードを紹介している(映画ではカットされていた)。
当時、小池は三十四歳。アマ名人戦を連覇、プロを相手に勝ちを重ね(後に村山の師匠となる森信雄にも勝っている)、圧倒的な強さを誇っていた。その小池から「僕、強いなあ。がんばれよ」と励まされたことで自信をつけ、村山は重い病を押して「プロになる」と決意するのだから、劇的な運命の交錯ではないか。
その小池重明を描いた徹夜本といえば、団鬼六『真剣師 小池重明』に止めをさす。とにかく小池は強い。新宿の将棋道場を拠点に勝ちまくり、奉られた二つ名が「新宿の殺し屋」。「通天閣の死闘」と呼ばれる激戦を制したり、泥酔して暴行事件を起こし、一晩とめおかれた留置場から駆け付けて大山康晴十五世名人との対局(角落ち)に圧勝したり、と、格好良すぎるくらい強いのに、いよいよプロへの道が開けようかという時にホステスに入れ込み、将棋道場の金を使い込んで逐電。重要な節目節目で必ず女に溺れて失敗する小池のジェットコースター人生から目が離せなくなる。
本書の魅力は、小池に何度煮え湯を飲まされようと彼の将棋を見たい、勝負に“乗りたい”と思ってしまう人間の不思議さを描いていることだ(著者の団もそのおかしな一人)。天才の一手に「夢」を託し、「夢」の先を見届けたいと願う人の姿が、また読む者の胸を打つ。(愛)
評者:徹夜本研究会
(週刊文春 2017.01.05掲載)登録情報
- 出版社 : 幻冬舎 (1997/4/1)
- 発売日 : 1997/4/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 326ページ
- ISBN-10 : 4877284591
- ISBN-13 : 978-4877284596
- Amazon 売れ筋ランキング: - 159,909位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 42位幻冬舎アウトロー文庫
- - 13,535位エンターテイメント (本)
- - 45,506位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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それを鬼才団鬼六が書くのだから面白くないはずはない。
昭和ノスタルジーになるかもしれないが、久しぶりに感動しながら読みました。
誰にでもオススメできる作品ではないけれど、こんな無茶な男もいたんだという意味で一読さるのはアリだと思います。
以前、柚月裕子の傑作『盤上の向日葵』(とても面白いですよ)で将棋の真剣師が登場しますが、俄然この真剣師の生きざまに興味がわき、実在の真剣師を取り上げた本書にたどり着きました。
小池将棋は逆転美の将棋。終盤が恐ろしいくらいに強い将棋。
序盤に立ち遅れるというのはプロでは絶対に通用しないが、それでも勝つ。技術的にどうこうというのではなく、将棋に関しては一種異常感覚の持ち主。勝負の駆け引きの巧妙さ、勝負師としての度胸と感覚は傑出したものがある、とプロ棋士に言わしめさせた将棋の天才。
大阪通天閣の死闘では、アマ会最高峰といわれた加賀敬冶との闘いで、背筋がぞっとするほどの戦いぶりを見せる。
真剣師というのは、お客にこいつならおれかて勝てると思わせるのがコツ。わざと最初の一番か二番負けて、そのあと勝ち続ける。こいつにはとても勝てないと思わせたらお客は逃げてしまう。
しかしながら、あまりの強さが評判となり、お客がよりつかんようになったら真剣師というのはみじめなもの。本人は将棋を指したくても相手はなく、一日ボーッとしているか、酒を飲みまわるだけ。
そんな彼にも、プロ棋士への道が開きかけた瞬間がある。
ところが、せっかくのチャンスや平和なるときが続くと何か問題を起こしすべてを駄目にしてしまう。
女に狂って店の金を使い込んで逃亡
「小池は俺のところから5回は逃げ出している。逃げ出すときは金庫の中の金を借用書を書いて持ち出す。たいてい女ができたときに逃げ出すのだが、二、三週間もすると女に逃げられしょんぼりしながら帰ってくる」
強烈な個性を持った将棋の天才。異端ゆえにもつ性格破綻ぶり。
そんな彼に対して将棋連盟は「素行のはなはだ宜しくない街の真剣師に特例でプロ棋士にしたてるなど言語道断」と拒否され、プロの道は絶たれてしまう。
youtubeで本人の貴重な動画を見ることができますが、大柄な体格ながら、子供っぽく従順そうにみえ性格的に人に好印象を与える。腰が低くて態度が温和、ユーモラスな語り口だったと言います。
そんな破滅型人間性に魅せられ、その救いようのない破滅ぶりをどこか愛さずにいられない。
以前、AV黎明期に登場した波乱万丈の半生を送る村西とおるの評伝「全裸監督」を読んだときも、とてつもなく面白い人生だと思ったところですが、村西とおるの場合は、破滅してもまた這い上がってくる精神力を感じ、そこに面白さを感じたわけですが、本書の小池重明は、とてつもなく天才性を持ちながら、成功しそうになると破滅の悪魔に声を掛けられずるずるとそっちの方向へ行ってしまう、破滅の美学ともいえる人生で、また違った面白さがあります。
まさに本書の著者団鬼六の言葉がすべてを語っています。
「人に嫌われ、人に好かれた人間だった。とにかく面白い奴だった。そして、凄い奴だった」
小池重明という真剣師を知った。
この男アウトローとしてすさまじいエネルギーを秘めている。
このような生き方は決してまねできず、見習いたいと思わない。
むしろ見習うところが全くない。
ダメな奴である。
しかし、男という生き物の心に来る何か、アウトローな部分に吸い込まれぐいぐいと読み進めれる。
映画化されているのか?されていないならば見てみたい。
熱く、臭く燃え尽きる熱の正体は何か?
非常に面白い作品でした。