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別冊映画秘宝 とり・みきの映画吹替王 (洋泉社MOOK) ムック – 2004/8/1
とり みき
(著)
- 本の長さ287ページ
- 言語日本語
- 出版社洋泉社
- 発売日2004/8/1
- ISBN-104896918371
- ISBN-13978-4896918373
この著者の人気タイトル
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 洋泉社 (2004/8/1)
- 発売日 : 2004/8/1
- 言語 : 日本語
- ムック : 287ページ
- ISBN-10 : 4896918371
- ISBN-13 : 978-4896918373
- Amazon 売れ筋ランキング: - 709,183位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 130位映画ノンフィクション
- - 480位映画論・映像論
- - 636位外国映画 (本)
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2022年8月20日に日本でレビュー済み
吹替黎明期から活躍するベテラン声優達へのインタビュー.
買い叩かれるギャラ,舞台と比べて一段低く見られる演劇界の風潮,五社協定という名の役者の囲い込み等々,公共財などと口では綺麗ごとを唱えながら,マスメディアの内実はそんなもんだということを,垣間見せてくれる点で貴重.
たとえば
・「家弓[家正] 当時は[字幕]スーパーを流すのはすごくおかねがかかったんですよ.
今とまったく逆で.
それはプロデューサーにはっきり言われました.
『君たちのほうが安くつく』って」(p.54)
▼
インタビューアーは漫画家のとりみき.
とり氏が映画吹替に造詣が深いことは,かねてから知る人ぞ知るだったが,本書を読むにこちらの想像以上だったことが分かる.
こんなにすらすらと古い映画やその吹替えの名前が出てくるとは.
▼
また,時々感じるアニメの声の演技についての違和感についても,良いヒントを与えてくれる.
・「とり
今,アニメの若手の声優さんは一種アイドル化してて,そういう意味では声優人気というのは凄いんですが,その辺の現象はどう捉えてらっしゃいますか.
大平(透)
気の毒ですね.
なんで気の毒かって言ったらば,昔の名優の吹替を一つもしていない.
アニメっていうのは無声です.
声が出ていない.
何もないところに自分が作って声をいかにも話しているようにするわけでしょう.
『話しているよう』だけじゃだめなんですよ.
今のアイドルたちは話しているようにするだけで,この人物,キャラクターが生き生きと生きてこない.
画面から飛び出して,こう鷲掴みにしない.
きれいごとになっちゃう.
それはそういう勉強をするチャンスが無かったからじゃないかと私は思うんですよ」(p.15)
・「宮部(昭夫)
僕は今,尚美学園というところで朗読を教えてるんですよ.
でも,若い子たちには文学的な勘が全くないですね.
文章の内容をじっくり把握しなければいかんと再三言ってるんですけど,どうしてもだめなんです.
活字を追うだけで」(p.49)
・「森山[周一郎]
だってまず使うほうが,ソツのない奴しか使わないんだもの.
下手でも個性的なやつを育てながら使うには,時間も予算もない.
僕たちは育ててもらったみたいなところがあるけど,そういう意味で若い連中は可哀想だよ」(p.81)
・「とり
相手の芝居への『受け』や『引き』が全然ないということも,よく舞台出身のベテランの方はおっしゃいますね.
大塚[明夫]
そうです.
噛み合わせがないんですよ.
みんなこうやって口に合わせようと思って一所懸命モニター見てるでしょう.
本当は僕とあなたと,お話しているはずなのに,画面と合わすことに神経がいっちゃってるからね」(p.123)
・「羽佐間[道夫]
だから今のアテレコはアンサンブルでやらないで,一人ひとりが主張しちゃうんですよ.
相手がだーっと来たらこっちは引っ込むというようなことができない.
声優雑誌がスターを作ろうとしているから,どんどんアイドル化して,本来の芝居を作るというところとは関係ないところでファンがついてしまう.
