映画「エコール」の原作本。
タイトルの「ミネハハ」とはインディアンの言葉で「笑う水」という意味。
「私」の隣人である老婦人が謎の死をとげ、その老婦人が「私」に託していた原稿が
「ミネハハ」と名づけられた、彼女の少女時代の物語だった。
それは彼女と少女たちが森の中の寄宿舎で暮らしていた頃のミステリアスな物語。
19世紀にフランク・ヴェデキントによって書かれたこの小説は
読んでるときもそうなんだけど、読み終わってからも
なんともいえないフシギな感覚を味あわせてくれる小説です。
いろんなことに対して「?」マークが頭の中をよぎるけど、
その「答え」は提示されていないから読み終わっても
「?」マークは頭の中に居座り続けます。
でも逆にそれがこの本の魅力でもあると思います。
自分なりの答えをみつけて「こういうことなんじゃないのかなぁ?」
と想像するのが楽しかったから。
それに情景描写がうまいので、自分の頭の中でその情景をイメージしてしまいます。
最後まで自分の創造した世界にひたりながら読めるのもよかったです。
で、この小説はあの「サスペリア」を生んだ小説らしいです。
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ミネハハ 単行本(ソフトカバー) – 2006/10/3
フランク・ヴェデキント
(著),
市川 実和子
(翻訳)
少女の哀切なイノセンス、秘密、
そして心ふるえる美しさを描いた世紀末文学の金字塔、
ついに初邦訳!
インディアンの言葉で`Mine−Haha=笑う水'
というタイトルを冠するこの小説は、
閉ざされた森の学校でダンスと音楽を学びながら、
集団生活を営む少女たちが繰り広げる、
不可思議で類いまれな運命の物語です。
本書は、ドイツの不世出の劇作家であり
小説家であるフランク・ヴェデキントが
1903年に描いた、ミステリアスな中篇小説。
100年にもわたり数多くの作家、
映画人を魅了し続けてきた幻の古典的名作です。
翻訳に初挑戦したのは女優・市川実和子。
独特の響きと匂いが漂う言葉を紡ぎ、
珠玉の一冊を生みだしました。
この秋、話題必至の映画『エコール』原作小説。
そして心ふるえる美しさを描いた世紀末文学の金字塔、
ついに初邦訳!
インディアンの言葉で`Mine−Haha=笑う水'
というタイトルを冠するこの小説は、
閉ざされた森の学校でダンスと音楽を学びながら、
集団生活を営む少女たちが繰り広げる、
不可思議で類いまれな運命の物語です。
本書は、ドイツの不世出の劇作家であり
小説家であるフランク・ヴェデキントが
1903年に描いた、ミステリアスな中篇小説。
100年にもわたり数多くの作家、
映画人を魅了し続けてきた幻の古典的名作です。
翻訳に初挑戦したのは女優・市川実和子。
独特の響きと匂いが漂う言葉を紡ぎ、
珠玉の一冊を生みだしました。
この秋、話題必至の映画『エコール』原作小説。
- 本の長さ128ページ
- 言語日本語
- 出版社リトルモア
- 発売日2006/10/3
- ISBN-104898151868
- ISBN-13978-4898151860
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商品の説明
著者について
原作者:フランク・ヴェデキント(1864-1918):
ドイツの劇作家・作家。
代表作である戯曲「春の目ざめ」、ファム・ファタル、
ルルを主人公とした二部作「地霊」「パンドラの箱」
(岩波文庫)は、いまだに瑞々しさを失わず、
映画化、舞台化され続けている。
その強烈な個性は、トーマス・マンやブレヒトに
大きな感銘を与えた。
ドイツの劇作家・作家。
代表作である戯曲「春の目ざめ」、ファム・ファタル、
ルルを主人公とした二部作「地霊」「パンドラの箱」
(岩波文庫)は、いまだに瑞々しさを失わず、
映画化、舞台化され続けている。
その強烈な個性は、トーマス・マンやブレヒトに
大きな感銘を与えた。
翻訳者:市川実和子<いちかわ・みわこ:
1976年生まれ。
モデルとして数々のショーやファッション誌で活躍。
