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特攻 空母バンカーヒルと二人のカミカゼ―米軍兵士が見た沖縄特攻戦の真実 単行本 – 2010/7/12
マクスウェル・テイラー・ケネディ
(著),
中村 有以
(翻訳)
著者マクスウェル・テイラー・ケネディ氏はロバート・ケネディ元司法長官の息子であり、ジョン・F・ケネディ元大統領の
甥にあたる。その著者が注目したのが、太平洋戦争で特攻機の突入を受けた米空母バンカーヒルの物語である。
著者は、「特攻」について次のように述べ、そのスタンスを明確に示している。
「彼らの最後の望みは、未来の日本人が特攻隊の精神を受け継いで
強い心を持ち、苦難に耐えてくれることだった。
私たちは、神風特攻隊という存在をただ理解できないと拒絶するのではなく
人々の心を強く引きつけ、尊ばれるような側面もあったのだということを
今こそ理解すべきではないだろうか」
1945年5月11日、沖縄沖の米艦隊を目指し、多数の特攻機が九州から飛び立った。
そして安則盛三中尉(旅順師範学校・21歳)と小川清少尉(早稲田大学・22歳)の搭乗機がバンカーヒルに突入、
この空母は甚大な被害を受け、650名以上が死傷した。本書は、その日の激闘を中心に、そこに至る経緯、
そしてその後を描いたノンフィクションである。
著者は、日米双方の視点でこの戦いを描くべく、何年にも及ぶ綿密な調査を行い、元特攻隊員を含む多数の日米両国の生存者と
その家族を精力的に取材。来日は3度にわたる。
本書は、若き特攻隊員の置かれた立場やその心境を丹念に追いつつ、何が軍部を特攻作戦に駆り立てたのか、隊員たちは、
いかにしてそれを受け入れ、実行できたのかを探ってゆく。そして、バンカーヒルの乗員たちの知られざる英雄的な行為
──水兵とパイロットが力を合わせ、命がけで救助を行い、最終的に艦を守り抜くまでの一部始終──を描き、
極限の戦いの中でそれぞれの国のために尽くした男たちの真実の姿を明らかにした。
これまで日本側資料では、特攻の実際の場面を「当事者」の視点で描くことが難しかったが、米国側の詳細な資料と
元乗員の生の証言を基にした本書は、米兵を震え上がらせた特攻の「実際」を、克明に、そして残酷に描き出している。
最初に突入したのは安則機。空母後方から降下し、爆弾を投下。爆弾は飛行甲板、側壁を突き抜けて爆発。次いで機体が突入、
甲板上の航空機をなぎ倒しながら、海へと落下。多数の艦載機が炎上し、バンカーヒルは大火災を起こす。
小川機も急降下し、爆弾を投下、自身も艦橋基部に突入。爆弾は飛行甲板を貫いて格納庫で爆発、さらに大規模な火災を
巻き起こした。機体そのものも艦橋を破壊、多くの死傷者を出した。
本書は「1945年5月11日の特攻」の単なる記録ではなく、あたかも一編の映画のように、迫真の人間ドラマとして生々しく
再現した物語である。
◆各界からの声 詳しくは下記ページで。
http://heartshuppan.blog59.fc2.com/blog-category-33.html
甥にあたる。その著者が注目したのが、太平洋戦争で特攻機の突入を受けた米空母バンカーヒルの物語である。
著者は、「特攻」について次のように述べ、そのスタンスを明確に示している。
「彼らの最後の望みは、未来の日本人が特攻隊の精神を受け継いで
強い心を持ち、苦難に耐えてくれることだった。
私たちは、神風特攻隊という存在をただ理解できないと拒絶するのではなく
人々の心を強く引きつけ、尊ばれるような側面もあったのだということを
今こそ理解すべきではないだろうか」
1945年5月11日、沖縄沖の米艦隊を目指し、多数の特攻機が九州から飛び立った。
そして安則盛三中尉(旅順師範学校・21歳)と小川清少尉(早稲田大学・22歳)の搭乗機がバンカーヒルに突入、
この空母は甚大な被害を受け、650名以上が死傷した。本書は、その日の激闘を中心に、そこに至る経緯、
そしてその後を描いたノンフィクションである。
著者は、日米双方の視点でこの戦いを描くべく、何年にも及ぶ綿密な調査を行い、元特攻隊員を含む多数の日米両国の生存者と
その家族を精力的に取材。来日は3度にわたる。
本書は、若き特攻隊員の置かれた立場やその心境を丹念に追いつつ、何が軍部を特攻作戦に駆り立てたのか、隊員たちは、
いかにしてそれを受け入れ、実行できたのかを探ってゆく。そして、バンカーヒルの乗員たちの知られざる英雄的な行為
