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エル・カミーノ(道) 単行本 – 2000/2/25

3.9 5つ星のうち3.9 2個の評価

少年の息づかいが聞こえてくる、山村での甘酸っぱく、ほろ苦い青春、そして日々の生活。ベストセラー作家が描く文学史にのこる“スペイン版スタンド・バイ・ミー”。――「この小説はドン・キホーテ以来受け継いできたスペイン文学の伝統を引き継いだものである。主人公に立身出世を望む父。その主人公も金持ちの娘ミカに憧れ、年が十も違うのに結婚さえ望む。これらを理想主義の象徴とすれば、この村に止まり、ガキ大将ローケの下に庇護されて、楽しく子供として過ごし、やがてはソバカスだらけのウカ・ウカをお嫁さんにしようか、という現実主義、この二つが主人公の心の中で絶えず戦いながら、最後にウカ・ウカによって、現実主義と理想主義の統一を暗示する構成になっている。また、悪童三人組が繰り広げるいたずらの数々、ガキ大将ケーロの逞しさはピカレスク小説の祖『ラサリーリョ・デ・トルメスの生涯』を彷彿させるものがある。」(訳者あとがき)
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商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

少年に立身出世を望む父と楽しい毎日の間で揺れる少年。悪童三人組が繰り広げるいたずらの数々…。少年の息遣いが聞こえてくる、山村での甘酸っぱく、ほろ苦い青春、そして日々の生活。スペイン版スタンド・バイ・ミー。

著者について

Miguel Delibes 1920年、バリャドリード生まれ。2010年、バリャドリードの自宅で逝去。スペインを代表する作家。「糸杉の影は長くなりて」でナダル賞を受賞し、第三作目の本書で文壇に確固たる地位を築き、今日に至るまでスペイン文学のリーダーの一人として活躍していた。
作品に「ねずみ」「猟人日記」「マリオとの五時間」「赤い紙」「落ちた王子様」「無垢なる聖人」最新作に「異端者」などがある。

1932年、長崎市生まれ。
1956年、東京外国語大学イスパニア語学科卒。
現在、和光大学、神田外語大学、東京理科大学、獨協大学でスペイン語を担当。
訳書 フワン・ラモン・サラゴサ「殺人協奏曲」(新潮社)
ミゲル・デリーベス「好色六十路の恋文」(西和書林)
ミゲル・デリーベス「灰地に赤の夫人像」(彩流社)
星新一「最初の説得」「ある研究」(スペイン語訳=共訳)
“Relatos de la tierra y del entorno”(Editorial Popular S.A.,Madrid)に収載。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 彩流社 (2000/2/25)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2000/2/25
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 233ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4882026368
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4882026365
  • カスタマーレビュー:
    3.9 5つ星のうち3.9 2個の評価

著者について

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ミゲル・デリベス
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カスタマーレビュー

星5つ中3.9つ
5つのうち3.9つ
2グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2020年7月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
『エル・カミーノ』はスペイン版スタンド・バイ・ミーである、との帯に、まさにその通りと膝を打った。
北部スペインの渓谷に抱かれた小村を舞台とし、ミミズクダニエルと呼ばれる11歳の少年を主人公に配したこの作品は、ギャングエイジの生き生きとした少年たちの日々、個性豊かな村の面々、そして移りゆく谷の景色をつぶさに描き出し、心地よくも切ない読後感を読者にもたらす。
進学のため、翌朝には汽車に乗り村を去るミミズクダニエルが眠れぬ夜に思い起こす数々の断片的逸話によって構成されたこの作品は、時間軸を行ったり来たりするごとに読者を巧みに語りのうちにひきこんでいく。
秀逸であったのは、トウガラシ姉と呼ばれる敬虔かつ潔癖なオールド・ミス(この言葉は死語なのだろうが)が村の風紀を正すために教育的な映画上映を始めるものの、かえって恋人たちを映画館の暗闇に引き寄せる羽目になり、最終的には悪の根源たる映写機を燃やさざるを得なくなるというエピソードだ。
フランコ政権下の思想統制を暗喩しているというのみならず、「燃やされる映写機」という描写それ自体がなにか劇的な、象徴的なものとして強い印象を残した。
是非お勧めしたい一冊である。