説経「しんとく丸」+「愛護の若」を、近藤ようこテイストでいい感じに料理している。
この2作品の組み合せは演劇で先行作品があるが、近藤版の方が好み。
筆者の十八番は美しく恐ろしい“鬼女”の表現だと思うが、
「愛護の若」のおぞましいまでの女の恋着に比べればだいぶ爽やかなアレンジがされている。
原典の性質上仕方ないとはいえ、身毒丸の理不尽な運命はなんだか可哀想であった。
絵があっさりしてるので読んでて疲れない所もお気に入り。
だが同じ内容を美麗なアニメーションで観てみたいとも思う。
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妖霊星 改訂版: 身毒丸の物語 コミック – 2004/9/1
近藤 ようこ
(著)
- 本の長さ166ページ
- 言語日本語
- 出版社青林工藝舎
- 発売日2004/9/1
- ISBN-10488379167X
- ISBN-13978-4883791675
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登録情報
- 出版社 : 青林工藝舎 (2004/9/1)
- 発売日 : 2004/9/1
- 言語 : 日本語
- コミック : 166ページ
- ISBN-10 : 488379167X
- ISBN-13 : 978-4883791675
- Amazon 売れ筋ランキング: - 271,821位コミック
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年7月21日に日本でレビュー済み
素敵です。
妖霊星が弱法師のしゃれとは気づきませんでした。
妖霊星が弱法師のしゃれとは気づきませんでした。
2013年1月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
自分探し的な物語に作り替えて、つまらない話にしてしまった。
現実の自分以外の何者かになれるなどという中高生レベルの幻想にもとづく自意識過剰の近現代的な作話法をもちこんではいけない。
自分が何者であるか、生まれた時から身分制のもと確定された時代の物語の登場人物にとって、「わたしは誰、ここはどこ」などという問いは、発してはならぬ禁句なのだ。
運命に翻弄されつつ生き延び、畢竟あるべき身分に落ち着くことに物語の肝があり、そこに至る過程の登場人物の身の上に聴く者見る者は同情しカタルシスを得たのだ。
てなことを、塩見鮮一郎『中世の貧民』を読んで思いついた。
近藤ようこの説経節に取材した作品では、『説経 小栗判官』がヘタな小細工をしていない分、よほど感動的である。
近藤は高橋留美子と同じ高校の漫画研究会に属したそうで、高橋の『犬夜叉』が扱う時代も室町・戦国時代だったと思いあたった。
『犬夜叉』は国枝史朗や高垣眸などの伝奇物の影響が濃いと思うけれど。
現実の自分以外の何者かになれるなどという中高生レベルの幻想にもとづく自意識過剰の近現代的な作話法をもちこんではいけない。
自分が何者であるか、生まれた時から身分制のもと確定された時代の物語の登場人物にとって、「わたしは誰、ここはどこ」などという問いは、発してはならぬ禁句なのだ。
運命に翻弄されつつ生き延び、畢竟あるべき身分に落ち着くことに物語の肝があり、そこに至る過程の登場人物の身の上に聴く者見る者は同情しカタルシスを得たのだ。
てなことを、塩見鮮一郎『中世の貧民』を読んで思いついた。
近藤ようこの説経節に取材した作品では、『説経 小栗判官』がヘタな小細工をしていない分、よほど感動的である。
近藤は高橋留美子と同じ高校の漫画研究会に属したそうで、高橋の『犬夜叉』が扱う時代も室町・戦国時代だったと思いあたった。
『犬夜叉』は国枝史朗や高垣眸などの伝奇物の影響が濃いと思うけれど。
2014年2月8日に日本でレビュー済み
近藤ようこさんの中世ものが好きです。現代ものに比べて、中世というここから遠い時代を舞台にすることで、人の世の業を美しくすくい取った作品が多い気がします。史実の中世でなく、作品としての中世、というのでしょうか。
絵が、妖艶で淡麗。お話も、自己とは何か、人が恋とか愛とか宿命と呼ぶものはなんなのか、神仏の存在とは何か、そんなことがこの一冊にさらりと書かれています。
近藤ようこさんの中世ものの中で一番好きかもしれない。
絵が、妖艶で淡麗。お話も、自己とは何か、人が恋とか愛とか宿命と呼ぶものはなんなのか、神仏の存在とは何か、そんなことがこの一冊にさらりと書かれています。
近藤ようこさんの中世ものの中で一番好きかもしれない。
2020年4月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
近藤ようこさんの作品が好きでまとめて入手して読みました。ただいまのウイルス騒動で外出自粛で暇なので過去15年に渡るamazonさんでの購入品にレビューをつけることに挑戦中なのですが、他の皆様のレビューの博識さ、高尚さに比べてお恥ずかしいですが絵もストーリーも魅力的で、興味のある方には私としてはお薦めいたします。