最近では、CM、映画、舞台、ドラマにて
女優として希有な存在を放ち続けている。
2003-04年にわたり、NHK教育「ドイツ語会話」に出演。
著作に、eri、東野翠れんとの共著
『縷縷日記』(リトルモア刊/2006年)がある。
登録情報
- 出版社 : リトルモア (2006/10/3)
- 発売日 : 2006/10/3
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 128ページ
- ISBN-10 : 4898151868
- ISBN-13 : 978-4898151860
- Amazon 売れ筋ランキング: - 556,936位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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2020年11月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
映画エコールが大好きで、原作小説も読んでみたいと思い購入しました。
装丁が美しく、持っているだけで嬉しくなる本です。
ある老女の幼少時代の回想録という形をとっており、ストーリー性や世界観は非常に曖昧です。茫洋たる視線の移ろいに光の粒がきらめくような美しさを楽しめます。
そこは映画版と共通していますしそういうものだと思って気にならなかったのですが、ディテールの説明まで微妙に曖昧なのは読みにくかったです。
例えば「真珠の服」というのが出てきたのですが、真珠色の服なのか、実際に真珠があしらわれた服なのかが分かりにくくて、脳裏に広がる想像を逐一ストップしなければいけない感じでした。
(普通に考えるなら真珠"色"だろうなと判断して読み進めると、後に「黒い真珠で覆われた衣装」というのが登場したりして…。)
新たな登場人物の名前が出てきても、容姿や年齢の記述がかなり後だったりして、想像をいちいち巻き戻し修正しながら読まないといけない感じです。
原文がそもそも読みにくい文体なのか、それとも翻訳者さんが本業じゃないから(女優さんですよね)こうなってしまうのか、分かりませんが…。
ちなみに映画版エコールと同じ名前の登場人物がちらほらいますが全く違う人物なので、映画版の謎を解くために読むには適していないと思います。
ミネハハの一部を切りとってエコールを作った感じです。
(そもそもエコール/イノセンスはフランス映画で、ミネハハはドイツの小説ですね)
もう少しあの世界に浸っていたいと思う方が補填的に読むくらいがちょうどいいのかなと思います。
装丁が美しく、持っているだけで嬉しくなる本です。
ある老女の幼少時代の回想録という形をとっており、ストーリー性や世界観は非常に曖昧です。茫洋たる視線の移ろいに光の粒がきらめくような美しさを楽しめます。
そこは映画版と共通していますしそういうものだと思って気にならなかったのですが、ディテールの説明まで微妙に曖昧なのは読みにくかったです。
例えば「真珠の服」というのが出てきたのですが、真珠色の服なのか、実際に真珠があしらわれた服なのかが分かりにくくて、脳裏に広がる想像を逐一ストップしなければいけない感じでした。
(普通に考えるなら真珠"色"だろうなと判断して読み進めると、後に「黒い真珠で覆われた衣装」というのが登場したりして…。)
新たな登場人物の名前が出てきても、容姿や年齢の記述がかなり後だったりして、想像をいちいち巻き戻し修正しながら読まないといけない感じです。
原文がそもそも読みにくい文体なのか、それとも翻訳者さんが本業じゃないから(女優さんですよね)こうなってしまうのか、分かりませんが…。
ちなみに映画版エコールと同じ名前の登場人物がちらほらいますが全く違う人物なので、映画版の謎を解くために読むには適していないと思います。
ミネハハの一部を切りとってエコールを作った感じです。
(そもそもエコール/イノセンスはフランス映画で、ミネハハはドイツの小説ですね)
もう少しあの世界に浸っていたいと思う方が補填的に読むくらいがちょうどいいのかなと思います。