「どくだみ荘」は、思春期の青年達には毒が強すぎる。性描写云々ではない。
「哀愁のボヘミアン」たる主人公は必死に恋愛を謳歌しようとするが、
最後は振られ、殴られ、唾棄され、嘔吐を浴び、路上に放置される。
(似非を含めて)ポジティブ志向が溢れる現代、
斯様な悲劇の数々(笑)に接していては、
主人公を「敗れし者の神」と崇拝しかねない(笑)
毒に当たることもない年齢となった拙、
kindle読み放題でどくだみ荘全巻を読了した。
作者に興味を持った。
松田優作との親交、ブルース/ソウルへの愛着、
そしてところどころ見られる、禁法の葉の肯定描写・・・
どうも、アウトローのようである。
彼は、今でも阿佐ヶ谷界隈に出没しているのだろうか?
飲めば語るだろうか?
すぐに、もう20年も前に没していることを知った。
本作の前半は過去作品の再掲(※)、
後半は作者の半生記(ヨシオとの劇中対談)、
そして10頁程の年譜に、作者の波乱の人生が記されている。
主人公並みに過酷と言ったら、作者に失礼だろう、
主人公は、才能の枯渇と読者の期待の狭間で苦悩することなど
決してないだろうから。
今で言う「自分探し」の果てに作り出した主人公に
誠実な作家としての責任感・繊細さを付与した男、
それが作者であった。
相当な職人意識を有した人であったのだろうと、想像する。
現実の東京は、日々変わっている。
どくだみ荘のような家屋も、少なくなってきた。
主人公が疾走した風景や環境、
そして下品なまでに自由な精神も失われつつあり、
福谷たかしも、作品「どくだみ荘」も、
記憶の中に埋もれていく・・・
もう二度と、堀ヨシオのような男が現れることはあるまい。
~ 少なくとも、
「品行方正なアウトロー」のみ歓迎される、
漫画の世界においては・・・
※選出された諸作品は、作者の実体験に基くものらしい。
「やさしく歌って」は、どの程度の再現なのだろう。
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LEGENDどくだみ荘伝説 コミック – 2006/6/1
福谷 たかし
(著)
ダブルポイント 詳細
全ての“どくだみスト”に捧ぐ──79年~94年、芳文社『週刊漫画Times』誌上で長期連載を続け、単行本全42巻(『新・どくだみ荘』7巻含む)、累計500万部を超える大ヒットとなった「独身アパートどくだみ荘」。その裏に秘められた作者の苦悩とその後の失速、早すぎた死──。よりぬき「どくだみ荘」の他、単行本未収録だった「福谷たかし物語」もボーナス収録。加えて、関係者への取材と掲載誌調査、本人のメモなどを元に作成した詳細な資料ページ“福谷たかし年譜”を収録。解説・呉智英。B6判並製384ページ。
- 本の長さ379ページ
- 言語日本語
- 出版社青林工藝舎
- 発売日2006/6/1
- ISBN-10488379217X
- ISBN-13978-4883792177
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商品の説明
抜粋
馬鹿バロックマンガには職人的過剰さがある。しかし、『どくだみ荘』にはそれがない。むしろ不器用で、職人アルチザンどころか、痛々しい青年芸術家アルチストを思わせる。過剰ゆえの歪みはなく、まっすぐで繊細な自意識がある。(中略)
そうした中で、福谷たかしの『どくだみ荘』はすぐに人気作になっていった。「週漫」の読者コーナーによせられた手紙を見ると、ごく普通の庶民層の熱い支持があるのがわかる(「読者の反響紹介」ページ参照)。一方、学生、知識人、マンガ青年の人気も強かった。青年芸術家の痛々しさが両方の読者の心をつかんだのである。
こうしたことは福谷たかしにとって幸運ではあったが、半面、自分を引き裂き、苦しめることにもなった。職人性の欠如はマンネリに居直ることができず、繊細な神経は酒で癒すしかなくなっていった。肉体も神経も痛め、『どくだみ荘』は連載を終了する。編集部からの強い要請で再開した『新・どくだみ荘』も、不完全燃焼のまま短期に終了した。(呉智英:解説より)