──水兵とパイロットが力を合わせ、命がけで救助を行い、最終的に艦を守り抜くまでの一部始終──を描き、
極限の戦いの中でそれぞれの国のために尽くした男たちの真実の姿を明らかにした。
これまで日本側資料では、特攻の実際の場面を「当事者」の視点で描くことが難しかったが、米国側の詳細な資料と
元乗員の生の証言を基にした本書は、米兵を震え上がらせた特攻の「実際」を、克明に、そして残酷に描き出している。
最初に突入したのは安則機。空母後方から降下し、爆弾を投下。爆弾は飛行甲板、側壁を突き抜けて爆発。次いで機体が突入、
甲板上の航空機をなぎ倒しながら、海へと落下。多数の艦載機が炎上し、バンカーヒルは大火災を起こす。
小川機も急降下し、爆弾を投下、自身も艦橋基部に突入。爆弾は飛行甲板を貫いて格納庫で爆発、さらに大規模な火災を
巻き起こした。機体そのものも艦橋を破壊、多くの死傷者を出した。
本書は「1945年5月11日の特攻」の単なる記録ではなく、あたかも一編の映画のように、迫真の人間ドラマとして生々しく
再現した物語である。
◆各界からの声 詳しくは下記ページで。
http://heartshuppan.blog59.fc2.com/blog-category-33.html
- 本の長さ672ページ
- 言語日本語
- 出版社ハート出版
- 発売日2010/7/12
- 寸法19 x 4.6 x 13.6 cm
- ISBN-104892956511
- ISBN-13978-4892956515
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商品の説明
出版社からのコメント
【動画】
youtubeにこの本の内容紹介動画がアップされていますので、ぜひご覧下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=kBN-cEkuPBE
【書評】
朝日新聞(2010年9月26日)にノンフィクション作家の保阪正康氏による「特攻-空母バンカーヒルと二人のカミカゼ」の書評が掲載されました。
保阪氏は、本書がバンカーヒルの死闘を詳細に描くことで、日米間の戦争観、文化、倫理の違いを明確にし、戦争をどのような姿勢で
語り継ぐべきかを教えていると述べ、「評者は、日頃から記憶を父とし、記録を母として、教訓という子を生むべきだと主張しているが、
本書はその典型的な書として感動を覚えた。……とくに学徒兵特攻隊員の小川清の出自や大学生活、昭和隊の隊員になるまでを遺族や戦友の
証言で裏づける労には頭が下がる。……著者が公開させたと自負する文書や写真がこの書のテーマを一層映えさせている」と絶賛しています。
http://book.asahi.com/review/TKY201009280128.html
他に読売新聞、産経新聞、東京新聞、毎日新聞、歴史通、エアワールド、コンバットマガジン、致知、Jシップス、
特攻隊戦没者慰霊平和祈念協会会報「特攻」などにも書評が掲載されました。
★本書に関するニュースは、下記ページからご覧いただけます。
http://heartshuppan.blog59.fc2.com/blog-category-33.html
【資料】
バンカーヒルに突入した小川清少尉の遺品が遺族に返還された経緯については下記ページに詳細があります。
http://www.geocities.jp/kamikazes_site/tokko_episode/ogawa_syoi.htm
以下の資料は下記ページからご覧頂けます。
・本書に掲載されている膨大な参考文献一覧
・谷田部海軍航空隊鹿屋基地爆戦隊戦闘詳報(菊水6号作戦)
・沖縄周辺対機動部隊索敵攻撃戦闘概要(菊水6号作戦)
・主要登場人物一覧
http://www.810.co.jp/book/ISBN978-4-89295-651-5.html
【感想文】
読者ハガキで寄せられた感想文は以下のページでご覧いただけます。
特に戦争を体験した世代から多くの声が寄せられています。
http://810book.blog91.fc2.com/blog-category-81.html
youtubeにこの本の内容紹介動画がアップされていますので、ぜひご覧下さい。
http://www.youtube.com/watch?v=kBN-cEkuPBE
【書評】
朝日新聞(2010年9月26日)にノンフィクション作家の保阪正康氏による「特攻-空母バンカーヒルと二人のカミカゼ」の書評が掲載されました。
