仕事の調べ物で購入しました。
この一冊でかなり深く知識が掘り下げられており、とても助かりました。
かなり長期間手元に置いて愛読・参照させて頂いたので思い出深い一冊となりました。
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ハリスツイードとアランセーター ものづくりの伝説が生きる島 大型本 – 2013/5/10
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ハリスツイードとアランセーター。ハリスツイードはすべてが手作業で作られるというが、どんな場所でいかにして作られているのか。伝説のセーター、アラン諸島に伝わる独特の編目模様のアランセーターは、どのようにして生まれてきたのか。
スコットランドとアイルランドの小さな離島で誕生したこの2つのクラフトは、様々な「伝説」をともない、いまなお服飾好きの心を揺さぶる。その伝説の真実とは何か。丹念な現地取材を基に、叙情あふれる文章と壮麗な写真で、ものづくりの真実に迫る渾身のファッション紀行。くろすとしゆき氏の特別寄稿「ミステリアス・アラン」を収録。
スコットランドとアイルランドの小さな離島で誕生したこの2つのクラフトは、様々な「伝説」をともない、いまなお服飾好きの心を揺さぶる。その伝説の真実とは何か。丹念な現地取材を基に、叙情あふれる文章と壮麗な写真で、ものづくりの真実に迫る渾身のファッション紀行。くろすとしゆき氏の特別寄稿「ミステリアス・アラン」を収録。
- 本の長さ160ページ
- 言語日本語
- 出版社万来舎
- 発売日2013/5/10
- 寸法27 x 1.6 x 19.4 cm
- ISBN-104901221698
- ISBN-13978-4901221696
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商品の説明
著者について
長谷川喜美(はせがわ よしみ)
ジャーナリスト。イギリスを中心とするヨーロッパの魅力をクラフツマンシップと文化の視点から紹介。現在は雑誌を中心とした媒体に記事を執筆している。近著に『サヴィル・ロウ』(万来舎)がある。
阿部雄介(あべ ゆうすけ)
フォトグラファー。写真家の三好和義氏に師事。独立後は紀行、ネイチャー、環境などをテーマに活動。2009年、マレーシアサバ州政府主催「サバ・ツーリズムアワード」にて海外記事部門最優秀賞を受賞。
ジャーナリスト。イギリスを中心とするヨーロッパの魅力をクラフツマンシップと文化の視点から紹介。現在は雑誌を中心とした媒体に記事を執筆している。近著に『サヴィル・ロウ』(万来舎)がある。
阿部雄介(あべ ゆうすけ)
フォトグラファー。写真家の三好和義氏に師事。独立後は紀行、ネイチャー、環境などをテーマに活動。2009年、マレーシアサバ州政府主催「サバ・ツーリズムアワード」にて海外記事部門最優秀賞を受賞。
登録情報
- 出版社 : 万来舎 (2013/5/10)
- 発売日 : 2013/5/10
- 言語 : 日本語
- 大型本 : 160ページ
- ISBN-10 : 4901221698
- ISBN-13 : 978-4901221696
- 寸法 : 27 x 1.6 x 19.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 348,408位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 51,501位趣味・実用
- カスタマーレビュー:
著者について
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ジャーナリスト。イギリスを中心とするヨーロッパの魅力を文化の視点から紹介。
イングリッシュ・テーラリング、ハリスツイード、アランセーター、ビスポーク・シューズ、
モダンブリティッシュ、シングルモルトウィスキー等に関する記事を雑誌中心とする媒体に掲載している。
著者のブログ「紳士の叡智 A Gentleman's Style」
HP:www.yoshimihasegawa.tumblr.com
インスタグラム: www.instagram.com/yshasegawa/
