毎日のように配達される新聞。その販売・配達を担う労働者達の過酷な状況を、裁判過程を通して表した書。就業規則もなく、様々な不正を働いている販売店、そしてその背後にある販売店と新聞社の関係。そういうものがこの書では著されている。特に、この書の特徴としては、裁判を起こした労働者たちからの視点が中心となり、彼らの労働条件の劣悪さなどがよくわかる形となっている。行動を起こして行く過程の紆余曲折も細かく記されていて、物語を読むような感覚でサクサクと読むことができるのも長所だろう。
ただ、この書の場合、労働者たちの視点、状況はよく分かるのだが、タイトルにもある「押し紙」というものの実態に関しては、「背景にある」といった程度の記述で、終章にちょっと載っている程度である。この辺りがもう少し突っ込んで欲しかった。この辺りは、『新聞社の欺瞞商法』(黒藪哲哉、サワダオサム著)などを参照していただくと良いかもしれない。
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押し紙: 新聞配達がつきとめた業界の闇 単行本 – 2003/10/1
森下 琉
(著)
- 本の長さ223ページ
- 言語日本語
- 出版社同時代社
- 発売日2003/10/1
- ISBN-104886835112
- ISBN-13978-4886835116
商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
新聞社と販売店のはざまで、新聞配達労働者は費用捻出のターゲットとされている-。彼らの過酷な労働条件、無権利状態の状況下には大新聞社の「押し紙」という問題があることを裁判闘争とともにリアルに示す。
登録情報
- 出版社 : 同時代社 (2003/10/1)
- 発売日 : 2003/10/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 223ページ
- ISBN-10 : 4886835112
- ISBN-13 : 978-4886835116
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