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システムの科学 単行本 – 1999/6/12
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本書は必然性ではなく、環境依存性――「いかにあるか」ではなく「いかにあるべきか」――に関与するデザインの諸科学、すなわち人工物の科学(The Sciences of the Artificial)の本質を明らかにし、その可能性をとうものである。
1968年マサチューセッツ工科大学(MIT)、そして1980年カリフォルニア大学バークレー校における講演をもとに経済学・認知心理学・工学的デザイン論など広範な領域に関する議論を通して人工物の科学、ひいては「文明構築の論理」はいかなるものかを明らかにしていく。
ノーベル経済学賞記念講演より「企業組織における合理的意思決定」を記録。
- 本の長さ331ページ
- 出版社パーソナルメディア
- 発売日1999/6/12
- ISBN-10489362167X
- ISBN-13978-4893621672
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出版社より
自然物とは異なる「人工物」の科学は以下にして可能であるか。人工システムの本質を解明し、科学的な理解の可能性を追求したノーベル賞学者による名著。
経済学、心理学、そしてデザイン論。ノーベル経済学賞受賞のサイモン教授が、文明構築の論理を解明する。旧版を大幅改訂し、「複雑性」に関する章を新たに書き下ろし増補。ノーベル賞受賞記念講演より「企業組織における合理的意思決定」収録。
「人工物の科学はいかに可能であるか」
本書は必然性ではなく、環境依存性――「いかにあるか」ではなく「いかにあるべきか」――に関与するデザインの諸科学、すなわち人工物の科学(The Sciences of the Artificial)の本質を明らかにし、その可能性を問うものである。
1968年マサチューセッツ工科大学(MIT)、そして1980年カリフォルニア大学バークレー校における講演をもとに経済学・認知心理学・工学的デザイン論など広範な領域に関する議論を通して人工物の科学、ひいては「文明構築の論理」はいかなるものかを明らかにしていく。
- 『システムの科学 第3版』はハーバート・A・サイモン(Herbert Alexander Simon)著 “The Sciences of the Artificial, Third Edition”(MIT Press 1996)の日本語版であり、日本語版には付録として、サイモン教授のノーベル経済学賞受賞記念講演「企業組織における合理的意思決定(Rational Decision Making in Business Organizations 1978)」を収録しています。
- 本書は、人工物の科学、人工システムの科学について述べたものですが、この「人工物」とは建物などの有体物のみならず組織や社会システムなど人間がつくりだしたものすべてを含む広義の概念です。ここでは、経済学、認知心理学、計画学、工学的デザイン論、複雑性、階層的システムなどの分野からさまざまなテーマによる人工物をとりあげています。
- またこの第3版は、2版発行以降にみられた重要な進歩に考慮を加えた大幅改訂が行われ、「複雑性」に関する新章を書き下ろして増補しています。本書には、サイモン教授が個々の領域であげられた数々の研究成果がふんだんに盛り込まれており、今なお多くの支持を得ている名著です。
商品の説明
商品説明
本書はシステム(原題では人工物)について、その可能性と本質について論じたものだ。本書で定義される人工物とは人間が何らかの恣意(しい)をもって構築したものすべてである。すなわち工学的なマテリアルやシステムはもちろんのこと、経済や企業などの特定の目的をもつ組織も含まれ、認知心理学、経済学、工学的デザイン論を通して人工物の科学の本質を明らかにしている。著者は政治学、経済学、コンピュータ工学など広範な分野に精通しており、その豊富な見識を駆使して本書を書き上げている。多岐にわたる話題についてどのようなアプローチがいままでに試みられ、そしてそれらがどのような成果を出し、またどのような意味があったのかを分析し、解説し、そして結論づけることを試みている。われわれが作り出すすべての人工物に対する科学の可能性を論じ、すべての人工物の集合であるところの文明の構築理論を論じているのだ。
学識者ならずとも理解できるように練りこまれた内容は著者の力量をうかがわせる。われわれがどこまでシステムにアプローチできるのか、どのように扱うことができるのかを模索したい人におすすめ。(斎藤牧人)
