アメリカホームスクールの大御所、サムエル・ブルメンフェルドは「ホームスクールは第一に新しい家庭生活とその可能性を提供し、第二に新しい教育観を提供する。」と言いましたが、今回紹介するホームスクーリングの本はブルメンフェルドの言うことを裏付ける内容でした。
ホームスクールとは何か、どのようにするのかという事柄だけではなく、教育とは何かという問題にも、裃をつけた感じではなく、暖かさを感じさせながら語っておられるところが印象的です。また、それだけに留まらず、教育の問題は価値観や世界観の問題につながることも考えさせられます。
第三章のご自分のホームスクーリングの紹介が全体の三分の一近く割いて書いておられるところからも、ホームスクールを知りたい方、始めてみたい方、悩んでいる方にはとても役にたつ内容でしょう。
もちろんアメリカ在住の方ですから、日本に当てはまらないことや、日本ではそうはいかないでしょうと思えるところもありますが、ステキなホーリンズファミリーの出来事に心温まるでしょう。
また、いいことばかりを書くのではなく、失敗談もふんだんに載せ、お母さん（著者）自身がホームスクールを通して子どもたちと一緒に学んでおられる姿に本当の教育のあり方を考えさせられます。
ただ、これは著者の責任ではないでしょうが、タイトルと表紙が内容とマッチしていないようで少し残念に思います。
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