このエッセイを読んで共感できる方はそんなに多くはないと思います。
生き方がどんどん一元化されていく中、自身を貫くのは難しいからです。
最近ネットでの発言を目にした時に感じたのは「みんな普段は自分を素直に出せないまま生きているんだな」という思いで、まさに戸川純さんが本書で述べている内容と一致します。
かと言って勇気を出して自分を曝け出した所で社会はそれを受け入れてくれません。
その点を理解しているからこそ、冒頭で述べたようにこの書籍に対して共感するという事は、自ら孤立を招く結果に至るため本能が拒んでしまうんです。
なかなか他人の人生観を描いたエッセイを読み込む事はないと思いますが、私が姉さんと呼び、慕う戸川純さんの言葉は胸に響きます。
もう一点、ネットの声に対し強く感じたのは
「簡単に手に入れられる情報をなぜ鵜呑みにするのだろう？」という疑問です。
人は自らの体験と照らし合わせて物事を判断します。
基準となるものを養わずに受け入れてしまうのは強制されているに過ぎません。
だから私は出来る限り色んな事に挑戦し、多くの本を読むようにしています。
姉さんの発言に限らず、誰かの意見を聞く事で自身の考え方を整理するきっかけになる場合もあるので、時にはゆっくりと読書にふける日があってもいいのではないでしょうか。
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