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年12月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ハリスツイードとアランセーターの発祥について、その作られている環境、作り手のこと、そういったことが、教科書的ではない人間的目線で丁寧に書かれております。近年、一見似たようなものが大体アジアの何処かで大量に作られて安く売られていて、私もつい安いしほとんど同じだし、なんて軽はずみに飛びついたりもしますが、著者に言わせれば、バックグラウンドや、いかに手がかかっているか、柄や編み目の根拠とかそういったもなを理解して本物を選びたいと。心から納得。これらが生まれ育った所に行ってみたいとずっと思っていましたが、行くにもなかなか大変そうな場所であることも知りました。
2019年8月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
こういうタイトルはディープなファンしか食いつかない、だのに内容がそういう人にとって薄すぎる
2013年12月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
写真も文も素晴らしい。
いつの日か、現地に行って伝統を守ってきた風土に触れてみたい。
いつの日か、現地に行って伝統を守ってきた風土に触れてみたい。
2013年5月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
圧倒的な文章力と描写の細かい写真によって魅力的な作品に仕上がっている。
自分がインタビューをしたかのような錯覚に陥る感じもあり、まるでテレビのドキュメンタリーを見ているような一冊でした。
自分がインタビューをしたかのような錯覚に陥る感じもあり、まるでテレビのドキュメンタリーを見ているような一冊でした。
2013年5月10日に日本でレビュー済み
ルイス島、ハリス島の豊かな自然の色彩を織り込む美しいツイード、厳しく美しい自然の島、遠い北の島へややセンチメンタルに思いを馳せつつ愛用するアランセーター。風土と歴史の深みを持った味わい、そして機能性。。。 掲載されている写真もたいへん美しく、自然の美しさと、完成品としてのツイードやアランセーターのすばらしさが、理想的な関係として表現されていました。
3年前、スコットランドを旅した際、案内してくださった老舗生地マーチャント創業一族の紳士が、ツイードに関してスーツ生地とはまた違った思い入れで、Lovely old tweed jacketと呼び、人生を共にするいとしい相棒、というニュアンスで自らのジャケットを表現した記憶があります。セヴィルロウに代表される英国とはまた違った、英国人の心のふるさと的なニュアンスが、そこにありました。
朴訥とした佇まい、素朴な美しさ、それらは昨今、ヒトの世界でもモノの世界でも絶滅危惧種だろうと思われます。小さな産業の、そのまた小さなツイードというニッチな分野の話ながら、昨今のビジネスをめぐる典型的な問題も出てきます。ビジネスモデルとしてそれは美しくあるか?ファストファッションと手間をかけた物との差がそこにはあるのでしょう。
実体験として、ここ5年ほど、お付き合いしている生地商が、少々を顔を歪ませ、言葉を濁しながら、ハリスツイードの供給不安定の事情を、複雑な表情で語っていたことが記憶に新しいです。ヨークシャーの毛織物業者である実業家ハッガス氏の話題、既製品ジャケットでハリスツイードを売り出す計画がそこにはあった、というわけですね。
グローバルな資本主義ビジネスモデルにはとうてい向かない世界が、老舗のモノづくりビジネスに関して存在します。利益最大化を目指す類のビジネスモデルの駒になってはいけない(向かない)産業があるということがこの本によっていっそう理解・納得できました。
実業家のわきまえとしては、歴史ある老舗を所有する名誉に与った場合、歴史と智恵と文化の分け前に一瞬あずかれる幸せ、というワキマエに徹して、バトンを持てたことの幸運に、感謝するべきなのかもしれません。
