私は若い時から作家の書斎や本棚に興味があり、この種の本をだいぶ見ている。この本は、それらの中で最も優れた、あるいは読者の好奇心をくすぐる最高に気の利いた Book に違いないと思う。
先ず、掲載作家の選定が的確である。推理小説を殆ど読まない私でも8/30人を知っていた。
本の構成も見事である。本書は類書にありがちな単なる写真集ではない。メインコンテンツは、著者が作家の家あるいは事務所等を訪問してとったインタビュー記事である。もちろん、作家は我儘で気難しい?のが常であり、インタビューに至るアポイント等の苦労話も披露されている。インタビューとは作家と著者の間の双方向の瞬間的な情報交換の場であり、時として読者にとって興味深い会話が生まれ、予想外の出来事も起きるようだ。その結果、かなりディープな作家の生の人柄や嗜好そして人生をうかがい知ることができた。サブコンテンツになっている写真はその時撮ったものが殆どのようで、作家の家、書斎、執筆メモ・原稿、タイプライター&ワープロだけにとどまらず、趣味で集めた逸品(ワインなど)、家族、そして著者が作家(家族)と一緒にとった食事風景も披露されている。このような取材スタイルになっているから、どの写真にも、そこはかとなく作家の人柄が写っているような気がする。
先に書いたように、本書のメインコンテンツはインタビュー記事である。著者のインタヴューは的確で、今の家を手に入れた経緯や自慢の書斎インテリアの話から始まって、作家になったきっかけ、デビュー当時の苦労話、日常の生活と執筆のタイムスケジュール、執筆前調査、作品のプロット作りノウハウ、執筆ペース、校正の仕方、そして今後の作品計画など、かなり子細なことまでズケズケと質問している。気難しい?作家が丁寧に答えていることから想像すると、著者は海外経験が豊富な、かなりのインタビューの手練れに違いない。
もし、私が若いころにこの本を読んでいれば、作家の生活に憧れてしまって、本気で「作家になりたい!」と思って頑張ったかもしれない。間違いなく、この本は読者の好奇心を十分に満足させる the Best Bookである。
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推理作家の家: 名作のうまれた書斎を訪ねて 大型本 – 2012/5/17
南川 三治郎
(著)
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- 本の長さ255ページ
- 言語日本語
- 出版社西村書店
- 発売日2012/5/17
- ISBN-104890136703
- ISBN-13978-4890136704
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登録情報
- 出版社 : 西村書店 (2012/5/17)
- 発売日 : 2012/5/17
- 言語 : 日本語
- 大型本 : 255ページ
- ISBN-10 : 4890136703
- ISBN-13 : 978-4890136704
- Amazon 売れ筋ランキング: - 459,079位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2019年8月2日に日本でレビュー済み
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2012年12月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
色んな作家さんの家や書斎や暮らしぶりが垣間見えて、その人の作品を読みたくなったりしました。
2015年10月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
写真も文章も一級です。30人の作家の作品を読むとさらに、この本の価値は、倍増します。
2012年6月16日に日本でレビュー済み
フォトグラフィック・ライターの南川三治郎さんが、1982年以降「ぜひ会ってみたい」と推理作家に取材を求める手紙を送り、許可された日時、場所に赴き、写真を撮り取材したと言う労作です。
下記の作家名を眺めても有名な作家だけでなくかなりマニアックな作家が見受けられます。最初は翻訳ものとばかり思っていましたが、日本人の文と写真ということが価値を高めているでしょう。ミステリーの大御所の姿を知るには好都合です。結構難しい取材のはずですが、それを実行し記録にとどめた功績を評価すべきだと思いました。
例えば、42ページ以降のパトリシア・コーンウェルの美貌には驚かされます。女優と言っても過言でなく、ハリウッドのビバリーヒルズのコンドミニアムが実に似合う作家でした。
99ページ以降のフレデリック・フォーサイスはロンドンの南、森の中の邸宅に住んでおり、彼の子どもたちや夫人のプライベートな姿が写し込まれていました。
巻末に特別コラムとして「オリエント急行の謎 アガサ・クリスティーのトリックをめぐって」という一文が収められています。2005年6月、筆者夫妻がイスタンブールからオリエント急行に乗り込み、ヴェニスまでの5泊6日の旅の模様を簡潔に記してありました。羨ましい限りです。250ページ以降に「作家別作品一覧」が記してあり、知らない作家名も作品名で思い起こすことができました。
登場順に作家名を列記します。鬼籍に入られた方も多く今となっては貴重なインタビューとなってしまいました。
