1994年に出た単行本の文庫化。1999年には幻冬舎文庫にもなっている。
女子大生が幼い頃の誘拐事件の真相に迫っていくというストーリー。ぎょっとするような鮮やかなトリックが仕掛けられており、思わずうならずにはいられない。よくできたミステリだ。
水際だった活躍を見せる名探偵も登場するので、本格ものの好きな人にはたまらない一冊だろう。
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化身 (幻冬舎文庫 あ 8-1) 文庫 – 1999/6/1
愛川 晶
(著)
- 本の長さ516ページ
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎
- 発売日1999/6/1
- ISBN-104877287353
- ISBN-13978-4877287351
登録情報
- 出版社 : 幻冬舎 (1999/6/1)
- 発売日 : 1999/6/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 516ページ
- ISBN-10 : 4877287353
- ISBN-13 : 978-4877287351
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年3月1日に日本でレビュー済み
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これは推理小説なのでしょうか? サスペンス性もなく、読み続けるのが苦痛。 後半になって、取って付けたように殺人事件が起こり、犯人も意外性なし。凝った謎の提出に対して、解決は期待はずれでした。
2008年8月26日に日本でレビュー済み
役所で発行される様々な書類の中でも、
戸籍ということに焦点を当てて、
物語を展開していったのは素晴らしいと思う。
謄本や抄本、出生証明書等々、
身分や家系を証明する書類の細かな意味がわかって、
別の意味でも大変参考になった。
ただ、推理の展開や犯行動機等が後付けのような感じがして、
少し無理があるのかなと感じたのも事実である。
また物語展開上では全く無意味な秋子の存在が、
少々煩く感じたのも事実である。
ただ観点は素晴らしかったので、
読む価値は大いにあると思う。
戸籍ということに焦点を当てて、
物語を展開していったのは素晴らしいと思う。
謄本や抄本、出生証明書等々、
身分や家系を証明する書類の細かな意味がわかって、
別の意味でも大変参考になった。
ただ、推理の展開や犯行動機等が後付けのような感じがして、
少し無理があるのかなと感じたのも事実である。
また物語展開上では全く無意味な秋子の存在が、
少々煩く感じたのも事実である。
ただ観点は素晴らしかったので、
読む価値は大いにあると思う。
2010年10月27日に日本でレビュー済み
愛川さんの作品は初読だったのですが、文章が適度に軽く、スピード感もあるので、一気読みでした。
主人公の人見操は19歳の女子大生。
中学の時に母を、半年ほど前に父を亡くし、一人暮らしをしていたが、ある日差出人不明の封書を受け取る。
中には保育園と思わしき建物の写真と、何か怖い絵を写した写真。
それらを見て理不尽なほどの恐怖を覚えた操は、友人にも相談し、それらを解明しようと奔走します。
次々と届く封書と、操のおぼろげな幼少時の記憶。それは操の出生の秘密に繋がっていた。。。
といったストーリーなのですが、若干の粗さを感じる部分も、犯人の背景がさらっとしすぎてたり、探偵役の造形が説得力に欠けるような気がしたりと、あるのですが、
それでもミステリとして良く出来ていて引き込まれるし、北村薫さんの作品の様な雰囲気もあり、最後まで楽しく読めました。
主人公の人見操は19歳の女子大生。
中学の時に母を、半年ほど前に父を亡くし、一人暮らしをしていたが、ある日差出人不明の封書を受け取る。
中には保育園と思わしき建物の写真と、何か怖い絵を写した写真。
