サブタイトルに「オジさんたちへ」とあるけれど、実は、オバさんでも十分に面白い本だと思います。団塊世代に向けて書かれてあるようだけれど、実は、団塊より下の人たちのほうが、よく分かる本かもしれません。吉田拓郎に夢中になって、その後、大人になったと勝手に思っているワタシたちには、人生半ばで自分の過去を反省する、いいキッカケを与えてくれるかもしれません。
私は若い頃からの洋楽・洋画・翻訳小説ファンなので、この本で書かれていることを読んで、ああそういうことだったか!と、合点のいくことがたくさんありました。ディランやディーンやサリンジャーについての話にも、思わずナットク。それにしても、金原ひとみの父上って、ヘンなもの知りだよなぁ。読まない人は、ザン・ネン!
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大人になれないまま成熟するために: 前略。「ぼく」としか言えないオジさんたちへ (新書y 121) 新書 – 2004/10/1
金原 瑞人
(著)
- 本の長さ221ページ
- 言語日本語
- 出版社洋泉社
- 発売日2004/10/1
- ISBN-104896918568
- ISBN-13978-4896918564
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登録情報
- 出版社 : 洋泉社 (2004/10/1)
- 発売日 : 2004/10/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 221ページ
- ISBN-10 : 4896918568
- ISBN-13 : 978-4896918564
- Amazon 売れ筋ランキング: - 794,417位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1954年岡山市生まれ。法政大学教授・翻訳家。児童書やヤングアダルトむけの作品のほか、一般書、ノンフィクションなど、翻訳書は400点以上。訳書に『豚の死なない日』『青空のむこう』『国のない男』『不思議を売る男』『バーティミアス』『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』『ジョン万次郎 海を渡ったサムライ魂』『さよならを待つふたりのために』など。エッセイに『翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった』『翻訳のさじかげん』など。日本の古典の翻案に『雨月物語』『仮名手本忠臣蔵』『怪談牡丹灯籠』。
(写真撮影:根津千尋)
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トップレビュー
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2004年10月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2005年1月5日に日本でレビュー済み
30過ぎたおじさんが自己を「ぼく」と呼ぶ
自分の知人に向けてなら解るが、公共の場で私は経験したことがない
著者の環境である大学では通用しているのかもしれないが・・・・
実際30才以上の会社に勤める男性で、関係機関を相手に「ぼく」と呼ぶ人
もし、そういう男性がいるのならその人には共感できるかもしれないが・・・
自分の内部で「ぼく」を使用するのは許せるが、公の場で言う男って・・・
私なら背中から張り倒してやりたくなる。
この本は一冊丸々、「ぼく」を使う要因となったらしい映画や音楽がメイン
「ぼく」と自己を表現する幼い男性の、未成熟への言い訳にしか聞こえない
音楽や映画の話は趣味の本で書いたらいかがでしょう!!
自分の知人に向けてなら解るが、公共の場で私は経験したことがない
著者の環境である大学では通用しているのかもしれないが・・・・
実際30才以上の会社に勤める男性で、関係機関を相手に「ぼく」と呼ぶ人
もし、そういう男性がいるのならその人には共感できるかもしれないが・・・
自分の内部で「ぼく」を使用するのは許せるが、公の場で言う男って・・・
私なら背中から張り倒してやりたくなる。
この本は一冊丸々、「ぼく」を使う要因となったらしい映画や音楽がメイン
「ぼく」と自己を表現する幼い男性の、未成熟への言い訳にしか聞こえない
音楽や映画の話は趣味の本で書いたらいかがでしょう!!
2005年1月6日に日本でレビュー済み
大人になっても一人称に"私"を使うことに違和感を感じる子ども大人。著者の世代にはそういう大人が多い。というような書き出しではじまり、"若者"という子供と大人の中間の存在がいつから現れたのか、それをアメリカを中心に音楽、映画、文学といった大衆文化から考え、日本ではどうか、アメリカとの違いは、などについて論を展開している。
現在社会を支えている人たちがどのような社会状況を若者として過ごし、現在の社会を作って来たか。私には無い視点で書かれており、新鮮でした。また、大学教授であることから大学関係の話題が興味深かった。
気になった点が2点。4章立ての構成で1章は多くのことを言おうとしているせいか論点がなかなか見えず読みづらい。3章は時代背景を知らないとわからない。あとがきに書いてあるが、この本は金原氏が話した内容をフリーの編集者がまとめたものだとか。この辺がわかりにくさを助長しているのかも。
現在社会を支えている人たちがどのような社会状況を若者として過ごし、現在の社会を作って来たか。私には無い視点で書かれており、新鮮でした。また、大学教授であることから大学関係の話題が興味深かった。
気になった点が2点。4章立ての構成で1章は多くのことを言おうとしているせいか論点がなかなか見えず読みづらい。3章は時代背景を知らないとわからない。あとがきに書いてあるが、この本は金原氏が話した内容をフリーの編集者がまとめたものだとか。この辺がわかりにくさを助長しているのかも。
2004年10月22日に日本でレビュー済み
団塊の世代以降のおじさまたちへ。著者は団塊世代以降の三無時代を過ごし、自分のことを「わたし」ではなく「ぼく」と語る世代の話しである。大人/子供との明確な区分が成立しない時代に,著者は「大人」と言われる年齢となり、自分たちはどうあるべきなのか語っている。本の内容は、大人/子供という区分が成立しなくなった時代の現象について、世界の中で先取り的に生じたアメリカの例を、音楽、映画、文学から説明し、次に日本と比較する。そこで団塊の世代についてちくりと批判している。私は著者の想定する若者世代に属し、「おじさん」というものをいっしょくたに考えてきたが、おじさんには二種類いることがわかった。それは「大人」を確固としたアイデンティティとして持っている世代とそうではない世代である。後者の世代は、団塊の世代以降が中心だ。「大人」という価値観が揺らいでいる今、従来大人とみなされる年齢層は固定観念の「大人」像ではなく、自ら「大人」アイデンティティをみつけていかなければならない。そこに先例はない。頼るべき模範がない以上、自分たちがそれぞれどうあるべきか考えるしかないし、それを表現するしかない。その表現の一つが著者の本である。「若者」としては、これからどうゆう大人になるか考えるうえで、一つのきっかけとなる本、かな。
★一つ減点したのは、世代間の差か、金原さんの口語が自分には感覚的に合わないため。80年代の匂いがするんですよね(笑)でも、メッセージは伝わりました。
★一つ減点したのは、世代間の差か、金原さんの口語が自分には感覚的に合わないため。80年代の匂いがするんですよね(笑)でも、メッセージは伝わりました。