保阪氏は、本書がバンカーヒルの死闘を詳細に描くことで、日米間の戦争観、文化、倫理の違いを明確にし、戦争をどのような姿勢で
語り継ぐべきかを教えていると述べ、「評者は、日頃から記憶を父とし、記録を母として、教訓という子を生むべきだと主張しているが、
本書はその典型的な書として感動を覚えた。……とくに学徒兵特攻隊員の小川清の出自や大学生活、昭和隊の隊員になるまでを遺族や戦友の
証言で裏づける労には頭が下がる。……著者が公開させたと自負する文書や写真がこの書のテーマを一層映えさせている」と絶賛しています。
http://book.asahi.com/review/TKY201009280128.html
他に読売新聞、産経新聞、東京新聞、毎日新聞、歴史通、エアワールド、コンバットマガジン、致知、Jシップス、
特攻隊戦没者慰霊平和祈念協会会報「特攻」などにも書評が掲載されました。
★本書に関するニュースは、下記ページからご覧いただけます。
http://heartshuppan.blog59.fc2.com/blog-category-33.html
【資料】
バンカーヒルに突入した小川清少尉の遺品が遺族に返還された経緯については下記ページに詳細があります。
http://www.geocities.jp/kamikazes_site/tokko_episode/ogawa_syoi.htm
以下の資料は下記ページからご覧頂けます。
・本書に掲載されている膨大な参考文献一覧
・谷田部海軍航空隊鹿屋基地爆戦隊戦闘詳報(菊水6号作戦)
・沖縄周辺対機動部隊索敵攻撃戦闘概要(菊水6号作戦)
・主要登場人物一覧
http://www.810.co.jp/book/ISBN978-4-89295-651-5.html
【感想文】
読者ハガキで寄せられた感想文は以下のページでご覧いただけます。
特に戦争を体験した世代から多くの声が寄せられています。
http://810book.blog91.fc2.com/blog-category-81.html
著者について
【著者】マクスウェル・テイラー・ケネディ(Maxwell Taylor Kennedy)
1965年、ニューヨーク生まれ。ロバート・F・ケネディ元司法長官の息子であり、ジョン・F・ケネディ元大統領の甥にあたる。
ハーバード大学、バージニア大学法科大学院を卒業後、ボストンカレッジで環境学を教え、フィラデルフィアでは3年間、
検察官を務めた。現在はブラウン大学ジョン・カーター・ブラウン図書館の研究員として、海洋史の研究に打ち込んでいる。
【訳者】中村 有以(なかむら・ゆい)
神奈川県生まれ。国際基督教大学卒。訳書に『BBC20世紀クロニクル』シリーズ(アルク刊)などがある。
1965年、ニューヨーク生まれ。ロバート・F・ケネディ元司法長官の息子であり、ジョン・F・ケネディ元大統領の甥にあたる。
ハーバード大学、バージニア大学法科大学院を卒業後、ボストンカレッジで環境学を教え、フィラデルフィアでは3年間、
検察官を務めた。現在はブラウン大学ジョン・カーター・ブラウン図書館の研究員として、海洋史の研究に打ち込んでいる。
【訳者】中村 有以(なかむら・ゆい)
神奈川県生まれ。国際基督教大学卒。訳書に『BBC20世紀クロニクル』シリーズ(アルク刊)などがある。
登録情報
- 出版社 : ハート出版 (2010/7/12)
- 発売日 : 2010/7/12
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 672ページ
- ISBN-10 : 4892956511
- ISBN-13 : 978-4892956515
- 寸法 : 19 x 4.6 x 13.6 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 405,613位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年12月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
