エジプトのピラミッド、ギリシャのパルテノン神殿と続いて、この三巻目ではローマのハドリアヌス帝のヴィッラ・アドリアーナが取り上げられている。ヴィッラ(別荘)とはいえ、ローマ帝国の版図をそのままハドリアヌス帝の記憶に沿って一つの都市として作り上げたような規模であり、そこにこの遺跡独自の特徴的なスペクタクル感が見出されることが、ローマ時代の代表建築としてパンテオンを磯崎氏が選ばなかった理由だという。
大文字の「建築」が歴史に現れる様を語った前二巻とは対照的に、本巻では古典主義者だけでなくポストモダン建築家達がこの遺跡にいかにインスピレーションを受け、またハリウッド映画にいかにローマ建築のイメージが反復されているかを説明していて面白い。(セメントの発明などテクノロジーの進化が起こったため、集合住宅やマーケットなど現代の都市計画に現れる巨大施設のアイデアの多くはこの時代に出来上がっているらしく、現代建築の方法論から見てもこの遺跡は参照し易いようだ。)
篠山氏の写真も夕暮れ時の光を上手く捉え、この廃墟の雰囲気をよく伝えてくれている。彫像が妙にエロチックに撮られているのもこの人らしく流石だ。
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ヴィッラ・アドリアーナ ローマ時代 (磯崎新の建築談議 03) (磯崎新の建築談義 # 3) 単行本 – 2002/8/1
- 本の長さ185ページ
- 言語日本語
- 出版社六耀社
- 発売日2002/8/1
- ISBN-104897373972
- ISBN-13978-4897373973
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登録情報
- 出版社 : 六耀社 (2002/8/1)
- 発売日 : 2002/8/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 185ページ
- ISBN-10 : 4897373972
- ISBN-13 : 978-4897373973
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,027,883位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 84位古代ギリシア・ローマの美術史
- - 545位建築家・様式
- - 567位西洋の建築 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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東京都生まれ。写真家。日本大学芸術学部写真学科卒業。在学中より新進写真家として頭角を現し、第1回APA賞等数々の賞を受賞。広告制作会社「ライトパ ブリシティ」を経て、1968年よりフリーとして独立。山口百恵やジョン・レノンとオノヨーコ、宮沢りえなど、その時代を代表する人物を「激写」や「シノ ラマ」など新しい表現方法と新技術で常にその時代を撮り続けている(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『KISHIN:BIJIN BIJIN of THE YEAR 2009』(ISBN-10:4255004897)が刊行された当時に掲載されていたものです)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2011年4月13日に日本でレビュー済み
2004年12月14日に日本でレビュー済み
~磯崎新と五十嵐太郎の対話型式で、展開されるアドリアーナ談義。対話型式なのでとっても読みやすい。ピラネージやコルビュジェ等のアドリアーナとの関わりについて興味深い意見なども交わされていて、如何にして魅力があるのか知る事のできる。
本の前半と後半にたくさんの写真や図画が載せられていてヴィッラ アドリアーナの異常さ、威圧感、虚無感など視~~覚的にも十分伝わってくる、ちょうどいい本。
あと廃墟ファンにもおすすめかな。。。~
本の前半と後半にたくさんの写真や図画が載せられていてヴィッラ アドリアーナの異常さ、威圧感、虚無感など視~~覚的にも十分伝わってくる、ちょうどいい本。
あと廃墟ファンにもおすすめかな。。。~