翻訳の点は他の評者の方とまったく同意見。
前半は作者の簡単な自伝。後半が小説を書くことについて述べています。
(「シャイニング」「ミザリー」「トミー・ノッカーズ」がアルコールや薬中毒状態の中で書かれたとは知りませんでした。内容との関連をみれば納得いく点もありますが、中毒者が書ける文章とは思えません。さすが!)
筆者はThe Elements of Styleを推薦するだけあって、語彙はよりわかりやすいものを、副詞はなるべく少なく、リズム良く書くことを推奨します。他には
・また手始めに書きたいジャンルは、自分が読みたいものであれば間違いない
・構想についてはあまり重視しておらず、大まかなストーリーの流れと描写と会話の3点が大事
・「もし〜だとしたら」と考えられるくらいで十分書き出せる
・比喩は効果的な手法ではあるが失敗するとわけがわからなくなる
・描写はくどくなると退屈になる。大事なのはスピード
・書き終わった後はしばらく寝かせる。第3者的になったころで書き直しに入る。
・信頼のおける知人(筆者の場合は第一に妻、次に数人の友人)に読んでもらい忌憚のない意見をもらう
クーンツも書いていたと思いますが「よく読み。よく書くこと」
以上、あたりまえのようにも思えますが、いずれも大事なことだと思います。
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小説作法 単行本 – 2001/10/26
● 小説の書き方だけの本ではない!
物書きとは、孤独な仕事である。
私が育った環境や、貴重な文章修行の場について、
母、兄、学校、教師時代、貧しかったころ、
処女作『キャリー』が誕生するまで、良い編集者、良い文章とは…。
私が小説家として学んだすべてのことを伝えたいと思う。
● 私はどのようにして書くか? 技法の紹介
*文書の極意について *ビート・リズム
*小説を書くうえでの大切な小道具 *類比、直喩、暗喩の使い方
*語彙を使う時の鉄則 *主題とは
*知識は材料でしかない *退屈な文章にならないコツ
*会話の描き方 *原稿をどれだけ寝かせるか
*小説の三つの要素 *推敲のやり方
物書きとは、孤独な仕事である。
私が育った環境や、貴重な文章修行の場について、
母、兄、学校、教師時代、貧しかったころ、
処女作『キャリー』が誕生するまで、良い編集者、良い文章とは…。
私が小説家として学んだすべてのことを伝えたいと思う。
● 私はどのようにして書くか? 技法の紹介
*文書の極意について *ビート・リズム
*小説を書くうえでの大切な小道具 *類比、直喩、暗喩の使い方
*語彙を使う時の鉄則 *主題とは
*知識は材料でしかない *退屈な文章にならないコツ
*会話の描き方 *原稿をどれだけ寝かせるか
*小説の三つの要素 *推敲のやり方
- 本の長さ348ページ
- 言語日本語
- 出版社アーティストハウス
- 発売日2001/10/26
- ISBN-104901142674
- ISBN-13978-4901142670
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商品の説明
出版社からのコメント
キングといえば、ホラー系娯楽作家。しかし、この本はその認識を180度覆すことになるだろう。“文章とは血の滲むような一語一語の積み重ねである”とキングは言う。どのようにして書くのか。どうしたらベストセラー小説が書けるのか。作家としての姿勢から、文章を書くうえで必要となる重要な要素がすべてつめ込まれている。作家、翻訳家、編集者のみならず、何かを作り出すことに携わるすべての人々に読んでほしい一冊だ。
内容(「MARC」データベースより)
世界的ベストセラー作家のスティーヴン・キングが、その生い立ち、ベストセラー作家として成功する秘訣、文章の極意、語彙を使う時の鉄則、小説の大事な三つの要素など、小説家として学んだすべてのことを伝える。
登録情報
- 出版社 : アーティストハウス (2001/10/26)
- 発売日 : 2001/10/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 348ページ
- ISBN-10 : 4901142674
- ISBN-13 : 978-4901142670
- Amazon 売れ筋ランキング: - 305,471位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,517位英米文学研究
- - 58,998位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年5月22日に日本でレビュー済み
2013年1月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大衆作家と侮ってこの本を読んでいなかったが、キング自身は高校で
ビジネス・イングリッシュを教えていたこともあり、実践的なものとして読んだ。
彼は本書の最初のほうで、物を書くということは、いやしくも文章を書くということである、と述べている。
これがこの本の根底にある考え方だろう。
たとえば本書では「受動で物を書くな」と教えている。
ボールが投げられたのではなく、誰かがボールを投げたのだから、そのことを忘れるな云々。
これは The Elements of Style, Fourth Edition に相通じる、文章の書き方だ。
しかし、翻訳がひどい。
そもそも、原題はOn Writing(書くことについて)であり、小説作法ではない。