とりさんはよく書いてくださるけど,
『この人はどういう芝居をしているのか』
『この役にはマッチするが,この役には合ってないのではないか』
と,声優の演技批評まで及んでないんですよね.
だから『人よりも目立つ』ことしか考えられない」(p.236)
声優に限らず,タレントの演技全般にも言えることが多く含まれていると思う.
▼
それぞれのインタビューが短いのが欠点.
キャリアを考えれば,もっと長くても良かったはず.
再びインタビューをしようにも,既に鬼籍に入られた方も何人もおり,非常に残念.
▼
当方の求める情報自体は少ないものの,本書は存在自体がレア.
メディア史に関心があるなら.
【関心率2.787%:全ページ中,手元に残したいページが当方にとってどれだけあるかの割合.当方にとっての必要性基準】
買い叩かれるギャラ,舞台と比べて一段低く見られる演劇界の風潮,五社協定という名の役者の囲い込み等々,公共財などと口では綺麗ごとを唱えながら,マスメディアの内実はそんなもんだということを,垣間見せてくれる点で貴重.
たとえば
・「家弓[家正] 当時は[字幕]スーパーを流すのはすごくおかねがかかったんですよ.
今とまったく逆で.
それはプロデューサーにはっきり言われました.
『君たちのほうが安くつく』って」(p.54)
▼
インタビューアーは漫画家のとりみき.
とり氏が映画吹替に造詣が深いことは,かねてから知る人ぞ知るだったが,本書を読むにこちらの想像以上だったことが分かる.
こんなにすらすらと古い映画やその吹替えの名前が出てくるとは.
▼
また,時々感じるアニメの声の演技についての違和感についても,良いヒントを与えてくれる.
・「とり
今,アニメの若手の声優さんは一種アイドル化してて,そういう意味では声優人気というのは凄いんですが,その辺の現象はどう捉えてらっしゃいますか.
大平(透)
気の毒ですね.
なんで気の毒かって言ったらば,昔の名優の吹替を一つもしていない.
アニメっていうのは無声です.
声が出ていない.
何もないところに自分が作って声をいかにも話しているようにするわけでしょう.
『話しているよう』だけじゃだめなんですよ.
今のアイドルたちは話しているようにするだけで,この人物,キャラクターが生き生きと生きてこない.
画面から飛び出して,こう鷲掴みにしない.
きれいごとになっちゃう.
それはそういう勉強をするチャンスが無かったからじゃないかと私は思うんですよ」(p.15)
・「宮部(昭夫)
僕は今,尚美学園というところで朗読を教えてるんですよ.
でも,若い子たちには文学的な勘が全くないですね.
文章の内容をじっくり把握しなければいかんと再三言ってるんですけど,どうしてもだめなんです.
活字を追うだけで」(p.49)
・「森山[周一郎]
だってまず使うほうが,ソツのない奴しか使わないんだもの.
下手でも個性的なやつを育てながら使うには,時間も予算もない.
僕たちは育ててもらったみたいなところがあるけど,そういう意味で若い連中は可哀想だよ」(p.81)
・「とり
相手の芝居への『受け』や『引き』が全然ないということも,よく舞台出身のベテランの方はおっしゃいますね.
大塚[明夫]
そうです.
噛み合わせがないんですよ.
みんなこうやって口に合わせようと思って一所懸命モニター見てるでしょう.
本当は僕とあなたと,お話しているはずなのに,画面と合わすことに神経がいっちゃってるからね」(p.123)
・「羽佐間[道夫]
だから今のアテレコはアンサンブルでやらないで,一人ひとりが主張しちゃうんですよ.
相手がだーっと来たらこっちは引っ込むというようなことができない.
声優雑誌がスターを作ろうとしているから,どんどんアイドル化して,本来の芝居を作るというところとは関係ないところでファンがついてしまう.
とりさんはよく書いてくださるけど,
『この人はどういう芝居をしているのか』
『この役にはマッチするが,この役には合ってないのではないか』
と,声優の演技批評まで及んでないんですよね.