かなり厚い本だが、日米相方からの見方で先の大戦を教えてくれる本。中公新書の『日本軍兵士-アジア太平洋戦争の現実』と合わせて読んでいるが、とにかく日本のリーダーの駄目さに怒りがこみ上げ、その駄目さは今も変わらないのではと、昨今の働き方改革やら教育改革やら年金問題やらをみると、そう思ってしまう。とにかく、私たちは正しく学んで正しく判断できるようにならねばと、かすむ目をこすりつつ、読みます。あやまちはくり返しませんからと、広島に刻まれているが、学ばないとまたくり返してしまうだろう。
2018年4月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今からちょうど6年前に購入して読みました。これまで特別攻撃隊の記録は主に日本軍の記録、つまり突っ込んだ側の話がほとんどだと思われます。少なくとも日本語で読める記録は突っ込んだ人たちの記録です。戦争の悲惨さ、作戦の立案と実行の過程、戦後の評価、遺族の話などです。小中高等学校、進学すれば大学大学院と日本人なら歴史の授業で必ず勉強するでしょう(恣意的、若しくは教える側の勉強不足であればその限りではありませんが)。広島長崎と同じくらい、先の戦争の勉強では取り上げられます。現代の視点から見れば、人命軽視の非道な行為という意見もあれば戦時中の事情を鑑みる意見、逆に美化する人も居るでしょう。建前は志願制、実態は強制だった事も広く知られるようになりました。日本人の同調圧力を語る際に取り上げられる例も散見します。共通するのは、様々な意見のどれもが日本側から見た日本側の視点であり、突っ込まれた連合軍、特に主な敵だった米軍の視点が当事者目線で語られる事があまりない事です。飛行機・人間魚雷・ボート・潜水士・肉弾、果ては銃後まで組織的に関わってしまった専用設計の人間ロケット爆弾です。突っ込まれた側がどれだけ亡くなったか、どれだけ戦後に引きずり続けたのか、生きた声に触れる機会が少ないのが実情です。語られるとすれば、どれだけ米軍が被害を被ったかという、どちらかと言うと神風特攻を善と捉えて隊員の死に意義を与えようとする傾向が続いていました。
当たり前の事ですが、やっぱり彼らも同じ人間だったんです。キリスト教では自殺は悪い事であり、ごく稀な例を除いて自爆攻撃など考えられないのに、その思想を完全に凌駕した行為を彼らは実体験しました。爆弾を抱えて突っ込まれるのです。一人や二人が亡くなるのではありません。この船の上では数百人が生きたまま蒸し焼きになったり吹き飛ばされたりしました。アベンジャー雷撃機の隊員たちが折り重なって死んでいる写真が全てです。辛うじて死を免れた人たちも、相当数が精神を病む、今でいうPTSDになりました。これがどれだけ合衆国の戦後に影を落としたのか、日本人の視点で考える事もありませんでした。彼らの生きた声に触れる機会が無かったからです。本書によって、初めて彼らの目線と戦後に触れる事が出来ました。今でも複雑な思いを抱いている当事者は日米どちらにもいるでしょう。解決はしませんし、解決を求める対象でもないと思います。まず触れて、見て聴いて、自分で考えを巡らせる。
時代や自分の置かれた環境で視点はいくらでも変わりますし、様々な意見があって良いと思います。様々な意見があれば、一つの価値観が肥大化して社会全体がおかしくなる事もありません。増して、現在の日本の社会環境です。そういった視点からも、本書は稀有な存在です。上梓されてから日が経ち、安価に入手出来る事もあると思います。是非とも目を通されて下さい。紛れもなく「突っ込まれた側」の記録であり、記憶です。
以前から頭の片隅にある事ですが、諸外国による日本の評価の陰には常に突っ込まれた側の「突っ込んだ側」への思いがあるかもしれません。良きにしろ悪きにしろ、です。
当たり前の事ですが、やっぱり彼らも同じ人間だったんです。キリスト教では自殺は悪い事であり、ごく稀な例を除いて自爆攻撃など考えられないのに、その思想を完全に凌駕した行為を彼らは実体験しました。爆弾を抱えて突っ込まれるのです。一人や二人が亡くなるのではありません。この船の上では数百人が生きたまま蒸し焼きになったり吹き飛ばされたりしました。アベンジャー雷撃機の隊員たちが折り重なって死んでいる写真が全てです。辛うじて死を免れた人たちも、相当数が精神を病む、今でいうPTSDになりました。これがどれだけ合衆国の戦後に影を落としたのか、日本人の視点で考える事もありませんでした。彼らの生きた声に触れる機会が無かったからです。本書によって、初めて彼らの目線と戦後に触れる事が出来ました。今でも複雑な思いを抱いている当事者は日米どちらにもいるでしょう。解決はしませんし、解決を求める対象でもないと思います。まず触れて、見て聴いて、自分で考えを巡らせる。