そうした中で、福谷たかしの『どくだみ荘』はすぐに人気作になっていった。「週漫」の読者コーナーによせられた手紙を見ると、ごく普通の庶民層の熱い支持があるのがわかる(「読者の反響紹介」ページ参照)。一方、学生、知識人、マンガ青年の人気も強かった。青年芸術家の痛々しさが両方の読者の心をつかんだのである。
こうしたことは福谷たかしにとって幸運ではあったが、半面、自分を引き裂き、苦しめることにもなった。職人性の欠如はマンネリに居直ることができず、繊細な神経は酒で癒すしかなくなっていった。肉体も神経も痛め、『どくだみ荘』は連載を終了する。編集部からの強い要請で再開した『新・どくだみ荘』も、不完全燃焼のまま短期に終了した。(呉智英:解説より)
著者について
1952年、岡山県西大寺に生まれる。68年、高校中退後上京。マンガ家を目指すがなかなか芽が出ず、デビューまでには10年かかった。79年、それまでの貧乏生活をコミカルに脚色した作品が「週刊漫画TIMES」に採用され、「独身アパートどくだみ荘」として連載化。すぐに人気となり、一躍「週漫」の看板作家となる。以来、「どくだみ荘」は94年まで長期連載され、単行本は42巻(続編「新・どくだみ荘」含む)を数えた。しかしその後体調を崩し、2000年9月9日、48歳の若さで永眠。
登録情報
- 出版社 : 青林工藝舎 (2006/6/1)
- 発売日 : 2006/6/1
- 言語 : 日本語
- コミック : 379ページ
- ISBN-10 : 488379217X
- ISBN-13 : 978-4883792177
- Amazon 売れ筋ランキング: - 331,209位コミック
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2023年12月8日に日本でレビュー済み
[2023.12.8(金)夕~ 記、翌未明 投稿]
『独身アパートどくだみ荘』全35巻『新・どくだみ荘』全7巻所有しています。
1つ前のレビューにて『独身アパートどくだみ荘』に少し触れたので 本書のものも書きたくなり、書くことにしました。
収録作品は 単行本に収録された謂わば「本篇」の抜粋と単行本にはなく雑誌以外では恐らく本書が初掲載となる番外篇
(作者の福谷と主人公「堀 好男」(ヨシオ)が出るもの、福谷が出てヨシオは出てこぬもの、1ページだけのもの)のこれも抜粋で、
私は冒頭の通り単行本を持っているので 単行本と重複するものを減らし番外を増やしてもらいたかったですね。
まあそれは致し方ないこととして、既出レビューにて言及されている巻末近くの年譜が良いです
(福谷の生年の1952(昭和27)年から2004(平成16)年迄。福谷が漫画家になる前の分はとばされた年がかなりあり、漫画家になって以降の分も
特筆すべきことがなかったらしく(私個人にとっては人生の転機となった年である)1996年だけとばされています)。
単行本には 雑誌数号に亘って掲載された話を極力2冊に跨げず1冊に納めようと云うことか雑誌掲載時とは順序が入れ換った話がかなりあり、
年譜には福谷の件の他に各話の掲載号数なども初出順に記されているので 照合することができます。
単行本への収録時に改題された話も少しあったそうで、原題を見ることもできます。
又、これも既出ですが 年譜によれば福谷が「独身」終了後暫く経ってから編集部からの要望により「新・」の連載を始めるも
単行本の「新・」は雑誌掲載の「新・」ではなく飽く迄「独身」の未収録話を集めた本であり雑誌掲載の「新・」は未単行本化であると云うことを、
私は本書によって知りました。
福谷死去後数年かけてコンビニ版が全13巻発売され(内訳不明も)その一部に単行本にない話が収録されたことや
同じく死去後に別人の手によって『帰ってきたどくだみ荘』が全4回連載されたことも本書を見て知ったのですが、
コンビニ版は一切現物を見たことがなく「帰」は単行本化されてないようなので 読んだことがありません。雑誌の「新・」も、1話たりとも
