１９世紀、ウォール街の黎明期から、
株の買い占めグル―プと空売りグループの戦場が起こっていた。
その後、投資家の欲望はとどまることを知らず、
１９２８年１０月に「暗黒の木曜日」が起こる。
その教訓から１９３０年代には、銀行と証券会社の業務分離の法律で、
市場に倫理がもたらさせたかのように見えた。
その後、いくつかの不祥事があっても、
ウォール街には世界中の人々の欲望が集まり、
欲望は株価を吊り上げ、１９８７年１０月に「暗黒の月曜日」が起こる。
それにも凝りず、あの手この手の金融商品に、
世界中の投資が集まり、実体経済を伴わない金融商品のひとり歩きがおこる。
そのゆく末は、いつの時代も同じなのである。
ある者は巨万の富を得て、その末裔たちが現代までその名をとどろかす。
またある者は巨万の富を得るが、その後身ぐるみ剥がれるまで、
落ちぶれてしまったり、またある者は最後は悪魔に魂まで売ってしまったり、
その命を落としてしまったり。
いままで表舞台に出ることなく、
知られていなかった相場師とヤマ師の歴史を、
アメリカ合衆国がまだ産声を上げる前から、
２１０年およぶ期間に及んで描いた物語は、
人間の果てることのない欲望を伝えた本である。
金融や経済について、少し深くものごとを知りたい人にとって、
これはバイブルになる１冊です。
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