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本質のHIV 単行本 – 2015/10/30
岩田健太郎
(翻訳)
米国でよく使われている“HIV Essentials"の翻訳版をお届けできるのはとてもう れしいことです。 HIV / AIDSは1981年にみつかった病気で,訳者はこの問題と1992年ごろか ら取っ組み合ってきました。当時は「死に至る病」であったエイズが,現在ではコン トロール可能な疾患になり,天寿をまっとうすることも不可能ではありません。米 国など多くの国が全力を傾けて研究を重ねてきたおかげで,この疾患の予後は劇的 に改善しました。 まだHIV感染症の「治癒」は困難な状況です。「治癒したのでは」と考えられてい た男の子,いわゆる「ミシシッピ・ベイビー」も2014年に血液からHIVが検出さ れてしまいました。効果的なワクチンもまだありません。しかし,それでもこんな に短期間で致死的な疾患の予後を劇的に改善させた事例は,医学史上,きわめて稀 有なことです。HIV / AIDSは人間という存在の無力さと,偉大さを同時に教えて くれています。 日本ではHIV / AIDS患者は数万人規模で存在するといわれ,現在も毎年,新規 感染者がみつかっています。予後が改善されたということは,患者が長命になった ということであり,新規感染が続いているということは,患者総数は増え続けてい るということです。今後も(残念ながら)患者は増え続けていくことでしょう。よっ て,HIV / AIDSにかかわる医療者の数も増やしていく必要があると思います。 劇的な進歩を続けているHIV / AIDS診療ですが,ここ10年,15年程度の治 療戦略は基本的には「同じ」だと考えています。細かいバージョンアップは続き,新 薬も次々に開発されていますが,パラダイムそのものを根底から変えるような変化 は起きていません。HIV感染やエイズの診断,さらなる感染の予防,CD4細胞数 を高め,HIVウイルス量を減らすための治療,合併症の予防や治療などざっくり大 きなところは同じです。 その「変わらないところ」,コンセプトの部分を理解していただくために,米国で よく使われているテキストを訳出しました。本書のエッセンス「変わらないところ」 をぜひ吸い取っていただき,さらに新たな知見も加え続け,HIV / AIDS診療にコ ミットしていただく方が1人でも増えていただければ幸いです。 2015年9月 岩田健太郎
- 本の長さ280ページ
- 言語日本語
- 出版社メディカルサイエンスインターナショナル
- 発売日2015/10/30
- 寸法13.5 x 1.6 x 20 cm
- ISBN-104895928292
- ISBN-13978-4895928298
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商品の説明
出版社からのコメント
【治療戦略のキモを理解し,HIV/AIDSに立ち向かえ! 】 劇的な進歩を続けているHIV/AIDS診療において,おさえておくべき基本的な治療戦略を体系的に整理。全9章で,HIV感染の概要,診断と評価,治療,合併症,妊娠との関連,日和見感染の予防と治療などに関しコンパクトに解説。また抗ウイルス薬等,薬剤の詳細情報も掲載。予後の改善と継続的な新規感染により患者が増え続ける日本の状況に鑑み,巻末には訳者執筆の「HIV:日本の現状」を追加。HIV診療に関わる専門医,それを目指す研修医必携の実践テキスト。
著者について
訳:岩田健太郎(神戸大学大学院医学系研究科・医学部微生物感染症学講座感染治療学分野教授)
登録情報
- 出版社 : メディカルサイエンスインターナショナル (2015/10/30)
- 発売日 : 2015/10/30
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 280ページ
- ISBN-10 : 4895928292
- ISBN-13 : 978-4895928298
- 寸法 : 13.5 x 1.6 x 20 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,270,864位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 503位感染症内科学
- カスタマーレビュー:
著者について
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島根県生まれ。島根医科大学卒業。沖縄県立中部病院、ニューヨーク市セントルークス・ルーズベルト病院、同市ベスイスラエル・メディカルセンター、北京インターナショナルSOSクリニック、亀田総合病院を経て、2008年より神戸大学。神戸大学都市安全研究センター感染症リスクコミュニケーション分野および医学研究科微生物感染症学講座感染治療学分野教授。神戸大学病院感染症内科診療科長、国際診療部長。
資格:日本内科学会総合内科専門医、日本感染症学会専門医・指導医、米国内科専門医、米国感染症専門医、日本東洋医学会漢方専門医、修士(感染症学)、博士(医学)、国際旅行学会認定(CTH),感染管理認定(CIC)、米国内科学会フェロー(FACP)、米国感染症学会フェロー(FIDSA)、PHPビジネスコーチ、FP2級。日本ソムリエ協会ワインエキスパートエクセレンスなど。
カスタマーレビュー
星5つ中3.8つ
5つのうち3.8つ
3グローバルレーティング
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年11月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
原著8版の出版がしばらくないようなので、今年はどうやって知識のリフレッシュをしようかと思っていたところに本書のご刊行、ありがたく早速購入しました。やはり日本語は読みやすいと痛感。わからないまま読み飛ばしていたところもよくわかって助かります。付加価値は、訳注と、さいごに付せられたわが国の状況に対する岩田先生の(どちらかというと社会学的・医療政策的な)ご見解。現実論として賛否は分かれると思いますが、論旨明快。あとは本書の内容が旧聞に属するようになるほどに治療法のご研究を進めていただければまことにありがたいところです。
2016年1月20日に日本でレビュー済み
「本質のHIV」という書題からはなにやら基礎医学的、病態生理的な雰囲気が醸し出されていますが、これは原題の単なる翻訳であり、
ご存じの通り本書は日進月歩であるHIV診療に関する最新のデータベースでありガイドライン集です。
内容もHIVそのものの治療のみならず、日和見感染や他の合併症に対する治療、妊婦への対応など多岐にわたり充実しています。
本書中には、「英文ガイドラインも読んでね、200ページ以上あるけど」などとさわやかに記されていますが、もちろんそんな時間的余裕のある方が多くいらっしゃるわけでもないでしょう。HIV診療に関わらない方にはまず必要のない書だとは思いますが、逆にHIV診療に関わる方には必須でしょう。
ご存じの通り本書は日進月歩であるHIV診療に関する最新のデータベースでありガイドライン集です。
内容もHIVそのものの治療のみならず、日和見感染や他の合併症に対する治療、妊婦への対応など多岐にわたり充実しています。
本書中には、「英文ガイドラインも読んでね、200ページ以上あるけど」などとさわやかに記されていますが、もちろんそんな時間的余裕のある方が多くいらっしゃるわけでもないでしょう。HIV診療に関わらない方にはまず必要のない書だとは思いますが、逆にHIV診療に関わる方には必須でしょう。