とはいっても、センチメンタリズムばかりではないように思いました。ある意味、同じような製品が大量に存在する昨今にあって、究極の贅沢、とはこのようなささやかで特殊な世界なのではなかろうか?とも感じさせられました。“カントリー”独自の自然と風土と文化の価値、地場産業、ゲール語という言葉。それらが、良くも悪くも作用して、これら壁となって逸品が守られ、存在できたのだろうと感じます。
“容易につながることのできない良さ”、これは現代社会において反時代的に輝いている上質の価値といえますが、グローバル的なるものを陵駕できるローカルの強味がここに存在しているのかもしれません。
たとえば昨今のフェイスブックが巧みに誘導する ( と、気づかない人は永遠にその大きなコストに気づかない ) 個人キャラクターの強引な規格化(※ひとりの人間は、いくつもの顔を持っているはずなのに、SNSの構造上、ひとつの顔、ワン・フェイス、ワン・ワールドにならざるを得なくなる)するような価値観とは正反対の世界観といえるように感じます。
簡単にリンクし、瞬間・瞬間でさえ過剰に繋がりすぎる昨今の人々。猛烈なスピードで同質化していき、日々効率的にせっせと大衆化に励んでいるようにも見えます。『無料で人工的に作り上げられる大衆的な架空世界』 それを少々極論として真逆に表現してみると、『高価で自然の素材からつくられた、プライベートな逸品の世界』ということになるかもしれません。
本書の後半、みずからはポルシェを駆り、日本の新時代の餞(はなむけ)とばかりに、日本車スカイラインにトップを譲ったのではないか?という伝説の当事者、式場壮吉氏の逸話も登場します。パリで購入したディオールのアランセーターをVANの創業者である石津氏が手に取ったのではないか、というエピソードも興味深く思いました。
この本は知人から贈られた当日に一気に一日で読んでしまいました。著者はジャーナリストであられるせいか、謙虚にストイックな姿勢で、私見をできるだけ交えぬように、という意思が感じられました。ニュートラルさを軸として、硬質な文章で書いておられます。あとがきにおいて生き方、幸福に対する著者の考え方が述べられており、深く共感いたし、さらに幸福な余韻が残りました。
3年前、スコットランドを旅した際、案内してくださった老舗生地マーチャント創業一族の紳士が、ツイードに関してスーツ生地とはまた違った思い入れで、Lovely old tweed jacketと呼び、人生を共にするいとしい相棒、というニュアンスで自らのジャケットを表現した記憶があります。セヴィルロウに代表される英国とはまた違った、英国人の心のふるさと的なニュアンスが、そこにありました。
朴訥とした佇まい、素朴な美しさ、それらは昨今、ヒトの世界でもモノの世界でも絶滅危惧種だろうと思われます。小さな産業の、そのまた小さなツイードというニッチな分野の話ながら、昨今のビジネスをめぐる典型的な問題も出てきます。ビジネスモデルとしてそれは美しくあるか?ファストファッションと手間をかけた物との差がそこにはあるのでしょう。
実体験として、ここ5年ほど、お付き合いしている生地商が、少々を顔を歪ませ、言葉を濁しながら、ハリスツイードの供給不安定の事情を、複雑な表情で語っていたことが記憶に新しいです。ヨークシャーの毛織物業者である実業家ハッガス氏の話題、既製品ジャケットでハリスツイードを売り出す計画がそこにはあった、というわけですね。
グローバルな資本主義ビジネスモデルにはとうてい向かない世界が、老舗のモノづくりビジネスに関して存在します。利益最大化を目指す類のビジネスモデルの駒になってはいけない(向かない)産業があるということがこの本によっていっそう理解・納得できました。
実業家のわきまえとしては、歴史ある老舗を所有する名誉に与った場合、歴史と智恵と文化の分け前に一瞬あずかれる幸せ、というワキマエに徹して、バトンを持てたことの幸運に、感謝するべきなのかもしれません。
とはいっても、センチメンタリズムばかりではないように思いました。ある意味、同じような製品が大量に存在する昨今にあって、究極の贅沢、とはこのようなささやかで特殊な世界なのではなかろうか?とも感じさせられました。“カントリー”独自の自然と風土と文化の価値、地場産業、ゲール語という言葉。それらが、良くも悪くも作用して、これら壁となって逸品が守られ、存在できたのだろうと感じます。