(本書にそこ迄は書かれてないのですが、「帰」はガス中毒死したヨシオが霊となっていまだにどくだみ荘に居座っている設定とのこと。
まあ、ヨシオの霊ですから全く恐ろしくはないものと思いますが)。
ところで 以下は本書ではなく漫画の方の話、まず先述の順序の入れ換えについて、以下暫く実は某スレッドにも書いてあることなのですが
(私が書いたのではなく、ただ見ただけ)。
入れ換えの結果 例えば「ヨシオが単行本にはまだ登場してないゲスト人物のことを言った」所為で時系列に矛盾が生じたり、
「どくだみ」第27と28巻に跨って載った 大家がどくだみ荘を取り壊して蹟へマンションを建てる計画を立て
文無し同然のヨシオが暫くの間友人の部屋など転々として過ごす一連の話(含、夢オチ話)が終ったと思ったら
その次の話では どくだみ荘取り壊しだが他の賃貸住宅へ移るあてが今はないとて一時的に心当りの場所に寝泊まりしていた「六田大助」「豪 広美」が
何事もなかったかのように登場したうえ取り壊し計画が「なかったこと」になっていたりします。
結果、一連の話と六田/豪復帰話の間に連載された 端的に言うと周辺住民の日照権の問題で大家の計画が頓挫する話「サムシング・イン・シティ」が
「新・」の単行本のしかもよりにもよって最終巻に収録される羽目になった。
これは節目と云うかけっこう重要な話のような気が私はするので、やはり何とかしてとばさずそのまま収録すべきだったのではないかと。
そして、最後、先に 1つ前のレビューにて触れたと書いた件をこちらへも書いておきます。
個別の話のことではなくシリーズ通してのことです。
「ヨシオが男Aと知り合い、その後 女Bと知り合った。BはAの元交際相手だった」とか
「ヨシオが男Cと知り合いその後Cの知人の男Dと知り合った。Cの元妻Eが再婚、その相手はDだった!!」とか云うパターンの偶然が
あまりにも多過ぎて、面白いのは面白いのですが 不自然極まりないですな。
信じられぬような超低確率の偶然が起ることは実際あり 私も何度か経験しているのですが、そうしょっちゅう起るものではない…
『独身アパートどくだみ荘』全35巻『新・どくだみ荘』全7巻所有しています。
1つ前のレビューにて『独身アパートどくだみ荘』に少し触れたので 本書のものも書きたくなり、書くことにしました。
収録作品は 単行本に収録された謂わば「本篇」の抜粋と単行本にはなく雑誌以外では恐らく本書が初掲載となる番外篇
(作者の福谷と主人公「堀 好男」(ヨシオ)が出るもの、福谷が出てヨシオは出てこぬもの、1ページだけのもの)のこれも抜粋で、
私は冒頭の通り単行本を持っているので 単行本と重複するものを減らし番外を増やしてもらいたかったですね。
まあそれは致し方ないこととして、既出レビューにて言及されている巻末近くの年譜が良いです
(福谷の生年の1952(昭和27)年から2004(平成16)年迄。福谷が漫画家になる前の分はとばされた年がかなりあり、漫画家になって以降の分も
特筆すべきことがなかったらしく(私個人にとっては人生の転機となった年である)1996年だけとばされています)。
単行本には 雑誌数号に亘って掲載された話を極力2冊に跨げず1冊に納めようと云うことか雑誌掲載時とは順序が入れ換った話がかなりあり、
年譜には福谷の件の他に各話の掲載号数なども初出順に記されているので 照合することができます。
単行本への収録時に改題された話も少しあったそうで、原題を見ることもできます。
又、これも既出ですが 年譜によれば福谷が「独身」終了後暫く経ってから編集部からの要望により「新・」の連載を始めるも
単行本の「新・」は雑誌掲載の「新・」ではなく飽く迄「独身」の未収録話を集めた本であり雑誌掲載の「新・」は未単行本化であると云うことを、
私は本書によって知りました。
福谷死去後数年かけてコンビニ版が全13巻発売され(内訳不明も)その一部に単行本にない話が収録されたことや
同じく死去後に別人の手によって『帰ってきたどくだみ荘』が全4回連載されたことも本書を見て知ったのですが、