内容(「MARC」データベースより)
著者について
2001年、ピッツバーグにて逝去。
人間の意思決定、および問題解決過程をコンピュータ・シミュレーションなどにより研究。コンピュータ科学はもちろんのこと、広範な研究分野すべてにおいて偉大な業績を挙げた。
1943年に政治学でシカゴ大学にて博士号を取得したのをはじめとして、イェール大学、ケース工科大学、その他の多くの大学より博士号を贈られた。
全米学術会議会員、アメリカ経済学会特別会員、全米研究協議会行動科学部会会長、大統領科学諮問委員会委員などを歴任。1978年度ノーベル経済学賞受賞。その他、チューリング賞(1975年)、アメリカ国家科学賞(1986年)、米心理学会特別科学貢献賞、米政治学会ジェームズ・マディソン賞などを受賞している。
登録情報
- 出版社 : パーソナルメディア; 第3版 (1999/6/12)
- 発売日 : 1999/6/12
- 単行本 : 331ページ
- ISBN-10 : 489362167X
- ISBN-13 : 978-4893621672
- Amazon 売れ筋ランキング: - 159,117位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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サイモン氏によると、「たいていの場合、ある特定のシステム(=人工物)が特定の目標あるいは適応を達成するかどうかは、その外部環境(=自然・社会)のごく少数の特性によって決まるのであり、外部環境の細部の特性にはなんら関係がない」ということである。要するに、“主要なポイントが押さえられていれば、とりあえずは適応できる”ということだ。例えば、マクドナルドはアメリカと中国のように国家制度がかなり違うという「外部環境」にあっても、その環境の中から収益が確保できれば、とりあえずは営業(=適応)できる。そして、マクドナルドとモスバーガーは、会社組織という「ある特定のシステム(=人工物)」のあり方が違っていたとしても、「外部環境」の中から収益が確保できれば、ハンバーガーショップとして、営業(=適応)できるのである。
このような「外部環境」や「システム(=人工物)」の違いから発生する、複雑で多様性に満ちた環境のなかで、人間はどのように考えて「人工物」を「デザイン」するのか。
サイモン氏は本書のなかで、①自然は階層システムである、②人間の限界を見込む、③最適化ではなくて満足化をめざす、④GPSという問題解決思考法、に何度も言及している。
①自然は階層システムである、というのは、人体でいえば「細胞がいくつか集まって組織をつくり、組織が器官をつくり、器官が器官系をつくる」というふうに、小さいものから大きな組織へと系列化された構造=階層システムになっている、ということだ。だから、細胞の中にあるミトコンドリアの細かい構造を隅々まで調べつくさなくても、人体のある程度の構造(=主要なポイント)を知ることによって、盲腸手術などの医療行為ができるのである。自然がこのような構造であるから、限られた知識しか持たない人間が、自然を利用し、「人工物」を構築できたのである。そのような、②人間の限界を見込む、ことによって「人工物」を「デザイン」するときは、③最適化ではなくて満足化をめざす、べきであることを、サイモン氏は忠告する。人間は、現在から未来までの全ての状況を把握できるはずがないから、「最適」な案を探索できるとは限らない。自分の「要求水準」を満たす案の中から選択して「満足化」する、と考えるのが現実的なのである。そして、実行する際には、④GPSという問題解決思考法、で現状のチェックをすることをサイモン氏は勧めている。カーナビなどでお馴染みのGPSは、現在の状況(現在地)を把握しながら、目標とする状況(目標地)を表示し、さらに目標(目標地)と現状(現在地)の差異(距離)を示しつつ、目標にいたるまでの複数のルートを探索するという、「問題解決プログラム」である。
このような、人間の限界を見込んで満足化を目指し、現状を常にチェックして変更すべきところは変える、という考え方で成功している「社会計画」の「デザイン」例として、サイモン氏はアメリカ合衆国憲法とマーシャルプラン(第二次世界大戦後の、アメリカによるヨーロッパ復興計画)を挙げる。
アメリカ合衆国憲法は、「秩序ある社会で自由を保持していくこと」のみを大原則としながら、「デザインの際の制約条件の1つとして」、「人間には、ある程度の慎重さや不信感を必要とするようなある程度の悪行がある」ことを考慮に入れるリアリズムによって、「憲法が大きく修正されまた大いに解釈し直されながらも、いまなおわれわれの政治制度に対する枠組みとして生き残っている」と、サイモン氏は評価する。