「登場人物のセリフは、汚いものでもそのまま書くこと」という教えに持ち出したキングの文章の例を、
わざわざ綺麗な言葉に翻訳しているので、何も伝わらない。
しまいには「フォルクスワーゲン甲虫」なる、謎の訳語も出てくる。
(恐らくビートルのことだろうが、それくらい知らないなら、翻訳なんかやらないでほしい)
あまりの酷さに、訳者はこの本を読んだことがあるのだろうか? と思ってしまったほどだ。
おそらく訳者はキングの言う「よく話を聞くこと」という約束事を怠ったのであろう。
ビジネス・イングリッシュを教えていたこともあり、実践的なものとして読んだ。
彼は本書の最初のほうで、物を書くということは、いやしくも文章を書くということである、と述べている。
これがこの本の根底にある考え方だろう。
たとえば本書では「受動で物を書くな」と教えている。
ボールが投げられたのではなく、誰かがボールを投げたのだから、そのことを忘れるな云々。
これは The Elements of Style, Fourth Edition に相通じる、文章の書き方だ。
しかし、翻訳がひどい。
そもそも、原題はOn Writing(書くことについて)であり、小説作法ではない。
「登場人物のセリフは、汚いものでもそのまま書くこと」という教えに持ち出したキングの文章の例を、
わざわざ綺麗な言葉に翻訳しているので、何も伝わらない。
しまいには「フォルクスワーゲン甲虫」なる、謎の訳語も出てくる。
(恐らくビートルのことだろうが、それくらい知らないなら、翻訳なんかやらないでほしい)
あまりの酷さに、訳者はこの本を読んだことがあるのだろうか? と思ってしまったほどだ。
おそらく訳者はキングの言う「よく話を聞くこと」という約束事を怠ったのであろう。
2008年9月22日に日本でレビュー済み
経験があり、実績もできた作家にとって、「創作活動」は「肉体労働」と同じになることがわかった。「毎日決まりきった時間割」で「二千語を1日の目安としている」。
プロになった後の仕事の仕方が分かる。
また、「感動した作品の影響で、その文体に染まることは一向に構わない」という、これからプロになる人への助言もある。
歌のスタンバイミーは大好きだったし、映画のスタンバイミーは、すごく感動した。
小説は、その後に読んだが、少し難しくて、あまり感動しなかった。死体を見に行くという設定が暗いことと、翻訳もその暗さをひきずっているような感じがした。そのため、スティーヴンキングはあまり好きではなかった。しかし、この本から、作家の苦労を伺い知ることができ、親近感は沸いた。
プロになった後の仕事の仕方が分かる。
また、「感動した作品の影響で、その文体に染まることは一向に構わない」という、これからプロになる人への助言もある。
歌のスタンバイミーは大好きだったし、映画のスタンバイミーは、すごく感動した。
小説は、その後に読んだが、少し難しくて、あまり感動しなかった。死体を見に行くという設定が暗いことと、翻訳もその暗さをひきずっているような感じがした。そのため、スティーヴンキングはあまり好きではなかった。しかし、この本から、作家の苦労を伺い知ることができ、親近感は沸いた。
2013年7月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
訳が大ざっぱなところがあり、読後に「キングの意図するところが完全に読み切れなかったかも」という気分になりました。
何度か読み返したのですが、訳がわかりにくい部分は確かにあると思います。
2013年に小学館から新版が出ました。もちろん訳者も異なります。これから読もうと思っておられる方には新版をおすすします。
『書くことについて (小学館文庫) 』 がその本です。価格も840円(2013年現在)と手ごろなので買い替えをしようと思います。
何度か読み返したのですが、訳がわかりにくい部分は確かにあると思います。
2013年に小学館から新版が出ました。もちろん訳者も異なります。これから読もうと思っておられる方には新版をおすすします。
『書くことについて (小学館文庫) 』 がその本です。価格も840円(2013年現在)と手ごろなので買い替えをしようと思います。
2008年2月1日に日本でレビュー済み
批判的なレビューが多いですが、私はこの本と出会えたことを本当に幸せに感じています。
前半の生い立ちでは貧困のため具合の悪い子供に飲ませる薬さえ買えないような状況が出てきます。また、キングの母親はみじめな境遇の中でも子供たちに愛を注ぎ、一生懸命働いて育児をし、やがてこの世を去って行きます。母親はまさしく「ドロレス・クレイボーン」を思い起こさせます。
世界屈指のベストセラー作家であり大金持ちのキングがこれほどまでに苦難を乗り越えてきたことを知りショックを受けると共に、自分も頑張らねばと思わずにはいられませんでした。
私は小説を書いているのですが、この本はその書き方についてもとても参考になりました。これまで何冊も文章作法の本を読んできましたが、本書程役立ったものはありません。
それまでは短編しか書けなかったのですが、今では長編を書けるようになりました。すべてキングのお陰です。この本の文章作法の箇所は何度も読み返し、大事なところにはいくつも線を引きました。キングは私の中で「先生」になりました。
受け入れられない方も多いですが、文章を書く人には必読書だと思います。
宮部みゆきさんも読まれてキングに脱帽していました。
私は本当にこの本に出会えて良かったです。そして自分はもし作家になれたとしても決してキング程にはなれないと感じました。
お薦めです!
