この作者の初期作で、二度と思い出したくないと思いつつ、過去の自分は星5つをつけており、かように、おばけ屋敷的に辛く描いてもその手際は評価せざるを得ないゴドーの作品集です。（新作常に待ってます）よくあるキャリアレディ短編みたいな物語から、変な数式をいじるような中編に構成されており、途中、エロかったです。話としてはあまりに変だけど
、でもいいという。あのヒヒじじいの妻が花のようにロリでかわいいのは、笑えました。実際エッチまんがだから汚いオバハンにする訳にいかないし、エロマンガはリアリズムの立ち位置が微妙で、暗黒面を暴く系のエロマンガを描いてる人はその辺勘違いしてる人が多いです。最悪の流れにし続けるリアリズム手法のデタラメさはカワモリ的病気ハーレム系と、違和感からすると大差ないように思います。（工夫がないから策略に穴だらけ）
この作者は、どの物語を変な工夫を入れ込んでいて、こっちの読みたい都合良さの置き去りであったとしても、拍手をしてしまう。ブレーンストーミング感味わえます。
中編のラストとて、ゴドー先生、読者におもねるというよりも、変な味わいにしたかったからだけだと思います。で後編その堕した（ような）自分を戒めるような作品を並べたような気がします。後半は、別に悪くはないですが、特に読んでて話が入らなかった。それは恐らく妹の存在の機能不全で、「ちょっとよくわからないです」みたいなことになって、入って来なかったように思います。苛烈な展開を嫌がる僕は自分を聖人君子ぶってるのか、と思いましたが、最低主人公が悪いことして自分だけ得する話は好きなので、そうでもないように思います。それどころか、なんでシェアしなければならないの？という己の欲深な部分が伺えます。暗黒な話を描く作家様も、主人公が悪辣な上で富の独占のような、更なる最低を描いて欲しいです。で、次作（大体そんな最低な男が大勢の女を）で、あの今作の好きな流れの（嫌いな上司の妻）発展系、本作が雨天炎上で、次作はその、ノルウェイの森、を作者はおこないます。
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