反原発側の主張を集めた書物は沢山ある。だが推進側との論争を収めた書物はあまりない。
その意味でこの朝生のシリーズは貴重なのだが、如何せん朝生の恒例で、議論が整理されていない。
更に、この『原発2』は編集者側に、反原発へのバイアスが著しい。巻末に一部の討論参加者から、番組内で言い足りなかった点など追加のコメントを掲載しているのだが、推進論側からは最大でも一人7ページで合計27ページであるのに対し、反対論側からは合計71ページで、生越 忠氏のコメントはなんと23ページにわたって41項目もの質問事項を連ねた、常軌を逸したものである。普通は編集者の側から、分量の制限を付けるはずだと思う。
また『原発1』にもあったが、最終頁に「編集終了後に発表があった」として、原発推進側に不利な情報を掲載しているのはルール違反ではないかとも思う。
現在、反原発側の主張は各種のメディアでアクセス可能だが、原発推進論側の主張が手に入りにくい。その点で本書のこのような偏った編集方針が非常に残念であった。
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原発: 朝まで生テレビ! (2) 単行本 – 1989/3/1
- 本の長さ298ページ
- 言語日本語
- 出版社テレビ朝日
- 発売日1989/3/1
- ISBN-104881311212
- ISBN-13978-4881311219
登録情報
- 出版社 : テレビ朝日 (1989/3/1)
- 発売日 : 1989/3/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 298ページ
- ISBN-10 : 4881311212
- ISBN-13 : 978-4881311219
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,723,105位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 337位テレビ朝日・朝日放送系の本
- - 397位環境保護
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2011年5月8日に日本でレビュー済み
20年超前のテレビ討論を本にまとめたものです。
「原発」と「原発2」がありますが、私は「原発2」の方に引かれます。
理由は反原発の代表者が広瀬隆氏ではなく、高木仁三郎氏であることです。
私は原発反対派ですが、大手マスコミを批判しながら新聞記事を何度も引用して不安をあおるジャーナリストの広瀬的手法には疑問も感じます。
それに対して科学者の高木氏は、マスコミが原発の長所・短所などをどう報じようが、明らかな科学的事実で語っていきます。原発本をたくさん読みましたが、高木氏の「原発事故はなぜくりかえすのか」(岩波新書)は最も質の高い原発批判本だと思います。
「朝まで生テレビ 原発2」は討論なので高木氏の出番は限られ、その真価は十分に出ていませんが、テレビで原発推進派の前で同氏が発言する場面に触れることができただけで満足です。
残念ながら高木氏はすでに故人。今こそ発言してほしい人なのに。願わくば高木氏が議論に挑む映像を見てみたい。再放送やDVD化はできないものなのでしょうか。参加者の意見に耳を傾ける姿勢が今とは大違いの司会者・田原氏も見所になると思いますが。
「原発」と「原発2」がありますが、私は「原発2」の方に引かれます。
理由は反原発の代表者が広瀬隆氏ではなく、高木仁三郎氏であることです。
私は原発反対派ですが、大手マスコミを批判しながら新聞記事を何度も引用して不安をあおるジャーナリストの広瀬的手法には疑問も感じます。
それに対して科学者の高木氏は、マスコミが原発の長所・短所などをどう報じようが、明らかな科学的事実で語っていきます。原発本をたくさん読みましたが、高木氏の「原発事故はなぜくりかえすのか」(岩波新書)は最も質の高い原発批判本だと思います。
「朝まで生テレビ 原発2」は討論なので高木氏の出番は限られ、その真価は十分に出ていませんが、テレビで原発推進派の前で同氏が発言する場面に触れることができただけで満足です。
残念ながら高木氏はすでに故人。今こそ発言してほしい人なのに。願わくば高木氏が議論に挑む映像を見てみたい。再放送やDVD化はできないものなのでしょうか。参加者の意見に耳を傾ける姿勢が今とは大違いの司会者・田原氏も見所になると思いますが。