日本の若手建築家の中で非常に強い影響力を持つ千葉学氏の作品集。
掲載されている作品群はどれも簡潔で静かな美を持っていて、
まるでおしゃれな建築の見本のようです。
ただ・・・どの写真も無人で写っているのが象徴的ですが、
人間味のない住宅での暮らしを想像すると少し気が滅入ります。
建築を志す人や氏の建築が好きな人にとっては、
写真も美しく参考になる一冊だと思いますが、
住宅を人が怒ったり笑ったり泣いたりする舞台だととらえると、
終始疑問符付きで眺めてしまいました。
建築とは誰のためにまた何のためにあるのか、
私にとってはなかなか考えさせられる一冊でした。
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