時代や自分の置かれた環境で視点はいくらでも変わりますし、様々な意見があって良いと思います。様々な意見があれば、一つの価値観が肥大化して社会全体がおかしくなる事もありません。増して、現在の日本の社会環境です。そういった視点からも、本書は稀有な存在です。上梓されてから日が経ち、安価に入手出来る事もあると思います。是非とも目を通されて下さい。紛れもなく「突っ込まれた側」の記録であり、記憶です。
以前から頭の片隅にある事ですが、諸外国による日本の評価の陰には常に突っ込まれた側の「突っ込んだ側」への思いがあるかもしれません。良きにしろ悪きにしろ、です。
2012年4月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ひょんなきっかけからこの本を紹介されている動画に出会い(UP主さんありがとうございました)即購入2日で読破しました。(ざっくりですが)
専門的な知識を持たない私のような者にも理解のしやすい歴史書のまとめくらいに捉えても差し障りないと思います。
私はまだまだ未熟な30代前半の者ですが101歳になる、東京大空襲を乗り越えた祖母もおり、現代の若年の者としては比較的、生の戦争体験者の生の声に触れる機会の多い人間と存じます。
そんな小生の所感と思っていただければ幸いです。
すでにレビューを書き込まれている諸先輩方同様の意見も多数ございます。
神風特別攻撃隊の任務内容上日本側に歴史的根拠のある資料が少ないことは当然です。従ってアメリカよりの内容に偏ることは致し方ないと取れる。
情報量から言って仕方のないことです。
しかし、現実的にこのような史実に則った書物は過去、国内の作者からは出てきていない。
問題は、この内容比率を理解した上で購入し読み切れる懐の深さがあるかどうかかと思います。
現代を生きる我々に、今は亡き当時の方々の気持ちを肩代わりすることはかなわないことです。
けど、決して逃げてはいけないのは、これが事実であり、彼らの魂が我々にも同じ日本人として宿っているということです。
歴史になんて、興味は無い。政治にだってうんざりしている。今の自分や家族のことを考えるだけで精いっぱいだ、という人にこそ(私もです)読んでほしい一冊です。
持ち運びは困難ですが(苦笑)少しでも自分の生まれた日本という国と、あなたのお父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃん、身近な人たちだけでもいい、
そこへ感謝の気持ちが生まれる全ての人に感じてもらいたい「人それぞれの何か」があると思います。
必読の一冊に推薦します。
専門的な知識を持たない私のような者にも理解のしやすい歴史書のまとめくらいに捉えても差し障りないと思います。
私はまだまだ未熟な30代前半の者ですが101歳になる、東京大空襲を乗り越えた祖母もおり、現代の若年の者としては比較的、生の戦争体験者の生の声に触れる機会の多い人間と存じます。
そんな小生の所感と思っていただければ幸いです。
すでにレビューを書き込まれている諸先輩方同様の意見も多数ございます。
神風特別攻撃隊の任務内容上日本側に歴史的根拠のある資料が少ないことは当然です。従ってアメリカよりの内容に偏ることは致し方ないと取れる。
情報量から言って仕方のないことです。
しかし、現実的にこのような史実に則った書物は過去、国内の作者からは出てきていない。
問題は、この内容比率を理解した上で購入し読み切れる懐の深さがあるかどうかかと思います。
現代を生きる我々に、今は亡き当時の方々の気持ちを肩代わりすることはかなわないことです。
けど、決して逃げてはいけないのは、これが事実であり、彼らの魂が我々にも同じ日本人として宿っているということです。
歴史になんて、興味は無い。政治にだってうんざりしている。今の自分や家族のことを考えるだけで精いっぱいだ、という人にこそ(私もです)読んでほしい一冊です。
持ち運びは困難ですが(苦笑)少しでも自分の生まれた日本という国と、あなたのお父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃん、身近な人たちだけでもいい、
そこへ感謝の気持ちが生まれる全ての人に感じてもらいたい「人それぞれの何か」があると思います。
必読の一冊に推薦します。
2011年9月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
