最初一読した時は「うーん、ちょっと好みじゃないかもなぁ…」と思いました。なんというか、爽やかですがどこか怖さを感じる写真が多い印象でした。しかし二度、三度と眺めるうちに引き込まれ「死んでしまう」ということについて考えている自分がいました。写真のオシャレさでいえばソールライター氏などの方が上だと思います。けれど、生と死というテーマから見ることで、この写真たちが語っていることが見えてくる…ような気がしました。気がしてるだけかもしれません。でも良い写真集であることは間違いありません。
それと個人的な感想ですが、読後感はシモン・ストーレンハーグのエレクトリック・ステイトのようでした。こんな風に感じるのは自分だけかもしれませんが、ああいう作品が好きな方にオススメしたいです。
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うたたね ペーパーバック – 2001/11/1
川内 倫子
(写真)
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- 本の長さ64ページ
- 言語日本語
- 出版社リトル・モア
- 発売日2001/11/1
- ISBN-104898150527
- ISBN-13978-4898150528
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
鯉、雲、カラス、カーテン…なにげない風景、ともすれば見落としてしまいそうな草花や小さな虫たちに目を向ける。ただ日常を撮りながらも、やさしさと隣り合わせに存在する怖さ、生と死を強く感じさせる写真集。
登録情報
- 出版社 : リトル・モア (2001/11/1)
- 発売日 : 2001/11/1
- 言語 : 日本語
- ペーパーバック : 64ページ
- ISBN-10 : 4898150527
- ISBN-13 : 978-4898150528
- Amazon 売れ筋ランキング: - 117,780位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年5月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
死んでしまうということ。
帯に書かれたこの言葉に一瞬ドキリとしますが、
この言葉こそが、一見穏やかで柔らかそうに見える写真たちに通底する
危なっかしさや、不穏な空気というものを、まっすぐ表現しているのだと思います。
ギリギリのバランスで存在している私たちの日常生活は
うたたねをしている間に消えてなくなってしまってもおかしくない。
あるいは、うたたねの間に見た夢なのかもしれない。
そんなことを思わされます。
帯に書かれたこの言葉に一瞬ドキリとしますが、
この言葉こそが、一見穏やかで柔らかそうに見える写真たちに通底する
危なっかしさや、不穏な空気というものを、まっすぐ表現しているのだと思います。
ギリギリのバランスで存在している私たちの日常生活は
うたたねをしている間に消えてなくなってしまってもおかしくない。
あるいは、うたたねの間に見た夢なのかもしれない。
そんなことを思わされます。
2010年3月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ローライフレックスによる独特の色調、
デジカメではなかなか撮れないやわらかい表現、
常人ではなかなか気付かない視点、写真レイアウトの
妙によるストーリー性 など 見るたびに
感性が刺激されます。
デジカメではなかなか撮れないやわらかい表現、
常人ではなかなか気付かない視点、写真レイアウトの
妙によるストーリー性 など 見るたびに
感性が刺激されます。
2009年5月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
こう書かれた帯の存在が、この本を開く僕らに、否が応にも、この本のテーマが『生と死』に関わるものであることを連想させてしまう。本を開く前に写真家の意図を知ってしまった僕らは、並べられた写真の構成を前にして、「あからさまである」、或いは、「乱暴すぎる」ようにすら感じてしまうかもしれない。しかし、この写真集を繰り返し開くことでそうした違和感は次第に薄くなり、純粋に、そこに写し出される『生と死』を感じることができるはずである。率直でナチュラルな描写が映し出す、生命の息吹きを感じられる作品であるように思う。
2018年4月26日に日本でレビュー済み
本屋でなんとなく手に取り、表紙も見ず一読した。
やわらかな調子のわりに、どこか脆いような、儚い空気がある写真だなと漠然と感じた。
そして帯を見て、これはやられた!と思った。
この人の持つ繊細な感性は、本物だと思います。
やわらかな調子のわりに、どこか脆いような、儚い空気がある写真だなと漠然と感じた。
そして帯を見て、これはやられた!と思った。
この人の持つ繊細な感性は、本物だと思います。
2010年3月10日に日本でレビュー済み
第二十五回インフィニティアワードをアート部門で受賞するなど、三十代にして
国内外で高い評価を得ている川内倫子さんの2001年刊行の写真集です。
この翌年にこれら作品群が評価され、木村伊兵衛賞も受賞なさっています。
世界の質感を淡く柔らかく捉えていながら、決して甘くはなく
その柔らかさの向こうに生老病死の深みを感じる写真群です。
淡さは薄さではなく強さと怖さを内包しており、世界と生命への
憧憬と畏敬を呼び起こされました。
都市と人間、老人と子供、虫と動物、少女と世界。
日常の都市生活風景が、生まれる前の記憶のような、またはあの世へと旅立つ
彼岸のような空気感をもって写し取られています。
そして少女写真としても優れた作品です。顔も表情も写されていませんが
光差し込む教室で一人机に向い、不乱に何かを書き写す後ろ姿や
風吹く校舎の中庭で髪乱れながら縄跳びをする様子、
自分が産まれて来た世界を確かめるように大空を見上げる少女
これらわずか数カットの中に少女写真の本質を感じました。
川内さんはモノクロのプリント技法を徹底的に研究なさったそうですが
その確かな技術や知識が、感度豊かな色彩感覚を具象化していると得心しました。
子供の頃に感じていた世界の質感を呼び起こされると同時に
現代日本の都市を生命の静かなざわめきと共に写し取った優れた作品だと思います。
国内外で高い評価を得ている川内倫子さんの2001年刊行の写真集です。
この翌年にこれら作品群が評価され、木村伊兵衛賞も受賞なさっています。
世界の質感を淡く柔らかく捉えていながら、決して甘くはなく
その柔らかさの向こうに生老病死の深みを感じる写真群です。
淡さは薄さではなく強さと怖さを内包しており、世界と生命への
憧憬と畏敬を呼び起こされました。
都市と人間、老人と子供、虫と動物、少女と世界。
日常の都市生活風景が、生まれる前の記憶のような、またはあの世へと旅立つ
彼岸のような空気感をもって写し取られています。
そして少女写真としても優れた作品です。顔も表情も写されていませんが
光差し込む教室で一人机に向い、不乱に何かを書き写す後ろ姿や
風吹く校舎の中庭で髪乱れながら縄跳びをする様子、
自分が産まれて来た世界を確かめるように大空を見上げる少女