だから『人よりも目立つ』ことしか考えられない」(p.236)
声優に限らず,タレントの演技全般にも言えることが多く含まれていると思う.
▼
それぞれのインタビューが短いのが欠点.
キャリアを考えれば,もっと長くても良かったはず.
再びインタビューをしようにも,既に鬼籍に入られた方も何人もおり,非常に残念.
▼
当方の求める情報自体は少ないものの,本書は存在自体がレア.
メディア史に関心があるなら.
【関心率2.787%:全ページ中,手元に残したいページが当方にとってどれだけあるかの割合.当方にとっての必要性基準】
2016年4月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
映画は字幕ではなく吹替派。
そんな貴方にこの一冊。
特に古い外画ファンには必携の書。
そんな貴方にこの一冊。
特に古い外画ファンには必携の書。
2015年6月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
吹替え創生期では「アテ師」と呼ばれ、粗悪品とまで言われてた時代
そんな時代でも「プロ」として懸命に頑張ってきた人達
今の「声優」の地位があるのも、ここに記載されている方達の努力のたまものだと思います。
山田康雄さん、富山敬さんのインタビューがないのが残念
そんな時代でも「プロ」として懸命に頑張ってきた人達
今の「声優」の地位があるのも、ここに記載されている方達の努力のたまものだと思います。
山田康雄さん、富山敬さんのインタビューがないのが残念
2004年11月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
洋画を見ながら、「あれ、ルークが水島裕じゃない…。」などと思わず眉間にシワを寄せてしまうようなことはありませんか?ハリソン・フォードは磯部勉よりも津嘉山正種がいいなあ、などとこだわり出せしたら切りが無い!そんな人には、まさに痒いところに手が届くような本です。
吹き替えには一家言のある、とりさんならではマニアックな視点に啓蒙されるような一冊なので、ぜひ手にとって確認して下さい。とりさん、最高です。
吹き替えには一家言のある、とりさんならではマニアックな視点に啓蒙されるような一冊なので、ぜひ手にとって確認して下さい。とりさん、最高です。
2009年1月22日に日本でレビュー済み
洋画(外画)吹き替えについてのインタビュー集。
『吹替映画大辞典』の姉妹編で、当時すでに亡くなっていた山田康夫こそいないものの、矢島正明、納屋悟朗、森山周一郎など豪華な面々。
2009年現在では、すでに故人だが、あの広川太一郎のインタビューだけ3本も入っているというお得な内容。単独、ささきいさおと、羽佐間道夫と の3種である。
内容的にはいささか古めで、読者メインターゲットは1970年代生まれまでが対象といえよう。
そうはいっても、「あれ? この俳優、次元の声でしゃべってる」などと一度でも思ったことのある人なら興味を持って読めるだろう。
なお、本インタビューで一番の若手は山ちゃんこと山寺氏。彼独特の洋画吹き替えのこだわり(ほかの吹き替え声優とは違う)など非常に興味深い記事が並ぶ。
スーパーナチュラルの吹替に涙した人も、いないとは思うが、喜んだ人も必読。
『吹替映画大辞典』の姉妹編で、当時すでに亡くなっていた山田康夫こそいないものの、矢島正明、納屋悟朗、森山周一郎など豪華な面々。
2009年現在では、すでに故人だが、あの広川太一郎のインタビューだけ3本も入っているというお得な内容。単独、ささきいさおと、羽佐間道夫と の3種である。
内容的にはいささか古めで、読者メインターゲットは1970年代生まれまでが対象といえよう。
そうはいっても、「あれ? この俳優、次元の声でしゃべってる」などと一度でも思ったことのある人なら興味を持って読めるだろう。
なお、本インタビューで一番の若手は山ちゃんこと山寺氏。彼独特の洋画吹き替えのこだわり(ほかの吹き替え声優とは違う)など非常に興味深い記事が並ぶ。
スーパーナチュラルの吹替に涙した人も、いないとは思うが、喜んだ人も必読。