それらを見て理不尽なほどの恐怖を覚えた操は、友人にも相談し、それらを解明しようと奔走します。
次々と届く封書と、操のおぼろげな幼少時の記憶。それは操の出生の秘密に繋がっていた。。。
といったストーリーなのですが、若干の粗さを感じる部分も、犯人の背景がさらっとしすぎてたり、探偵役の造形が説得力に欠けるような気がしたりと、あるのですが、
それでもミステリとして良く出来ていて引き込まれるし、北村薫さんの作品の様な雰囲気もあり、最後まで楽しく読めました。
2010年12月5日に日本でレビュー済み
愛川晶(あきら)のデビュー作である本書は、ミステリーの老舗出版社、東京創元社が主催する、本格ミステリーの泰斗の名を冠した「鮎川哲也賞」’94年、第5回の受賞作である。
1年前に、残った唯一の肉親である父親を交通事故で亡くした、天涯孤独の人見操。彼女は都内のアパートでひとり暮らしをする聖都大学文学部の1年生である。夏休みに入ったばかりの、サークルの合宿明けのある日、差出人不明の淡いピンク色の封書が届いていた。そこには、操の古い記憶を刺激する保育園と一枚の絵の写真が。それが彼女を襲う恐怖と驚愕の日々の始まりであった。彼女は親友の星野秋子の勧めで同じサークルの先輩・理学部の3年生、巨漢の坂崎英雄と共に調べてゆく。
次々に送られてくる謎の封書に、自らの出生の秘密を、同封の写真を手掛かりとして戸籍と記憶をたよりに調べてゆくと、驚くべき事実が明らかになってくる。しかしひとつの謎が判明すると、また新たな謎が矢継ぎ早に発生。全部で4章ある物語のその最後の章の途中までまったく真相に到達しない。
本書の読みどころは、「記憶」と「戸籍」にまつわるトリックと19年前くだんの保育園で発生した「密室状態での乳児誘拐事件」のトリックの落としどころと、“どんでん返し”ともいえる真犯人の企みである。とにかく、たたみかけるサスペンスの連続に、まだ19才といううら若い操の心は引き裂かれんばかりだ。
本書は、フィクションとはいえ、読者に、これほどのことが実際起こりそうだと真剣に思わせてしまう、臨場感に満ちたミステリーの力作である。
1年前に、残った唯一の肉親である父親を交通事故で亡くした、天涯孤独の人見操。彼女は都内のアパートでひとり暮らしをする聖都大学文学部の1年生である。夏休みに入ったばかりの、サークルの合宿明けのある日、差出人不明の淡いピンク色の封書が届いていた。そこには、操の古い記憶を刺激する保育園と一枚の絵の写真が。それが彼女を襲う恐怖と驚愕の日々の始まりであった。彼女は親友の星野秋子の勧めで同じサークルの先輩・理学部の3年生、巨漢の坂崎英雄と共に調べてゆく。
次々に送られてくる謎の封書に、自らの出生の秘密を、同封の写真を手掛かりとして戸籍と記憶をたよりに調べてゆくと、驚くべき事実が明らかになってくる。しかしひとつの謎が判明すると、また新たな謎が矢継ぎ早に発生。全部で4章ある物語のその最後の章の途中までまったく真相に到達しない。
本書の読みどころは、「記憶」と「戸籍」にまつわるトリックと19年前くだんの保育園で発生した「密室状態での乳児誘拐事件」のトリックの落としどころと、“どんでん返し”ともいえる真犯人の企みである。とにかく、たたみかけるサスペンスの連続に、まだ19才といううら若い操の心は引き裂かれんばかりだ。
本書は、フィクションとはいえ、読者に、これほどのことが実際起こりそうだと真剣に思わせてしまう、臨場感に満ちたミステリーの力作である。
2003年2月16日に日本でレビュー済み
既に両親と姉を亡くしている大学一年の人見操は、親戚にも会ったことがない。そんな彼女が自分の出生に疑問を持ち、同好会の先輩である三年生の坂崎英雄とともに、本当の自分の両親を捜し始める。その過程で、19年前の未解決の園児誘拐事件や、戸籍制度の盲点が浮かび上がってくる。本当の両親は意外にも…。
第5回鮎川哲也賞受賞作ですが、とても大学三年生に思えない、坂崎英雄の行動力と推理力の高さが不自然だったので、評価は★4つです。
第5回鮎川哲也賞受賞作ですが、とても大学三年生に思えない、坂崎英雄の行動力と推理力の高さが不自然だったので、評価は★4つです。