これらわずか数カットの中に少女写真の本質を感じました。
川内さんはモノクロのプリント技法を徹底的に研究なさったそうですが
その確かな技術や知識が、感度豊かな色彩感覚を具象化していると得心しました。
子供の頃に感じていた世界の質感を呼び起こされると同時に
現代日本の都市を生命の静かなざわめきと共に写し取った優れた作品だと思います。
2011年3月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
さすがに賞をとられただけあり、他の評価は高い評価ですね。やわらかくて爽やかな写真を想像していたのですが、一部にグロテスクな写真もあり、見終わった後に何だか嫌なもやもやがのこりました。爽やかなやわらかい写真集を期待すると少し違うかもしれません。
2021年11月22日に日本でレビュー済み
非常に評価の高い書籍ですが、
私には理解出来ませんでした。
私には理解出来ませんでした。
他の国からのトップレビュー
sol
5つ星のうち5.0
Maravilla
2021年6月17日にスペインでレビュー済みAmazonで購入
El libro más representativo de Rinko, edición impecable y gran calidad de materiales.
sol
2021年6月17日にスペインでレビュー済み
このレビューの画像
Zhouhan
5つ星のうち5.0
值得被珍藏的一本川内伦子的作品集
2020年12月21日にフランスでレビュー済みAmazonで購入
Je le achéte ce livre pour mon petit ami, après avoir attendu un peu longtemps, ce livre est vraiment génial, C'est un livre à collectionner, et je me sens très guéri à chaque fois que je lis ce livre.
我送给男生朋友的生日礼物,等的时间稍微有点久,但是这真的是一本很好的书,值得被珍藏,每次看这本书都感觉非常的治愈。
我送给男生朋友的生日礼物,等的时间稍微有点久,但是这真的是一本很好的书,值得被珍藏,每次看这本书都感觉非常的治愈。
Burnt Out
5つ星のうち5.0
Stunning
2019年1月19日にアメリカ合衆国でレビュー済みAmazonで購入
I saw this book in a youtube video flip through and it stopped me in my tracks. What the hell is that? I had no idea why I liked the collection of personal square images of Japanese daily life. All the images held a sliver of a narrative and connection to each other but it made no sense.
When I received the book I discovered how it clicked for me. I treated the images like noises and tones. Soft/Hard. Then it made more sense: a closed door, a jackhammer, a baby crying, girls jumping rope, a broken statue. Quiet, Loud, Quiet. Even then, I still feel there are more secrets and stories this book has to offer. A triumph in book making.
When I received the book I discovered how it clicked for me. I treated the images like noises and tones. Soft/Hard. Then it made more sense: a closed door, a jackhammer, a baby crying, girls jumping rope, a broken statue. Quiet, Loud, Quiet. Even then, I still feel there are more secrets and stories this book has to offer. A triumph in book making.
Guiillaume
5つ星のうち5.0
A must have for the everyday Photography
2020年3月17日に英国でレビュー済みAmazonで購入
I had seen an exhibition of Kawauchi's work in a gallery, in Amsterdam. The book is even better. Great selection. All photos go very well together. Will definitely buy another one.
Cliente Amazon
5つ星のうち4.0
molto bello
2024年1月7日にイタリアでレビュー済みAmazonで購入
4 stelle perchè ILLUMINANCE ne merita 5.
se non avete nulla di questo autore consiglio ILLUMINANCE, più grande, più foto e più coinvolgente, solo dopo ha senso approfondire con altri suoi libri, UTATANE è il suo primo libro ed emana la stessa poetica sugli invisibili dettagli quotidiani, è bellissimo, davvero, però dovendo scegliere di pendere solo un libro consiglio ILLUMINANCE.
se non avete nulla di questo autore consiglio ILLUMINANCE, più grande, più foto e più coinvolgente, solo dopo ha senso approfondire con altri suoi libri, UTATANE è il suo primo libro ed emana la stessa poetica sugli invisibili dettagli quotidiani, è bellissimo, davvero, però dovendo scegliere di pendere solo un libro consiglio ILLUMINANCE.