ジェフリー・アーチャー、カトリーヌ・アルレー、ローレンス・ブロック、トム・クランシー、メアリ・H.クラーク、パトリシア・コーンウェル、マイクル・クライトン、クライブ・カッスラー、ロアルド・ダール、ネルソン・デミル、コリン・デクスター、ジェームス・エルロイ、フレデリック・フォーサイス、ディック・フランシス、ブライアン・フリーマントル、ポーラ・ゴスリング、グレアム・グリーン、アーサー・ヘイリー、ジャック・ヒギンズ、パトリシア・ハイスミス、H.R.F.キーティング、ジョン・ル・カレ、エルモア・レナード、アイラ・レヴィン、ギャビン・ライアル、エド・マクベイン、パトリシア・モイーズ、ロバート・B.パーカー、ジョルジュ・シムノン、ミッキー・スピレイン。
下記の作家名を眺めても有名な作家だけでなくかなりマニアックな作家が見受けられます。最初は翻訳ものとばかり思っていましたが、日本人の文と写真ということが価値を高めているでしょう。ミステリーの大御所の姿を知るには好都合です。結構難しい取材のはずですが、それを実行し記録にとどめた功績を評価すべきだと思いました。
例えば、42ページ以降のパトリシア・コーンウェルの美貌には驚かされます。女優と言っても過言でなく、ハリウッドのビバリーヒルズのコンドミニアムが実に似合う作家でした。
99ページ以降のフレデリック・フォーサイスはロンドンの南、森の中の邸宅に住んでおり、彼の子どもたちや夫人のプライベートな姿が写し込まれていました。
巻末に特別コラムとして「オリエント急行の謎 アガサ・クリスティーのトリックをめぐって」という一文が収められています。2005年6月、筆者夫妻がイスタンブールからオリエント急行に乗り込み、ヴェニスまでの5泊6日の旅の模様を簡潔に記してありました。羨ましい限りです。250ページ以降に「作家別作品一覧」が記してあり、知らない作家名も作品名で思い起こすことができました。
登場順に作家名を列記します。鬼籍に入られた方も多く今となっては貴重なインタビューとなってしまいました。
ジェフリー・アーチャー、カトリーヌ・アルレー、ローレンス・ブロック、トム・クランシー、メアリ・H.クラーク、パトリシア・コーンウェル、マイクル・クライトン、クライブ・カッスラー、ロアルド・ダール、ネルソン・デミル、コリン・デクスター、ジェームス・エルロイ、フレデリック・フォーサイス、ディック・フランシス、ブライアン・フリーマントル、ポーラ・ゴスリング、グレアム・グリーン、アーサー・ヘイリー、ジャック・ヒギンズ、パトリシア・ハイスミス、H.R.F.キーティング、ジョン・ル・カレ、エルモア・レナード、アイラ・レヴィン、ギャビン・ライアル、エド・マクベイン、パトリシア・モイーズ、ロバート・B.パーカー、ジョルジュ・シムノン、ミッキー・スピレイン。
2012年7月18日に日本でレビュー済み
写真を見てすぐに思ったのは結構作家の若い時の写真だとの印象でした、また全般に暗い顔写真が
多いのが残念です。これだけの有名な作家をよく取材出来たものだと感心しました、本当に貴重なインタビュー記録ですね。また作家の創作の秘密やデヴュー秘話、原稿や趣味の写真など本当に相手に
気に入られないと撮影出来ない内容がいっぱいで楽しめます。
トム・クランシー1995、パトリシア・コーンウェル1995、マイクル・クライトン1985、ロアルド・ダール1987、ネルソン・デミル1995、フレデリック・フォーサイス1982、ディック・フランシス1982、ブライアン・フリーマントル1987、グレアム・グリーン1985、アーサー・ヘイリー1999、ジャック・ヒギンズ1986、パトリシア・ハイスミス1982、ジョン・ル・カレ1983、ギャビン・ライアル1982、エド・マクベイン1983年撮影、と結構古い。特にパトリシア・コーンウェルなど
もっと美人に写っている写真を見たのでちょっぴり残念。
最近、鬼籍に入られた「読まずに死ねるか!」で有名な内藤陳が絶賛の作家ギャビン・ライアル
いわく「私たちが自由に物を書けるということ、そして自由に好きなものを読めるということ、
これは、あたりまえのようでいて、あたりまえでない。それは非常に大切なことなんだ。」
多いのが残念です。これだけの有名な作家をよく取材出来たものだと感心しました、本当に貴重なインタビュー記録ですね。また作家の創作の秘密やデヴュー秘話、原稿や趣味の写真など本当に相手に
気に入られないと撮影出来ない内容がいっぱいで楽しめます。
トム・クランシー1995、パトリシア・コーンウェル1995、マイクル・クライトン1985、ロアルド・ダール1987、ネルソン・デミル1995、フレデリック・フォーサイス1982、ディック・フランシス1982、ブライアン・フリーマントル1987、グレアム・グリーン1985、アーサー・ヘイリー1999、ジャック・ヒギンズ1986、パトリシア・ハイスミス1982、ジョン・ル・カレ1983、ギャビン・ライアル1982、エド・マクベイン1983年撮影、と結構古い。特にパトリシア・コーンウェルなど
もっと美人に写っている写真を見たのでちょっぴり残念。
最近、鬼籍に入られた「読まずに死ねるか!」で有名な内藤陳が絶賛の作家ギャビン・ライアル
いわく「私たちが自由に物を書けるということ、そして自由に好きなものを読めるということ、
これは、あたりまえのようでいて、あたりまえでない。それは非常に大切なことなんだ。」
2013年1月14日に日本でレビュー済み
1985年の「推理作家の発想工房」をベースにしています。故人になった作家については没年が記載されているなど、一定の配慮はされていますが、過去の本に収録されていた作家が多数削られていまるのが残念です。
出版されたことに意義があるとは思いますが。
なお、こちらの見落としかもしれませんが、過去の本をベースにしてあるという情報が本に記載されていないようです。
出版されたことに意義があるとは思いますが。
なお、こちらの見落としかもしれませんが、過去の本をベースにしてあるという情報が本に記載されていないようです。