マーシャルプランのほうは、“アメリカの援助によって、ヨーロッパ経済の復興を達成する”ことを目的として行われた。この復興計画の「デザイン」のときに、アメリカは6つの異なったアプローチを考案して実行した。しかし、1年くらいのうちに、ヨーロッパ各国が協調して復興計画を自分たちで立てる「ヨーロッパ協力アプローチ」と貿易収支を考慮する、というシンプルなシステムに変更された。サイモン氏は、「必要なのは、「正しい」概念化ではなく、すべてのメンバーに理解され、かつ行為を妨げるよりもむしろそれを促進させるように概念化することなのである」という。要するに、完璧さ(=最適化)を求めず、現状にあわせて、メンバーが(ある程度)納得して実行できるプラン(=満足化)を考えることと、時おりプランをチェックするというGPS的な発想が必要なのである。
これらの考察の他にも、この本には、「経済システム」、「人間の知的システム(=認知心理学)」、「設計された複雑システム(=社会組織)」、「複雑系システム(=自然・社会)」という広範なジャンルの知見が書かれていて、非常に面白い。
あと、『企業組織における合理的意思決定』という論文も付記されている。こちらは、新古典派経済学に対する批判が、主な内容になっている。新古典派経済学は、数理論的にいくら「洗練」されていても、人間を「資源配分の最適化にかかわる途方もなく複雑な問題を解く者」という「夢のような」知性の持ち主として描いているところが現実的ではない。人間の「情報処理能力の限界を組み込まなければならない」、というサイモン氏の指摘は、本編の『システムの科学』と共通している。
システム開発でシステムという言葉を使いながら、システムとは何か説明できないのでは技術者として、説明責任能力を欠くと思います。
システム理論ではあらゆるものをシステム(相互作用する複数の要素から成り、ある目的に沿っているもの)として捉え、システム間に共通する法則を見つけたいといいます。抽象度が高い議論ながら、普遍的に成り立つ法則性を見いだそうとしていた(今から思えば挑戦的、無謀な?)、当時の第一人者の議論が示唆に富んでいます。
システム理論はどこか宗教じみていますが、プラグマティズムな観点から言えば、現代の技術に欠くことができない重要な概念だと思います。大学ではとても教えられない科目だと思うので、自分で勉強するしかないです。
この本を読んだ後さらに勉強したい場合、システム理論はそれぞれの専門分野に応用されているので、自分で調べる他なさそうです。
著者のサイモンはノーベル経済学賞を受賞した20世紀を代表する知識人です。人間の意思決定や問題解決過程をコンピュータ・シミュレーションなどで数理的かつ科学的に研究していた人で、その専門分野から応用的で広範にわたる分野まで多大な研究成果があります。
本書では「人工物」とは何か、そして「いかにあるべきか」まで、その対象を単純な物のみならず、人間の作り上げる社会、文明まで範囲を広げ、「確かな切り口」を持って本質を明らかにしようとしています。
「システム論」の古典的名著としての性質から察せられる通り、抽象的な概念が多く論じられている本書ですが、それはサイモンの研究において核となる考え、エッセンスがつまっているからに他ありません。それだけに内容も非常に濃いものとなっています。読む人それぞれの経験や考えが抽象的概念で説明されているときにはハッとすることもあるでしょう。そのことが本書に説得性を増すことにもなると思います。
システム論を学ぶ人、経済学などの社会学を学ぶ人、さらには冒頭でも述べた通り経営者や管理職の人までも、本書を読むことが有益となるのではないでしょうか。やや古典ではありますが、多くの者が多様化する組織に属する現代において、こういうシステム的な考えを説いている本が「教養」として多くの人に理解されれば、より先進的な社会になるのではないかと思います(特に日本に不足しがちな考えではないでしょうか)。
砂地を歩いているアリの行動(軌跡)が複雑なのは、アリの知性(知能)のエンジンが複雑であるからでなく、アリが置かれている状況が 複雑だからである。
記憶は 内部的な状況である。
思考は、シーケンシャル(直列的)である。
※これは、思考が行動であると考えれば、身体が 1つ なので当然です。
複雑なシステムが進化する際には、比較的独立のパーツの入れ子構造である方が有利である。
※これを「サイモンの原理」と呼ぶ人もいます。
新しい概念(チャンク)を獲得するのに 数秒かかる。
専門家は、専門領域に於いて、10万の概念(チャンク)を持つ。専門家が 専門領域の10万の概念(チャンク)を獲得するのに 10年の経験が必要である。