600ページを超えるドキュメンタリーですが、読んでる途中で飽きること無く読めます。
1945年の5月11日にそこに居合わせた人々の人生を書いています。特攻機のパイロットの幼少時からバンカーヒルで生き残った人の最近まで。その日、二人の日本人と3400人のアメリカ人が邂逅し、数百人が死亡します。
船室に閉じ込められた人たちがハッチを叩いて助けを求めますがハッチのこちら側では被害が広がるのを防ぐために上官がハッチを開けることを禁じます。機関室では、煙と一酸化炭素で次々と機関員が死んでいき生き残った機関員は脱出することを求めますが、機関長は「駄目だ、そこにとどまれ」と言います。それによって動力が確保され艦は生き残りますが機関員はほぼ全員死にます。特攻とどちらが狂気なのか問いかけているようです。
アメリカ軍の栄光を描いたり特攻を狂気としたりせずに、取材した事実が書かれています。
ここには現実の戦争があり、かっこいいはずのパイロットたちも船内に閉じ込められたまま焼死し、機関員は脱出を申し出ても上官に拒否されてその場で死んでいきます。
一方で特攻隊員の心情の考察は非常に冷静で狂気ではなく周囲の状況と本人の心情から来たものとしています。正直アメリカ人の作家がこのような深い考察をするとは思いませんでした。
空母信濃の沈没を書いた「信濃 SHINANO」と同じように中立な立場で書かれています。
信濃でも艦を救うためにたくさんの乗員が命を失いますが信濃は沈みました。バンカーヒルは甚大な被害を受けましたが沈みませんでした。何が違ったのははわかりませんが、どちらも悲劇であったことはたしかでしょう。
戦記ものというよりは、実際に体験した人たちの記録として貴重な本だと思います。
1945年の5月11日にそこに居合わせた人々の人生を書いています。特攻機のパイロットの幼少時からバンカーヒルで生き残った人の最近まで。その日、二人の日本人と3400人のアメリカ人が邂逅し、数百人が死亡します。
船室に閉じ込められた人たちがハッチを叩いて助けを求めますがハッチのこちら側では被害が広がるのを防ぐために上官がハッチを開けることを禁じます。機関室では、煙と一酸化炭素で次々と機関員が死んでいき生き残った機関員は脱出することを求めますが、機関長は「駄目だ、そこにとどまれ」と言います。それによって動力が確保され艦は生き残りますが機関員はほぼ全員死にます。特攻とどちらが狂気なのか問いかけているようです。
アメリカ軍の栄光を描いたり特攻を狂気としたりせずに、取材した事実が書かれています。
ここには現実の戦争があり、かっこいいはずのパイロットたちも船内に閉じ込められたまま焼死し、機関員は脱出を申し出ても上官に拒否されてその場で死んでいきます。
一方で特攻隊員の心情の考察は非常に冷静で狂気ではなく周囲の状況と本人の心情から来たものとしています。正直アメリカ人の作家がこのような深い考察をするとは思いませんでした。
空母信濃の沈没を書いた「信濃 SHINANO」と同じように中立な立場で書かれています。
信濃でも艦を救うためにたくさんの乗員が命を失いますが信濃は沈みました。バンカーヒルは甚大な被害を受けましたが沈みませんでした。何が違ったのははわかりませんが、どちらも悲劇であったことはたしかでしょう。
戦記ものというよりは、実際に体験した人たちの記録として貴重な本だと思います。
2012年11月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
1945年5月11日、沖縄攻略作戦に従事中の米空母「バンカーヒル」は2機の特攻機による攻撃を受けた。特攻機の投下した爆弾2発と、機体そのものの命中による損傷は「バンカーヒル」に甚大な被害を与え、艦は大破。死傷者は650名以上に及んだ。同艦は米第58機動部隊の旗艦であったため、司令官マーク・ミッチャー中将とアーレイ・バーク准将も同乗し、被爆に直面することとなった。余談だが、この2人は「バンカーヒル」を退艦した3日後に、新たな旗艦となった空母「エンタープライズ」艦上で再び特攻攻撃に会うことになる。
本書は「バンカーヒル」が被弾するまでの状況と被弾した後の苦闘を描いたノンフィクションである。本書の主役は「バンカーヒル」の乗員達で、彼らが火災や有毒ガス、浸水によって死んでいったり、苦闘していく姿が真に迫ってくる。しかし本書は日本側の記述についても手を抜いていない。「バンカーヒル」に突入した2人の特攻隊員、安則盛三中尉、小川清少尉、なかでも小川清少尉の生い立ちや海軍への入隊。海軍生活と特攻隊になるまでの経緯についても詳しく記載している。作者はニューヨーク生まれのアメリカ人であるが、日本人に対する蔑視や明らかな誤解はなく、それよりも特攻作戦が日本人にとってどのような位置づけのものであったかを真剣に考察した跡が伺える。
