最近は自己啓発書の刊行ラッシュで、都合のいいことばかり書き並べた「？」と思う本を多
く見かける。
「努力しなくてもできる」「カンタン！」「この方法はカンペキだから、誰でも絶対成功します」などなど。
暗示にかかりやすい人は、こういう本を読むと、それなりにイイ気分になれるから「売れる」。
「売れる」から、そういう本が大量に本屋に並ぶというサイクルになっているようだ。
が、現実は、そうカンタンにはいかない。
・・・だから悩みはいつまでたっても尽きない・・・。
ハイブロー武蔵さんはこの本で、「日々の積み重ね」「反省、内省すること」といった
現実的なことを何度も語っている。
ハイブロー武蔵さんは、何だか職場の年配の上司みたいな雰囲気だ。
文体に華やかさは感じられないけれど、ドッシリとしたものは伝わってくる。
この”ドッシリしたもの”が、そのまま説得力となる。
インスタントさや表面的な気分の良さを求めるなら、面白く感じない本かもしれない。
しかし「現実はむしろ、こっちのほうだ」とわからないうちは、何をやっても失敗するだろう。
やはり良薬は口に苦いけれど、良薬だからこそ、じわじわと人生に効いてくる。
昔から怪しいと思っていたキレイ言「だれとでも仲良くしよう」という言葉についても
「とんでもない考え方だ。」と喝破していた。
スッキリした。
「悪い奴」の見分け方、対処法も書かれていて頼もしい一冊だ。
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