コンビニ版は一切現物を見たことがなく「帰」は単行本化されてないようなので 読んだことがありません。雑誌の「新・」も、1話たりとも
(本書にそこ迄は書かれてないのですが、「帰」はガス中毒死したヨシオが霊となっていまだにどくだみ荘に居座っている設定とのこと。
まあ、ヨシオの霊ですから全く恐ろしくはないものと思いますが)。
ところで 以下は本書ではなく漫画の方の話、まず先述の順序の入れ換えについて、以下暫く実は某スレッドにも書いてあることなのですが
(私が書いたのではなく、ただ見ただけ)。
入れ換えの結果 例えば「ヨシオが単行本にはまだ登場してないゲスト人物のことを言った」所為で時系列に矛盾が生じたり、
「どくだみ」第27と28巻に跨って載った 大家がどくだみ荘を取り壊して蹟へマンションを建てる計画を立て
文無し同然のヨシオが暫くの間友人の部屋など転々として過ごす一連の話(含、夢オチ話)が終ったと思ったら
その次の話では どくだみ荘取り壊しだが他の賃貸住宅へ移るあてが今はないとて一時的に心当りの場所に寝泊まりしていた「六田大助」「豪 広美」が
何事もなかったかのように登場したうえ取り壊し計画が「なかったこと」になっていたりします。
結果、一連の話と六田/豪復帰話の間に連載された 端的に言うと周辺住民の日照権の問題で大家の計画が頓挫する話「サムシング・イン・シティ」が
「新・」の単行本のしかもよりにもよって最終巻に収録される羽目になった。
これは節目と云うかけっこう重要な話のような気が私はするので、やはり何とかしてとばさずそのまま収録すべきだったのではないかと。
そして、最後、先に 1つ前のレビューにて触れたと書いた件をこちらへも書いておきます。
個別の話のことではなくシリーズ通してのことです。
「ヨシオが男Aと知り合い、その後 女Bと知り合った。BはAの元交際相手だった」とか
「ヨシオが男Cと知り合いその後Cの知人の男Dと知り合った。Cの元妻Eが再婚、その相手はDだった!!」とか云うパターンの偶然が
あまりにも多過ぎて、面白いのは面白いのですが 不自然極まりないですな。
信じられぬような超低確率の偶然が起ることは実際あり 私も何度か経験しているのですが、そうしょっちゅう起るものではない…
2006年8月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
収録されている「どくだみ荘」自体は、バロックな過剰さもなく、「安心できる大衆娯楽作品」で、正直つまらなかった。
それよりも、巻末の「福谷たかし年譜」が読みごたえがあった。それは、本来「ガロ系」の暗い作品への志向があった作家が、タマタマ開き直って書いた「娯楽作品」が、大化けして読者の共感を得てしまい、その作品に憑依されてしまった人生だ。
シャーロック・ホームズを嫌っていて、「自分は歴史小説家だ」と自認していたコナン・ドイルのように・・。この本には、投書欄への読者の投書が収録されているが、ほとんどが主人公・堀ヨシオへの呼びかけ文となっている。まるで、堀ヨシオが実在の人物であるように。
晩年は、作品のマンネリ化と読者の過剰人気とのギャップに悩み、酒びたりの日々だったという。そうして、作品を「落とす」こともシバシバだったワケだが、「人気ナンバー1作品」を落としたくない編集部は何と、「過去の作品の絵」を元に、新たにネームを貼り付けるなどして、話を再構成して掲載したという・・。うーむ、すごい。
そして、福谷は酒の影響での病気が重なり、48歳の若さで亡くなっている。
松田優作と交友関係があった、というのも、意外。しかも初対面での優作の言動に腹を立てた福谷が殴りかかり、その後、親友になったというのだから、いかにも優作的な交友。
それよりも、巻末の「福谷たかし年譜」が読みごたえがあった。それは、本来「ガロ系」の暗い作品への志向があった作家が、タマタマ開き直って書いた「娯楽作品」が、大化けして読者の共感を得てしまい、その作品に憑依されてしまった人生だ。
