この本を読むか読まないかで『Vガンダム』に対する評価は大きく変わります。
単純に全話エピソードを載せるのではなく、筆者の感想がファンの思いを代弁していて、痛快な気持ちになれる名著です。
『Vガンダム』はあまり書籍で詳しく解説されず、後半部分から主に視聴したのですが分かりにくかったです。
その後、知り合った博識な方に私は内容を説明してもらったので理解できましたが、そんな経緯がなければ『Vガン』を名作だと感じる事はなかったかもしれません。
子供には注目すべき点を捉えづらい作品でした。
放送時に出版されたのは作品内容と不釣り合いな児童書が多く、今思い返せば何もかも噛み合っていなかった印象です。
富野監督にとっては大変な作業だったと思います。
この書籍は放送後かなり時を経てからの発売で、その時にはもう『Vガンダム』が大好きになっていたので、読んだ第一印象は「ようやくこの作品が正当に評価された」という思いで、嬉しかったです。
これから視聴する方には必須のアイテムと言えます。
ネットでは手に入らない情報が満載で、面白いです。ただ価格が高騰しているため再販してもらい、多くの方に行き届けばいいと感じます。
⚪︎最後に。
確かDVD BOXの発売に合わせて刊行されたと思います。
頑張って貯金をしてそのBOXを購入し、最初に解説書を読んだら、富野さんが『この作品は失敗作なので絶対に買わないでください』とコメントしていて「それは帯に書いてよ」と苦笑いしたのと同時に、さすが『Vガンダム』だな。と感心しました。
制作者が「この作品は失敗です」と言えるのは、とても潔くてカッコいいな。と私は感じます。
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それがVガンダムだ: 機動戦士Vガンダム徹底ガイドブック 単行本 – 2004/1/1
ササキバラ ゴウ
(著)
- 本の長さ215ページ
- 言語日本語
- 出版社銀河出版
- 発売日2004/1/1
- ISBN-104877770542
- ISBN-13978-4877770549
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
「Vガンダム」と、総監督・富野由悠季の終わりなきDefenceを作品紹介&評論形式でまとめあげた、ガイド批評の決定版。基本的な設定やデータから、全51話のエピソードガイド、監督インタビュー等を収録。
登録情報
- 出版社 : 銀河出版 (2004/1/1)
- 発売日 : 2004/1/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 215ページ
- ISBN-10 : 4877770542
- ISBN-13 : 978-4877770549
- Amazon 売れ筋ランキング: - 562,590位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 3,135位演劇 (本)
- - 3,401位漫画・アニメ・BL(イラスト集・オフィシャルブック)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年9月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
それはそれとして受け手は評価する、そんなVガンダムの有り様が色濃く出たインタビューパートもさることながら、読んで何年も経ってからふと思い出すことがあるくらい32話の解説が好きです。そう「ドッゴーラ激進」。
科学忍者隊ガッチャマンのOPでゴッドフェニックスと戦っていても違和感のない巨大多関節メカを、モビルアーマーだと言い張ってガンダムにぶつけてくる、あの回の解説です。
読んだときはそんなに心惹かれる感じでもなかったのですが。あとで思い返すって大切ですね。
そして、富野監督ほどの経験豊富な鬼才と言えど、自分の仕事の美点というのは見えないものなんだなあと。わたしら(複数形にするのは度胸がいるけど、同志がいると確信しているから使う)は、監督の当初思い描いたもの以上に、監督が様々な制約の中でうっかり生み出してしまった諸々を愛して生きているのですよ。そここそが他の追随を許さないものだから。
科学忍者隊ガッチャマンのOPでゴッドフェニックスと戦っていても違和感のない巨大多関節メカを、モビルアーマーだと言い張ってガンダムにぶつけてくる、あの回の解説です。
読んだときはそんなに心惹かれる感じでもなかったのですが。あとで思い返すって大切ですね。
そして、富野監督ほどの経験豊富な鬼才と言えど、自分の仕事の美点というのは見えないものなんだなあと。わたしら(複数形にするのは度胸がいるけど、同志がいると確信しているから使う)は、監督の当初思い描いたもの以上に、監督が様々な制約の中でうっかり生み出してしまった諸々を愛して生きているのですよ。そここそが他の追随を許さないものだから。
2013年7月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私はどこか狂気に満ちながらも、女性らしさをなくしていなかったファラや、
妄執の果てに全てを失い「始まりの地に帰っていく」カテジナのBADENDといった演出が
すごく好きなので買いました。
登場人物が次から次から消されていったり、嬉々として特攻していく大人の姿など、
明らかな異常性がある中にも、現実にありうる残酷さを示しているように感じます。
そういった各話の場面の解説も少しあります。
そういった面も踏まえて、また、冨野監督がこの作品を評価しない理由等々も
書かれているので、関心ある方は読んでみましょう。
妄執の果てに全てを失い「始まりの地に帰っていく」カテジナのBADENDといった演出が
すごく好きなので買いました。
登場人物が次から次から消されていったり、嬉々として特攻していく大人の姿など、
明らかな異常性がある中にも、現実にありうる残酷さを示しているように感じます。
そういった各話の場面の解説も少しあります。
そういった面も踏まえて、また、冨野監督がこの作品を評価しない理由等々も
書かれているので、関心ある方は読んでみましょう。
2004年1月25日に日本でレビュー済み
個人による作品解説本という意味では『20年目のザンボット3』や『イデオンという伝説』に近いのだが、『Vガンダム』の善し悪し併せて解説していることなど、なかなか微妙な読後感がある。盲目的に絶賛しているよりは真摯なのだが…。
その苦さを強調しているのが、巻末の富野監督へのインタビューである。制作者と批評者とのスタンスの違いもあるだろうが、アニメ批評への批判など、富野節全開。
とにかく";重い"本だ。
その苦さを強調しているのが、巻末の富野監督へのインタビューである。制作者と批評者とのスタンスの違いもあるだろうが、アニメ批評への批判など、富野節全開。
とにかく";重い"本だ。
2012年9月16日に日本でレビュー済み
後半の富野監督とササキバラ氏の対談が肝です。
作り手である富野監督が自作を否定しササキバラ氏が力一杯擁護しようと奮闘する。
その捻れた構図がVガンダムそのもののようで愉快。
Vガンダムファンとしては羨ましい限り。
不満があるとすれば前半の解説パート。
少し物足りないというか、このレベルで仕上げるなら対談だけで構成しても良かった気がします。
作り手である富野監督が自作を否定しササキバラ氏が力一杯擁護しようと奮闘する。
その捻れた構図がVガンダムそのもののようで愉快。
Vガンダムファンとしては羨ましい限り。
不満があるとすれば前半の解説パート。
少し物足りないというか、このレベルで仕上げるなら対談だけで構成しても良かった気がします。
2004年3月20日に日本でレビュー済み
文字量が多いので、ビジュアルだけを楽しみたい人には、角川書店刊行の『ニュータイプ100%コレクション』のほうがとっつきやすいかと思います。しかし、富野監督自身の絵コンテの一部をはじめ、設定画やスチールもきちんと収められているので、総合的には本書のほうが面白く読みでがあります。他のガンダムシリーズに比べ、あまり評価されない理由の一つに、本来「リアルな」ロボットものガンダム世界には反する『ギロチン』や『バイク戦艦』といった「ジャンク」な存在と、それらを出さざる得なかった背景に、バンダイによるサンライズ買収を挙げている点がなるほどと思いました。