前半の生い立ちでは貧困のため具合の悪い子供に飲ませる薬さえ買えないような状況が出てきます。また、キングの母親はみじめな境遇の中でも子供たちに愛を注ぎ、一生懸命働いて育児をし、やがてこの世を去って行きます。母親はまさしく「ドロレス・クレイボーン」を思い起こさせます。
世界屈指のベストセラー作家であり大金持ちのキングがこれほどまでに苦難を乗り越えてきたことを知りショックを受けると共に、自分も頑張らねばと思わずにはいられませんでした。
私は小説を書いているのですが、この本はその書き方についてもとても参考になりました。これまで何冊も文章作法の本を読んできましたが、本書程役立ったものはありません。
それまでは短編しか書けなかったのですが、今では長編を書けるようになりました。すべてキングのお陰です。この本の文章作法の箇所は何度も読み返し、大事なところにはいくつも線を引きました。キングは私の中で「先生」になりました。
受け入れられない方も多いですが、文章を書く人には必読書だと思います。
宮部みゆきさんも読まれてキングに脱帽していました。
私は本当にこの本に出会えて良かったです。そして自分はもし作家になれたとしても決してキング程にはなれないと感じました。
お薦めです!
2012年2月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
翻訳について色々書かれていますが、ただのキングファンなら気にしなくていいです。
自分も購入前レビューをみて「うへ」と思いましたが、読んでみたらなんのその。
そこまで文章について考えたこと無いのでなんにも気になりませんでした。
でも辞書は必須ですね・・・。
内容は大満足です。過去作品の裏話とか、1408号室の推敲前と後の比較があったりして。
とっても楽しかった。キングの小説を読み漁って疲れた時に読むととてもいいかもしれない。
そしてなんだか知らないけど書きたくなる。文章の作り方ではなくて、まさしく小説の書き方が書かれています。
例えば目玉焼きを作るための説明でいいますと
「フライパンを〇〇度に熱した所へ、サラダ油(菜種油が好ましい)を大さじ1回し入れ10秒そのまま待つ。
そこへ別の容器(お椀が好ましい)へ割った卵2個(ないし1個)を流し入れ・・・・」
という説明ではなく
「フライパンに油を入れて温まったら食べたい分だけ卵を割りいれる。あとは焼けるのを待つだけ。
自分の好きな焼き加減を逃さないように見張ること」
という説明がしてあるような感じです。
それから原文が読みたくなりました。キングといえばスラング。
全部を英語のイメージで掴みたい!そう思わせてくれる本でした。
お値段が定価より高かったので星四つ。
自分も購入前レビューをみて「うへ」と思いましたが、読んでみたらなんのその。
そこまで文章について考えたこと無いのでなんにも気になりませんでした。
でも辞書は必須ですね・・・。
内容は大満足です。過去作品の裏話とか、1408号室の推敲前と後の比較があったりして。
とっても楽しかった。キングの小説を読み漁って疲れた時に読むととてもいいかもしれない。
そしてなんだか知らないけど書きたくなる。文章の作り方ではなくて、まさしく小説の書き方が書かれています。
例えば目玉焼きを作るための説明でいいますと
「フライパンを〇〇度に熱した所へ、サラダ油(菜種油が好ましい)を大さじ1回し入れ10秒そのまま待つ。
そこへ別の容器(お椀が好ましい)へ割った卵2個(ないし1個)を流し入れ・・・・」
という説明ではなく
「フライパンに油を入れて温まったら食べたい分だけ卵を割りいれる。あとは焼けるのを待つだけ。
自分の好きな焼き加減を逃さないように見張ること」
という説明がしてあるような感じです。
それから原文が読みたくなりました。キングといえばスラング。
全部を英語のイメージで掴みたい!そう思わせてくれる本でした。
お値段が定価より高かったので星四つ。
2006年6月4日に日本でレビュー済み
キング氏自身の自伝と、その小説を書くための信念が書かれた本です。
執筆途中でキング氏は交通事故に遭っており、リアルタイムの記述が生々しい。