シャーロック・ホームズを嫌っていて、「自分は歴史小説家だ」と自認していたコナン・ドイルのように・・。この本には、投書欄への読者の投書が収録されているが、ほとんどが主人公・堀ヨシオへの呼びかけ文となっている。まるで、堀ヨシオが実在の人物であるように。
晩年は、作品のマンネリ化と読者の過剰人気とのギャップに悩み、酒びたりの日々だったという。そうして、作品を「落とす」こともシバシバだったワケだが、「人気ナンバー1作品」を落としたくない編集部は何と、「過去の作品の絵」を元に、新たにネームを貼り付けるなどして、話を再構成して掲載したという・・。うーむ、すごい。
そして、福谷は酒の影響での病気が重なり、48歳の若さで亡くなっている。
松田優作と交友関係があった、というのも、意外。しかも初対面での優作の言動に腹を立てた福谷が殴りかかり、その後、親友になったというのだから、いかにも優作的な交友。
2020年6月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
A great comic, I liked it very much.
2021年1月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
どくだみ荘の作者は酒で身体を壊して晩年は、漫画を描くのが苦痛だったようだ。アイデアに苦しみ、飲酒量が増えて…当時の写真を見ると分かるが、かなり身を削っていたと思う。亡くなってだいぶ経つが、作品は永遠に生き続ける。主人公は、作者そのものではないだろうか。永久保存版の本だと思います。
2015年10月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
掲載されている漫画は単行本未収録の自伝的な短編を集めたもの。全てがどくだみ荘のノリ。
ノンフィクションと称しているが荒唐無稽に見える話も多くて、一体どこからどこまでが本当だか。
どくだみ荘が「社会的弱者の立場から描かれた傑作」などと私は微塵も思わないけれど、
巻末の年譜を読むと作者の荒廃した人生が垣間見れて、やはりこの人じゃなきゃ描けない漫画だったのだと思う。
どくだみ荘は氏のライフワークだったのだな、としみじみ。
ノンフィクションと称しているが荒唐無稽に見える話も多くて、一体どこからどこまでが本当だか。
どくだみ荘が「社会的弱者の立場から描かれた傑作」などと私は微塵も思わないけれど、
巻末の年譜を読むと作者の荒廃した人生が垣間見れて、やはりこの人じゃなきゃ描けない漫画だったのだと思う。
どくだみ荘は氏のライフワークだったのだな、としみじみ。
2009年7月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
・さて、この本。10本ほどの作品が収録されているが、半分以上が芳文社の単行本未収録であり、つまりベスト版ではない。どうやら、作者自身が登場する、楽屋落ち的な回を中心に選んだようだ。P371によれば、「新・どくだみ荘」(芳文社)が過去のセレクト集+未収録作品という内容だったらしい。「新・どくだみ荘」のタイトルで94年に連載は再開されたのだが、あまりにも暗い内容で、しかも15回で中断したので、そのすべてをお蔵入りにして、上記の内容になったそうだ。
・「どくだみ荘」全35巻、「新・どくだみ荘」全7巻とも絶版状態で、しかもプレミアが付いている中(定価程度だが)、入手しやすいのは、この本か・・・コンビニ本の古本ということになるだろう。しかし、これぐらいのヒット作品がいまだに文庫化されないのは不思議といえば不思議である。
・「どくだみ荘」全35巻、「新・どくだみ荘」全7巻とも絶版状態で、しかもプレミアが付いている中(定価程度だが)、入手しやすいのは、この本か・・・コンビニ本の古本ということになるだろう。しかし、これぐらいのヒット作品がいまだに文庫化されないのは不思議といえば不思議である。
2014年6月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
シリーズで揃えていたのでやっと本棚に並べられます。さすがどくだみ!