このように本書は日米両方からの視野で戦争を描いているため、非常に説得力がある。大きな目で見れば「'45年5月11日、空母バンカーヒル、特攻機2機の攻撃を受けて大破」という事件を、その現場に関与した人々を詳細に描くことによって良質のノンフィクションに昇華させている。単なる戦史ではなく、人間ドラマとしての特攻作戦、人間ドラマとしての空母作戦が描かれている。
一読して損のない著作だと思う。
本書は「バンカーヒル」が被弾するまでの状況と被弾した後の苦闘を描いたノンフィクションである。本書の主役は「バンカーヒル」の乗員達で、彼らが火災や有毒ガス、浸水によって死んでいったり、苦闘していく姿が真に迫ってくる。しかし本書は日本側の記述についても手を抜いていない。「バンカーヒル」に突入した2人の特攻隊員、安則盛三中尉、小川清少尉、なかでも小川清少尉の生い立ちや海軍への入隊。海軍生活と特攻隊になるまでの経緯についても詳しく記載している。作者はニューヨーク生まれのアメリカ人であるが、日本人に対する蔑視や明らかな誤解はなく、それよりも特攻作戦が日本人にとってどのような位置づけのものであったかを真剣に考察した跡が伺える。
このように本書は日米両方からの視野で戦争を描いているため、非常に説得力がある。大きな目で見れば「'45年5月11日、空母バンカーヒル、特攻機2機の攻撃を受けて大破」という事件を、その現場に関与した人々を詳細に描くことによって良質のノンフィクションに昇華させている。単なる戦史ではなく、人間ドラマとしての特攻作戦、人間ドラマとしての空母作戦が描かれている。
一読して損のない著作だと思う。
2013年1月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
バンカーヒルを取り巻くドキュメントがしっかり伝わってくる
飛び込んだ二人の神風・それに奮闘するバンカーヒル乗組員。
多くの未来有望な若者が・日本国を守るために神風になった
私たちは先人のおかげで現代に生きている・これを忘れてはいけない。
飛び込んだ二人の神風・それに奮闘するバンカーヒル乗組員。
多くの未来有望な若者が・日本国を守るために神風になった
私たちは先人のおかげで現代に生きている・これを忘れてはいけない。
2010年10月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本の凄さは、アメリカ人が書いたのに、アメリカよりでもなく、日本よりでもなく、さりとて特攻を
美化することもなく、真実を淡々と書かれて有るところだと思います。
多少、同じ記載内容が複数出てくるところはありましたが、本の厚みを感じない作品でした。
本の最後に掲載されてある、小川大尉のご両親に宛てた「最後の便り」には、胸を締め付けられる思いが
しました。実は、息子が同じ年齢なので、尚更、考えさせられることが多々ありました。
今の日本の現実との乖離が大きすぎることもありますが、是非、現代の政治家の皆さんには読んでいただ
きたい本だと思いました。
以前、読んだ「永遠のゼロ」の内容にも、非常に近いものがありましたが、詳しくは判りませんが、
ひょっとして、戦中の同じ事実が、偶然にも二つの作品のベースとなったのでは・・と思いました。
※息子が読んでくれれば・・と、思いますが、まず無理ですね・・残念ですが
美化することもなく、真実を淡々と書かれて有るところだと思います。
多少、同じ記載内容が複数出てくるところはありましたが、本の厚みを感じない作品でした。
本の最後に掲載されてある、小川大尉のご両親に宛てた「最後の便り」には、胸を締め付けられる思いが
しました。実は、息子が同じ年齢なので、尚更、考えさせられることが多々ありました。
今の日本の現実との乖離が大きすぎることもありますが、是非、現代の政治家の皆さんには読んでいただ
きたい本だと思いました。
以前、読んだ「永遠のゼロ」の内容にも、非常に近いものがありましたが、詳しくは判りませんが、
ひょっとして、戦中の同じ事実が、偶然にも二つの作品のベースとなったのでは・・と思いました。
※息子が読んでくれれば・・と、思いますが、まず無理ですね・・残念ですが