痴呆症老人が入院している精神病棟で連続殺人事件発生!
入院患者であるが、ほぼ正常に回復した
元刑事長谷川は看護婦と捜査を開始する。
四年以内に老衰死しそうな老人達を
わざわざ殺すのは何故か?
妄想の中に生きていて現実世界に脅威を与えない
無害な老人達の筈だが?
老人達の主観の妄想世界と現実世界の捜査が錯綜する!
空間失見当識、時間失見当識〜人格崩壊の様々な妄想世界に
生きる老人達だが、彼等には死者と電話で話すという妄想は共通していた。
異なる妄想世界なのに、幻聴だけが全く同じ世界なんて有り得ない!
地獄の悪魔の陰謀か?
妄想世界が実在している現実空間の正体が暴かれるとき、
物語はSFでもホラーでもない驚異の結末を迎えるのか!?
探偵自身もキチ○イなのに大丈夫かいなw
さすが正紀!
変態ロリコン作家は若い女ばかり殺したがるが、
本書は老人連続殺人事件ですぞ!
幻想と現実が錯綜する小説って、
SFでしか書けないと思われがちだが、
社会派推理小説でも書けることを提示するとは、
天才正紀は良い仕事しますねぇ。
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恍惚病棟 (ハルキ文庫 や 2-10) 文庫 – 1999/4/1
山田 正紀
(著)
- 本の長さ381ページ
- 言語日本語
- 出版社角川春樹事務所
- 発売日1999/4/1
- ISBN-104894565161
- ISBN-13978-4894565166
登録情報
- 出版社 : 角川春樹事務所 (1999/4/1)
- 発売日 : 1999/4/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 381ページ
- ISBN-10 : 4894565161
- ISBN-13 : 978-4894565166
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上位レビュー、対象国: 日本
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2004年5月18日に日本でレビュー済み
医学系推理小説の難しさは、先端技術の記述にあると思う。小説の中に
織り込めれば問題ないが、どうしても、専門用語を積み重ねる形で表現し
がちだ。また、多少なりとも、近未来的な部分を取りこまないと犯罪が成
立しにくいところもある。「恍惚病棟」は、主人公を心理士アシスタント
とすることで、そういう面を極力全面にださぬように工夫はされているが、
全編に流れる痴呆患者病棟や患者の様子だけでは、謎解き部の記述の重さ
に耐えられないように感じた。
織り込めれば問題ないが、どうしても、専門用語を積み重ねる形で表現し
がちだ。また、多少なりとも、近未来的な部分を取りこまないと犯罪が成
立しにくいところもある。「恍惚病棟」は、主人公を心理士アシスタント
とすることで、そういう面を極力全面にださぬように工夫はされているが、
全編に流れる痴呆患者病棟や患者の様子だけでは、謎解き部の記述の重さ
に耐えられないように感じた。
2003年11月11日に日本でレビュー済み
痴呆対応の病棟という設定を推理小説的に利用しているだけで、描写や人物の書き込みに深みがないのが残念。老人の独白が織り込まれるなど、構成はさすがと思わせるところがある。謎を楽しみつつすいすいと読めるエンターテイメント小説ではあります。