著者は北海学園大学・経済学部の教授であり、近現代日本経済の専門家である。著者の日本占領期研究はおよそ20年におよぶが、本書はその成果をまとめたものだ。アメリカに保管され占領期を知るための一次史料であるGHQ / SCAP文書が1980年代半ばから日本でも利用できるようになったのが、研究のきっかけだ。ただ文書の数量が膨大であるために、対象は北海道に限定されている。アメリカ人の名前はアルファベットで表記されているのはよいとして、人名と事項の索引は必要だったかもしれない。
産業・社会福祉・公衆衛生・治安維持 … 占領軍の任務は多岐にわたり、その一つ一つの項目については、アウトライン程度の簡単な記述にとどまる。3年にも満たない期間を対象としているにすぎないが、戦後の北海道行政史の空白を埋めるには必須の研究といえよう。
第1章は敗戦当時の国際状況や日本全体におけるアメリカ軍政の概要を述べ、第2章では北海道における占領軍の組織・運営法を説明している。第3章は第105軍政団（1946年2月～6月）と第74軍政中隊（1945年11月～46年6月）、それぞれの活動について。第4章・第5章は、第105軍政団と第74軍政中隊を引き継いで本格的な占領を開始した「北海道地方軍政部」（～1948年6月）について。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