その前後で文体や内容の質が変わっているのも興味深い。
読後は、交通事故の記述の強力な印象に引きずられて、
本題の「小説作法」そのものを忘れてしまいそうであり、
きっと本題のために、読者は最初から再読することになるでしょう。
印象に残った言葉をひとつ。
『どこで何をしていようと、作家志望者にテレビはいらない。』(170p)
細かい技法より、心構えが印象的な一冊です。
執筆途中でキング氏は交通事故に遭っており、リアルタイムの記述が生々しい。
その前後で文体や内容の質が変わっているのも興味深い。
読後は、交通事故の記述の強力な印象に引きずられて、
本題の「小説作法」そのものを忘れてしまいそうであり、
きっと本題のために、読者は最初から再読することになるでしょう。
印象に残った言葉をひとつ。
『どこで何をしていようと、作家志望者にテレビはいらない。』(170p)
細かい技法より、心構えが印象的な一冊です。
2007年1月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本としては面白いし、含蓄もかなりある本だとは思うが、いかんせん、行き着く先は「キングって天才じゃん」の一点。
ハッキリ言って、プロット無しに長編を書き切るなんて生半可な作家やその卵に出来ることではない。もし貴方が出来る、というなら構成もプロットも無しに原稿用紙30枚程度の短編でも書いてみると良い。そんな短くても面白くするなんて絶対に無理だから。もし、本当に面白いものが書けたなら......貴方はキングと同程度の才能があると言えるだろう。長編を書くといい。
もちろん、キングも「キャリー」が出るまで、幼少期から沢山のモノにならない原稿を書いている。モノを書く才能は磨かなければならない、という考えにも同意する。
だが私はプロット無しで書くと言う話を聞いただけでキングとの才能の差、というものを痛感した。
また、彼はアメリカの作家なので当然ながら日本の環境にそのまま当てはめる事は出来ない。日本とアメリカのもっとも大きな違いはエージェントの有無であろう。最近やっとそういう人が日本にも登場したというニュースを聞いた憶えがあるが、まだまだ定着とは縁遠いもの。「裏の職業マニュアル」とかいう本に「著作権代理人」として載っている始末である。
私としてはディーン・クーンツの本の方が、教則本としては優れている、と思う。彼は努力型の人で、プロットを重んじる作風なので、才能がキング以下の多くの作家の卵にとってはクーンツの本の方が読み易いとは思う。キングの本は、どうかすると読んだ作家志望の人間の決意を打ち砕くかも知れない。
読み物としては文句無く☆5。教則本としては可もなく不可もない☆3。
ハッキリ言って、プロット無しに長編を書き切るなんて生半可な作家やその卵に出来ることではない。もし貴方が出来る、というなら構成もプロットも無しに原稿用紙30枚程度の短編でも書いてみると良い。そんな短くても面白くするなんて絶対に無理だから。もし、本当に面白いものが書けたなら......貴方はキングと同程度の才能があると言えるだろう。長編を書くといい。
もちろん、キングも「キャリー」が出るまで、幼少期から沢山のモノにならない原稿を書いている。モノを書く才能は磨かなければならない、という考えにも同意する。
だが私はプロット無しで書くと言う話を聞いただけでキングとの才能の差、というものを痛感した。
また、彼はアメリカの作家なので当然ながら日本の環境にそのまま当てはめる事は出来ない。日本とアメリカのもっとも大きな違いはエージェントの有無であろう。最近やっとそういう人が日本にも登場したというニュースを聞いた憶えがあるが、まだまだ定着とは縁遠いもの。「裏の職業マニュアル」とかいう本に「著作権代理人」として載っている始末である。
私としてはディーン・クーンツの本の方が、教則本としては優れている、と思う。彼は努力型の人で、プロットを重んじる作風なので、才能がキング以下の多くの作家の卵にとってはクーンツの本の方が読み易いとは思う。キングの本は、どうかすると読んだ作家志望の人間の決意を打ち砕くかも知れない。
読み物としては文句無く☆5。教則本としては可もなく不可もない☆3。