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人工知能になぜ哲学が必要か: フレーム問題の発端と展開 単行本 – 1990/7/1

3.5 5つ星のうち3.5 2個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 哲学書房 (1990/7/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1990/7/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 252ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4886790410
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4886790415
  • カスタマーレビュー:
    3.5 5つ星のうち3.5 2個の評価

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J.マッカ−シ−
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2017年1月29日に日本でレビュー済み
 著者は人工知能の第一人者であるジョン・マッカーシーです(そもそも人工知能; Artificial Intelligenceと言う言葉を造ったのが著者である)。そんな人工知能研究の最も古く、最も偉大な研究者の書いた書籍なのですが、個人的には少々気に入らない部分もあります(正しい、間違ってるのではなく『気に入らない』のであしからず)。その理由を端的に言うなら、人工知能の開発の考え方が古い。著者は人工知能の開発の手法として、人工知能を開発するためには人間が手を加えて知性を実装する方法(故に哲学が必要)と遺伝的アルゴリズムのようなシミュレーションによって人工進化を行う方法の2パターンを考えているようなのですが、前者の方が有望だと考えていたようです(現在ではディープラーニングの隆盛などを見ると後者の方が有望に感じます)。
 四半世紀も昔の書籍と言うこともあり、開発の参考にするには古いと感じますが、開発の歴史を読み解くには良いかもしれません。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2005年12月2日に日本でレビュー済み
1969年に発表されたフレーム問題に関する重要な論文に、「一般フレーム問題」に詳しい松原仁の論文を合わせた、二本立ての書籍である。前者のマッカーシーらによる論文は論理学、とりわけ述語論理学の訓練をつんでいない人間にははなはだ読みにくい為、一般読者には先に後半の松原の論文を読むことをお薦めする。

松原が取り上げる「一般化フレーム問題」とは、「記述」のフレーム問題と「処理」のフレーム問題の両方を総合した問題のことである。

マッカーシーらは、人工知能の論理記述量を減らす為に、人工知能に対し状況変化の枠組み(フレーム)を提供するという考えを示したが、これはそのフレームを適用する前提を遡って演算するという別の煩雑さを発生させるという副次効果をもたらした。

この問題について研究者たちが議論を交わすうち、これは人工知能だけの問題ではない、ということが明らかになった。ヒトもまた、有限の情報処理能力しか持たない以上、適切な情報を常にうまく参照できるわけではないのである(これを「情報の部分性」という)。

ところが私たちは、驚くべきことに、推論すべき問題とそうでない問題を容易に選びとる能力を持っており、フレーム問題をうまく回避しているのである。

しかしヒトもまたフレーム問題を本質的には解決していないことに言及した後、松原は、「人工知能研究で考えるべきなのは、なぜ人間はあたかも一般化フレーム問題を解決しているように見えるのかという擬似解決の問題である」と結論する。マッカーシーらの論文は、20世紀後半の情報工学・社会科学を騒がせた一般化フレーム問題の起爆剤であったのだ。

余談だが、「フレーム」といえばM.ミンスキーの「フレーム理論」も有名であるが、マッカーシーとヘイズが情報工学の分野において先駆的に取り上げた「フレーム問題」とミンスキーのそれとは全く別の概念である。注意されたい。
16人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート