発売予約で購入して読んだ一冊。
本書は元少子化担当大臣猪口さんと、現場のワーキングマザー勝間さんの対談を元に、
社会構造のひずみの結果、顕著に現れている「少子化」という現象について、
分かりやすくまとめられている。
印象的だったのは、2007年4月から増額となった、第一子の助成金が実現するプロセスだ。
大臣は全国10エリアを現場視察し、現状から、まだまだ子供を抱える世代に
経済的ゆとりがなく、社会保障給付金において、児童家庭部門での増額を決心したという。
「最終的に人の考え方というのは、どのようにお金を使うかに現れます。国もそうです。」
この大臣の言葉は論議の分かれるところだが、ある意味事実だと思う。「お金で解決しない」
と大声をあげる政治家こそ、お金で何事も解決している自分の姿を見直して欲しい。
この書籍が読まれないなんてもったいなすぎる。政府は育児助成金と一緒に、
本書を各世帯に配布するくらいの意気込みが欲しい。そんな一冊だ。
最後に愛情をこめた応援として、勝間さんは「経済評論家」というよりも、「少子化
委員会会長」だとか、(そんな委員会ないだろうけど)「少子化の人」という
アイコンで、活動していただきたいと思った。
無論、少子化以外の書籍の方が売れているのだから、「経済評論家」の方が適切なのかも
しれないが。。。
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猪口さん、なぜ少子化が問題なのですか? (ディスカヴァー携書) 新書 – 2007/4/20
昨今、少子化という言葉を目にしない日はないが、その問題の深刻さについて、本当のところを理解している人は非常に少ない。このままいくと、2050年、人口は東京オリンピック時と同じ1億人になる。1億人でもかまわないかもしれない、65歳以上の人の割合が同じなら……。かつての6.6%に対し、その数37%だという。そこに待っている社会とは? 少子化の原因、その鍵を握るワーキングマザーの実態、そして、政治と個人にできることを、現職衆議院議員であり、前少子化担当大臣猪口邦子と、ワーキングマザーとその予備軍のためのウェブサイト「ムギ畑」の主宰で、数々の賞をとる気鋭のアナリスト勝間和代が、あらゆる角度から検証する本書は、少子化問題の全容を知る貴重な1冊であると同時に、とその現象に映し出されている「近代」の本質と、ポストモダンとしての21世紀型価値観の提言の書でもある。
- 本の長さ208ページ
- 言語日本語
- 出版社ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日2007/4/20
- 寸法10.6 x 1.6 x 17.3 cm
- ISBN-104887595271
- ISBN-13978-4887595279
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商品の説明
出版社からのコメント
編集者より
正直、現職衆議院議員が、ここまで、ワーキングマザーや子どもをもつことに魅 力を感じない独身者の生の実感を理解しているとは思いませんでした。
正直、ここまで、社会心理と歴史認識に富んだ話が聞けるとは思いませんでし た。
正直、こんなにおもしろい本になるとは思いませんでした。
本書は、猪口前大臣と新進気鋭の経済評論家でもある勝間和代氏との対談の収 録ではありますが、猪口前大臣からは入念な加筆修正を数回にわたって行ってい ただき、書き下ろしに勝るとも劣らぬ充実した内容となっています。
正直、現職衆議院議員が、ここまで、ワーキングマザーや子どもをもつことに魅 力を感じない独身者の生の実感を理解しているとは思いませんでした。
正直、ここまで、社会心理と歴史認識に富んだ話が聞けるとは思いませんでし た。
正直、こんなにおもしろい本になるとは思いませんでした。
本書は、猪口前大臣と新進気鋭の経済評論家でもある勝間和代氏との対談の収 録ではありますが、猪口前大臣からは入念な加筆修正を数回にわたって行ってい ただき、書き下ろしに勝るとも劣らぬ充実した内容となっています。
著者について
猪口邦子(いのぐち くにこ)
衆議院議員。1982年、エール大学政治学博士号(Ph.D)取得。千葉県生まれ。 1983〜4年、ハーバード大学国際問題研究所客員研究員。1990年、上智大学法学部教授。2002〜4年、軍縮会議日本政府代表部特命全権大使、2003年には、軍縮会議(ジュネーブ)議長を務める。2005〜6年には、小泉内閣のもと、内閣府特命の少子化・男女共同参画担当大臣を務める。大学教授の夫と、双子の娘の4人暮らし。
勝間和代(かつま かずよ・ムギ)
東京都生まれ。経済評論家(兼公認会計士)。早稲田大学ファイナンスMBA、慶應義塾大学商学部卒業。19歳で会計士補の資格を取得した後、21歳で長女を出産。在学中から監査法人に勤めるが、ワーキングマザーとしての働きにくさから外資系企業に転職。以後、アーサー・アンダーセン(公認会計士)、マッキンゼー(戦略コンサルタント)、JPモルガン(ディーラー・証券アナリスト)を経て、経済評論家として独立、生活感覚と専門知識を共に持つのが特徴。男女共同参画会議「仕事と生活の調和に関する専門調査会」委員。97年からワーキングマザーとその予備軍のための無料会員制ウェブサイト「ムギ畑」 (http://www.mugi.com)を主宰。
2005年、ウォール・ストリート・ジャーナルから、「世界の最も注目すべき女性50人」に選ばれる。2006年、エイボン女性大賞を史上最年少で受賞。3女の母。著書に「猪口さん、なぜ少子化が問題なのですか?」、「インディでいこう」、「無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法」(以上ディスカヴァー21)、「マッキンゼー組織の進化」(ダイヤモンド社、共著)、編書に「4,000人に聞きました、ハッピーワーキングマザーBOOK」(講談社)などがある。
衆議院議員。1982年、エール大学政治学博士号(Ph.D)取得。千葉県生まれ。 1983〜4年、ハーバード大学国際問題研究所客員研究員。1990年、上智大学法学部教授。2002〜4年、軍縮会議日本政府代表部特命全権大使、2003年には、軍縮会議(ジュネーブ)議長を務める。2005〜6年には、小泉内閣のもと、内閣府特命の少子化・男女共同参画担当大臣を務める。大学教授の夫と、双子の娘の4人暮らし。
勝間和代(かつま かずよ・ムギ)
東京都生まれ。経済評論家(兼公認会計士)。早稲田大学ファイナンスMBA、慶應義塾大学商学部卒業。19歳で会計士補の資格を取得した後、21歳で長女を出産。在学中から監査法人に勤めるが、ワーキングマザーとしての働きにくさから外資系企業に転職。以後、アーサー・アンダーセン(公認会計士)、マッキンゼー(戦略コンサルタント)、JPモルガン(ディーラー・証券アナリスト)を経て、経済評論家として独立、生活感覚と専門知識を共に持つのが特徴。男女共同参画会議「仕事と生活の調和に関する専門調査会」委員。97年からワーキングマザーとその予備軍のための無料会員制ウェブサイト「ムギ畑」 (http://www.mugi.com)を主宰。
2005年、ウォール・ストリート・ジャーナルから、「世界の最も注目すべき女性50人」に選ばれる。2006年、エイボン女性大賞を史上最年少で受賞。3女の母。著書に「猪口さん、なぜ少子化が問題なのですか?」、「インディでいこう」、「無理なく続けられる年収10倍アップ勉強法」(以上ディスカヴァー21)、「マッキンゼー組織の進化」(ダイヤモンド社、共著)、編書に「4,000人に聞きました、ハッピーワーキングマザーBOOK」(講談社)などがある。
登録情報
- 出版社 : ディスカヴァー・トゥエンティワン (2007/4/20)
- 発売日 : 2007/4/20
- 言語 : 日本語
- 新書 : 208ページ
- ISBN-10 : 4887595271
- ISBN-13 : 978-4887595279
- 寸法 : 10.6 x 1.6 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,271,146位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1968年東京生まれ。経済評論家。早稲田大学ファイナンスMBA。中央大学ビジネススクール客員教授。慶應大学在学中から監査法人に勤め、アーサー・アンダーセン、マッキンゼー、JPモルガンを経て独立。三女の母。(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 マルコム・グラッドウェル THE NEW YORKER 傑作選1 ケチャップの謎 世界を変えた"ちょっとした発想" (マルコム・グラッドウェルTHE NEW YORKER傑作選) (ISBN-13: 978-4062159159)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2007年6月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2008年4月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
少子化って、子供が減るだけじゃ〜ん、と
その背景にある社会の実態を知らなかった自分を
ノックアウトしてくれた真面目な一冊。
特に少子化の大きな原因が晩婚化であるという指摘が、
適齢期を迎えている自分の心にぐさっと刺さりました。
結婚したら自由なお金も減るし、
一人の時間も減る。
そんな自分のわがままが、未来の日本人にツケを
残してしまうのかなぁ〜、と反省。
あと、時間がない人は結婚できないっていうのにも納得。
自分が通っている美容院の店員は美男美女にも関わらず、
30過ぎても未婚。理由を聞くと「朝早くに出社し、帰りは
夜の12時。結婚なんてできるわけない。」と言ってたっけ。
その背景にある社会の実態を知らなかった自分を
ノックアウトしてくれた真面目な一冊。
特に少子化の大きな原因が晩婚化であるという指摘が、
適齢期を迎えている自分の心にぐさっと刺さりました。
結婚したら自由なお金も減るし、
一人の時間も減る。
そんな自分のわがままが、未来の日本人にツケを
残してしまうのかなぁ〜、と反省。
あと、時間がない人は結婚できないっていうのにも納得。
自分が通っている美容院の店員は美男美女にも関わらず、
30過ぎても未婚。理由を聞くと「朝早くに出社し、帰りは
夜の12時。結婚なんてできるわけない。」と言ってたっけ。
2012年11月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
えー。角を折ったところを。引用は要約が多いです。
┏━━━━━━━━━━
このような悪循環を止めるには、第二次ベビーブーマーが出産適齢期である今後五年間が重要なのです。五年後に同じことをわたしたちが自覚しても、子どもを産むことができる女性の総数自体が少なくなってしまっているから、効果が少なくなります。p6
┗━━━━━━━━━━
2007年出版の本ですから、もうたったですね、五年。政府の本気なんて伝わってこなかったですけどもね。女の社会進出の支援だけじゃダメ、男の家庭進出も同時に進めないと社会は動かない、てことに政府が気付いたのはごく最近の話だと思われますね。
うちは夫婦ともまさに第二次ベビーブーム、団塊ジュニアのど真ん中でして。2007年、2011年に子を産んだですね。いまもひとり妻のお腹にいます。
┏━━━━━━━━━━
少子化は、原因ではなく結果である(要約)。p19
┗━━━━━━━━━━
ふむふむそうかと頷きました。少子化が原因でおきる悪いことを論じるんじゃなく、いろんな原因、不況とかライフスタイル変化とかの結果なのであって、そこを見ましょうと。
┏━━━━━━━━━━
工業化が進んだ国はみんな少子化になるがフランスは出生率を回復。p44
┗━━━━━━━━━━
少子化の話になると漏れなく出てきますね、フランスって。育児に国が多額のカネを投じていると。国の本気度を国民がわかっていると。
┏━━━━━━━━━━
いま、お父さんの家庭回帰がほんとうに必要なのです。p105
┗━━━━━━━━━━
勝間せんせのご意見ですね。そう、ある意味でいまは「男の時代」なのだと思うんですよ、あたたくしも。もう女の時代じゃないの。
じょせーのしゃかいしんしゅつ、きゃりあうーまん、もう古い古い。銘柄「女性の社会進出」株は、もう頭打ちで下げ相場に入っているんですよ。
男の時代なんです。「男の家庭進出」が必要なんです。「会社」にいるしか許されなかった男たちが、家庭、地域、幼稚園保育園、に勢力を広げられるかどうか。
難しいでしょおなあ。あたたくしも、いままさに実感しているところです。女ばっかりで疲れます、ふんとに。
┏━━━━━━━━━━
かつて人口がどんどん増えていた時代には、供給側に回っていればよかった。需要がいくらでもあったから。でも人口の増加が止まった今は、供給が過多
になっている。だから家庭に戻って需用を作るために子どもを産んで育てねばならない。これ以上供給してもしょうがない。消費する人がいないんだから。p111
┗━━━━━━━━━━
ここも勝間氏。びしっとポイントを突きますね、この人は。そう、これもあたたくしが漠然と感じていたことで。
みんな、特に男たちがみんな同じことやってもしょうがないんでないかなあと。会社にばっかり居て、あまりにも全体的に男女のバランスが悪いじゃないすか。
しかも、会社のほうに集中している理由が、とりあえずそういう流れだから、とか、男のメンツ、プライドとかばっかりで本質的な理由なんてのは、ないんですよ。そらまあメンツプライドも大事は大事でしょうけども、しょせん虚勢ですけえね。アテにはならんと思うんです。
しかしこの猪口せんせ、やっぱりというか、悪い意味で政治家さんだあね。なんすかこの陳腐なあとがきは。もうガッカリって感じ。まあ自民党って時点で気付けよってことでありますね、はい。
なんちゅうか、男社会に本気で切り込む気なんてないんですよね、メイビ。自分は男たちに可愛がられて、出世できなかった女たちを見下すタイプに見えてしょうがない。ようは名誉が欲しいだけ。
男に嫉妬されて攻撃されるぐらいが本当でしょうよ、本気でやるんであれば。その意味で、図らずも勝間せんせがけっこう立派に見えた本でありました。
┏━━━━━━━━━━
専業主婦の孤独な育児
専業主婦の母親のほうが、働いている母親に比べて育児に対する心身の負担を
重く感じているというデータ p125
┗━━━━━━━━━━
そう。このこと、もっと人口に膾炙したほうが絶対にいいと思うんです。専業の育児は、ほんっとに大変。ぶち疲れる。何がって、心が。
育児ってえのは心理戦なのだと思うんですよ。どんなに育てにくい子でも、友達が大勢いて地縁血縁があれば、疲れはするでしょうけども、「しんどい」とは思わないのじゃないかな。心がしっかり保てるから。
「しんどい」んですよね、現代の育児は。「疲れる」んじゃないんですよ、「しんどい」んですよ。「しんどい」って心の疲労が大きい表現だと思うんですよ。育児家業の価値も社会的にあまり評価されないしで。徒労感が募る感覚でありますね。
┏━━━━━━━━━━
はたしてほんとうに自立を望む女性が多いのか、実はわたしは非常に疑問に思っています。p161
┗━━━━━━━━━━
マッチョな勝間せんせでありますね。ていうか、大半の女性さんは経済的に自立なんてするより、金持ちのいい男に選ばれて専業主婦やるほうが幸福感が大きいわけでしょう? 「お姫様」になりたいわけじゃないすか、ホンネのところは。お姫様は労働なんてしないわけでして。
経済的に自立して「タテマエ」を達成しても、あるていどの満足感はあるでしょうけども、なんか心からの幸福感が得られないわけでしょ。タテマエ、理念、理想、大義、そういうのよりもホンネ、現実を優先するのが女性さんでありますよね。
┏━━━━━━━━━━
子孫に絶対に伝えたいものを日本人は持っていない。自信を持っていない p176
┗━━━━━━━━━━
猪口せんせの発言。これはちょっとじぶん的には新しい視点でありました。あたたくしも、そんなの無いですけえね、絶対に伝えたいものなんて。ていうか、勝間せんせがツッコミ入れてはるけど、そんなのあるほうが怖いと思うのですけども。
そういう伝えたい文化が敗戦で断絶されたなんて猪口せんせ言ってるけど、江戸の昔からそんなの無かったんじゃないかしらね。そういうのがない融通無碍さ、よその国のいい文化を輸入して日本風にアレンジして輸出する、それが日本の伝統と言われているはずですけども。
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このような悪循環を止めるには、第二次ベビーブーマーが出産適齢期である今後五年間が重要なのです。五年後に同じことをわたしたちが自覚しても、子どもを産むことができる女性の総数自体が少なくなってしまっているから、効果が少なくなります。p6
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2007年出版の本ですから、もうたったですね、五年。政府の本気なんて伝わってこなかったですけどもね。女の社会進出の支援だけじゃダメ、男の家庭進出も同時に進めないと社会は動かない、てことに政府が気付いたのはごく最近の話だと思われますね。
うちは夫婦ともまさに第二次ベビーブーム、団塊ジュニアのど真ん中でして。2007年、2011年に子を産んだですね。いまもひとり妻のお腹にいます。
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少子化は、原因ではなく結果である(要約)。p19
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ふむふむそうかと頷きました。少子化が原因でおきる悪いことを論じるんじゃなく、いろんな原因、不況とかライフスタイル変化とかの結果なのであって、そこを見ましょうと。
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工業化が進んだ国はみんな少子化になるがフランスは出生率を回復。p44
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少子化の話になると漏れなく出てきますね、フランスって。育児に国が多額のカネを投じていると。国の本気度を国民がわかっていると。
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いま、お父さんの家庭回帰がほんとうに必要なのです。p105
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勝間せんせのご意見ですね。そう、ある意味でいまは「男の時代」なのだと思うんですよ、あたたくしも。もう女の時代じゃないの。
じょせーのしゃかいしんしゅつ、きゃりあうーまん、もう古い古い。銘柄「女性の社会進出」株は、もう頭打ちで下げ相場に入っているんですよ。
男の時代なんです。「男の家庭進出」が必要なんです。「会社」にいるしか許されなかった男たちが、家庭、地域、幼稚園保育園、に勢力を広げられるかどうか。
難しいでしょおなあ。あたたくしも、いままさに実感しているところです。女ばっかりで疲れます、ふんとに。
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かつて人口がどんどん増えていた時代には、供給側に回っていればよかった。需要がいくらでもあったから。でも人口の増加が止まった今は、供給が過多
になっている。だから家庭に戻って需用を作るために子どもを産んで育てねばならない。これ以上供給してもしょうがない。消費する人がいないんだから。p111
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ここも勝間氏。びしっとポイントを突きますね、この人は。そう、これもあたたくしが漠然と感じていたことで。
みんな、特に男たちがみんな同じことやってもしょうがないんでないかなあと。会社にばっかり居て、あまりにも全体的に男女のバランスが悪いじゃないすか。
しかも、会社のほうに集中している理由が、とりあえずそういう流れだから、とか、男のメンツ、プライドとかばっかりで本質的な理由なんてのは、ないんですよ。そらまあメンツプライドも大事は大事でしょうけども、しょせん虚勢ですけえね。アテにはならんと思うんです。
しかしこの猪口せんせ、やっぱりというか、悪い意味で政治家さんだあね。なんすかこの陳腐なあとがきは。もうガッカリって感じ。まあ自民党って時点で気付けよってことでありますね、はい。
なんちゅうか、男社会に本気で切り込む気なんてないんですよね、メイビ。自分は男たちに可愛がられて、出世できなかった女たちを見下すタイプに見えてしょうがない。ようは名誉が欲しいだけ。
男に嫉妬されて攻撃されるぐらいが本当でしょうよ、本気でやるんであれば。その意味で、図らずも勝間せんせがけっこう立派に見えた本でありました。
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専業主婦の孤独な育児
専業主婦の母親のほうが、働いている母親に比べて育児に対する心身の負担を
重く感じているというデータ p125
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そう。このこと、もっと人口に膾炙したほうが絶対にいいと思うんです。専業の育児は、ほんっとに大変。ぶち疲れる。何がって、心が。
育児ってえのは心理戦なのだと思うんですよ。どんなに育てにくい子でも、友達が大勢いて地縁血縁があれば、疲れはするでしょうけども、「しんどい」とは思わないのじゃないかな。心がしっかり保てるから。
「しんどい」んですよね、現代の育児は。「疲れる」んじゃないんですよ、「しんどい」んですよ。「しんどい」って心の疲労が大きい表現だと思うんですよ。育児家業の価値も社会的にあまり評価されないしで。徒労感が募る感覚でありますね。
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はたしてほんとうに自立を望む女性が多いのか、実はわたしは非常に疑問に思っています。p161
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マッチョな勝間せんせでありますね。ていうか、大半の女性さんは経済的に自立なんてするより、金持ちのいい男に選ばれて専業主婦やるほうが幸福感が大きいわけでしょう? 「お姫様」になりたいわけじゃないすか、ホンネのところは。お姫様は労働なんてしないわけでして。
経済的に自立して「タテマエ」を達成しても、あるていどの満足感はあるでしょうけども、なんか心からの幸福感が得られないわけでしょ。タテマエ、理念、理想、大義、そういうのよりもホンネ、現実を優先するのが女性さんでありますよね。
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子孫に絶対に伝えたいものを日本人は持っていない。自信を持っていない p176
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猪口せんせの発言。これはちょっとじぶん的には新しい視点でありました。あたたくしも、そんなの無いですけえね、絶対に伝えたいものなんて。ていうか、勝間せんせがツッコミ入れてはるけど、そんなのあるほうが怖いと思うのですけども。
そういう伝えたい文化が敗戦で断絶されたなんて猪口せんせ言ってるけど、江戸の昔からそんなの無かったんじゃないかしらね。そういうのがない融通無碍さ、よその国のいい文化を輸入して日本風にアレンジして輸出する、それが日本の伝統と言われているはずですけども。
2011年9月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本では少子化が、進んでいる。労働力の減少により日本の国力が落ちる、という悪の元凶の風潮がある。しかしすべてが悪い方向に行っているわけではない。ではこれを受け入れて、新たな社会の在り方を構築できないだろうか、と本書は問うている。
確かに、女性の社会進出や高学歴化が晩婚化をもたらし、これが出生率の低下をもたらし少子化の原因となった。そこで、晩婚化しても子供を育てられる対策が必要であり、仕事と家庭の両立する環境整備の大切さが考えられる。例えば、政策的には待機児童解消のための保育園の拡充、会社の待遇的には子育て後の復職できる制度や事業所内保育所の設置があげられる。つまり、女性の社会進出によって少子化となったが、さらなる女性の社会進出によって経済の弱体化を克服するのである。
本書は働くママだけの本ではない。日本の将来をも問う本と言えよう。
確かに、女性の社会進出や高学歴化が晩婚化をもたらし、これが出生率の低下をもたらし少子化の原因となった。そこで、晩婚化しても子供を育てられる対策が必要であり、仕事と家庭の両立する環境整備の大切さが考えられる。例えば、政策的には待機児童解消のための保育園の拡充、会社の待遇的には子育て後の復職できる制度や事業所内保育所の設置があげられる。つまり、女性の社会進出によって少子化となったが、さらなる女性の社会進出によって経済の弱体化を克服するのである。
本書は働くママだけの本ではない。日本の将来をも問う本と言えよう。
2008年7月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
政策ばかり語られていて、出産や子育ての助成金ばかり目につきますが、
どうして、もっと庶民の視点から見た政策をしないのか理解できません。
少子化傾向にあるのは、結婚したくても結婚できないことなのではないでしょうか。
若者のワーキンプアによる経済格差、時間貧乏、その前に頼りにならない男達ばかりというのも
問題だと思います。
半端な政策で、これ以上貧困の子供を増やす方が治安が悪化して後々問題になってくると思います。
どうして、もっと庶民の視点から見た政策をしないのか理解できません。
少子化傾向にあるのは、結婚したくても結婚できないことなのではないでしょうか。
若者のワーキンプアによる経済格差、時間貧乏、その前に頼りにならない男達ばかりというのも
問題だと思います。
半端な政策で、これ以上貧困の子供を増やす方が治安が悪化して後々問題になってくると思います。
2008年8月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
もう少し、やわらかい切り口を期待したため、
固い内容の本書に読み辛さを覚えました。
少子化対策の政策など
詳しく知りたい方には、読み応えあるかも。
一般読者には厳しいかも。
固い内容の本書に読み辛さを覚えました。
少子化対策の政策など
詳しく知りたい方には、読み応えあるかも。
一般読者には厳しいかも。
2007年7月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
猪口元大臣の少子化対策事業について、対談形式で書かれたものです。
私は対談を読むのは好きですが、あまり人に薦めるのは好きではありません。なぜなら、一般に対談は口語に偏りすぎて読解文として品位にかける傾向があるからです。
しかし、猪口元大臣は学者さんでもあられる上に、語っている内容は強い意志を伴った理想であり、すみずみに神経が行き届いています。大臣の施策のツボをスーパーワーキングマザーの勝間さんが的確に引き出してきています。
ことに女性の場合には勉学に勤しんで自分を磨いた後どうなるか、というイメージが描きにくいものですが、お二人の姿それ自体がロールモデルとなります。素敵です。女の子にもお勧めです。
この本では特に2章の少子化になっている要因解析。ここが光ります。猪口元大臣も政策を編み出す上で緻密に分析なさっていますし、勝間さんも優れたアナリストです。対談形式のよさを生かして分かりやすく伝えられていると思います。2章を読みつつ、4章の政策と対比させると完璧です。
4章の具体的な施策はちょっと難解なので、小学生には難しいですね。しかし、猪口元大臣のポリティカリーコレクト=政治の発信として正義にかなっている説明を貫く姿勢は少子化対策の基本姿勢として大いに賛同できるものです。そして、おそらくここが一番猪口元大臣としては力が入っている部分だと思います。プレゼンテーション資料として凝ったと思われる政策一覧など、補完的に用いれば読破できるかもしれません。
日本にもいいオンナいるじゃん! と爽快になりたい方向け。
私は対談を読むのは好きですが、あまり人に薦めるのは好きではありません。なぜなら、一般に対談は口語に偏りすぎて読解文として品位にかける傾向があるからです。
しかし、猪口元大臣は学者さんでもあられる上に、語っている内容は強い意志を伴った理想であり、すみずみに神経が行き届いています。大臣の施策のツボをスーパーワーキングマザーの勝間さんが的確に引き出してきています。
ことに女性の場合には勉学に勤しんで自分を磨いた後どうなるか、というイメージが描きにくいものですが、お二人の姿それ自体がロールモデルとなります。素敵です。女の子にもお勧めです。
この本では特に2章の少子化になっている要因解析。ここが光ります。猪口元大臣も政策を編み出す上で緻密に分析なさっていますし、勝間さんも優れたアナリストです。対談形式のよさを生かして分かりやすく伝えられていると思います。2章を読みつつ、4章の政策と対比させると完璧です。
4章の具体的な施策はちょっと難解なので、小学生には難しいですね。しかし、猪口元大臣のポリティカリーコレクト=政治の発信として正義にかなっている説明を貫く姿勢は少子化対策の基本姿勢として大いに賛同できるものです。そして、おそらくここが一番猪口元大臣としては力が入っている部分だと思います。プレゼンテーション資料として凝ったと思われる政策一覧など、補完的に用いれば読破できるかもしれません。
日本にもいいオンナいるじゃん! と爽快になりたい方向け。
2007年8月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
猪口元少子化担当大臣とワーキングマザー達のウェブサイト「ムギ畑」主宰の勝間和代さん
の対談をまとめた本。
いや〜、二人とも素晴らしかった。どっちも俺の考えるいい女にすごく近い。猪口元大臣の
まとめた政策自体は私が考えてるものとはちょっと違うため、支持はしていませんでした。
ですがこの方、こんなにも深くこの問題を考えて、こんなにも芯がブレないのかとちょっと
見直した。お二人ともホントに素敵な女性達だった。
これから子供を産む・産まないに直面している女性・夫婦だけでなく、自分の女性を見る眼
を養ううえで、独身男性にも薦められる本です。
無論、少子化について考えたい方にもお薦め。
の対談をまとめた本。
いや〜、二人とも素晴らしかった。どっちも俺の考えるいい女にすごく近い。猪口元大臣の
まとめた政策自体は私が考えてるものとはちょっと違うため、支持はしていませんでした。
ですがこの方、こんなにも深くこの問題を考えて、こんなにも芯がブレないのかとちょっと
見直した。お二人ともホントに素敵な女性達だった。
これから子供を産む・産まないに直面している女性・夫婦だけでなく、自分の女性を見る眼
を養ううえで、独身男性にも薦められる本です。
無論、少子化について考えたい方にもお薦め。