“容易につながることのできない良さ”、これは現代社会において反時代的に輝いている上質の価値といえますが、グローバル的なるものを陵駕できるローカルの強味がここに存在しているのかもしれません。
たとえば昨今のフェイスブックが巧みに誘導する ( と、気づかない人は永遠にその大きなコストに気づかない ) 個人キャラクターの強引な規格化(※ひとりの人間は、いくつもの顔を持っているはずなのに、SNSの構造上、ひとつの顔、ワン・フェイス、ワン・ワールドにならざるを得なくなる)するような価値観とは正反対の世界観といえるように感じます。
簡単にリンクし、瞬間・瞬間でさえ過剰に繋がりすぎる昨今の人々。猛烈なスピードで同質化していき、日々効率的にせっせと大衆化に励んでいるようにも見えます。『無料で人工的に作り上げられる大衆的な架空世界』 それを少々極論として真逆に表現してみると、『高価で自然の素材からつくられた、プライベートな逸品の世界』ということになるかもしれません。
本書の後半、みずからはポルシェを駆り、日本の新時代の餞(はなむけ)とばかりに、日本車スカイラインにトップを譲ったのではないか?という伝説の当事者、式場壮吉氏の逸話も登場します。パリで購入したディオールのアランセーターをVANの創業者である石津氏が手に取ったのではないか、というエピソードも興味深く思いました。
この本は知人から贈られた当日に一気に一日で読んでしまいました。著者はジャーナリストであられるせいか、謙虚にストイックな姿勢で、私見をできるだけ交えぬように、という意思が感じられました。ニュートラルさを軸として、硬質な文章で書いておられます。あとがきにおいて生き方、幸福に対する著者の考え方が述べられており、深く共感いたし、さらに幸福な余韻が残りました。
2014年7月5日に日本でレビュー済み
題名通り、ハリスツィードとアランセーターという、イギリスとアイルランドの辺境と言える離島で作られている衣料品の過去と現在を紹介する内容。
日本語で読める書籍としてはかなりまとまった内容であり、写真も豊富で読みやすい。
もっとも、アランセーターについては文中に登場する野澤氏の説に負うところが相当に大きい。
ハリスツィードについては、英語の文献が最近でも発刊されており、それほど目新しさがあるわけではない。やや物足りなさを感じる人もいるかもしれない。
ただし、野澤氏の著作は絶版状態で今では中々読めない。
また、ハリスツィードについては、一頃話題になったマッケンジー氏の騒動が書かれている等、直近のハリスツィードを取り巻く環境がやや詳細に書かれているところは評価すべきだろう。
ということで、今まであまりこの手の情報に触れる事のなかった人が読むには悪くない本ではある。
個人的には、くろすとしゆき氏の序文が面白かった。両方とも離島であり、今でも通行に不便を来す地域だが、くろす氏渡航時の数十年前は、今と比べ物にならないくらいに、とんでもない田舎だったことが解る。
アランセーターもハリスツィードも、アーツ&クラフト運動の流れにあるのだろうが、その頃の事を知るにつけ、我々が日頃ヨーロッパの豊かさだと思っていたものは、都市部限定であったという事実を痛感させられる。
そして、今や編み手が減少している両島の現状は、皮肉にも、ようやく辺境に富が行き渡ってきたことの証拠であるのかもしれない。
日本語で読める書籍としてはかなりまとまった内容であり、写真も豊富で読みやすい。
もっとも、アランセーターについては文中に登場する野澤氏の説に負うところが相当に大きい。
ハリスツィードについては、英語の文献が最近でも発刊されており、それほど目新しさがあるわけではない。やや物足りなさを感じる人もいるかもしれない。
ただし、野澤氏の著作は絶版状態で今では中々読めない。
また、ハリスツィードについては、一頃話題になったマッケンジー氏の騒動が書かれている等、直近のハリスツィードを取り巻く環境がやや詳細に書かれているところは評価すべきだろう。
ということで、今まであまりこの手の情報に触れる事のなかった人が読むには悪くない本ではある。
個人的には、くろすとしゆき氏の序文が面白かった。両方とも離島であり、今でも通行に不便を来す地域だが、くろす氏渡航時の数十年前は、今と比べ物にならないくらいに、とんでもない田舎だったことが解る。
アランセーターもハリスツィードも、アーツ&クラフト運動の流れにあるのだろうが、その頃の事を知るにつけ、我々が日頃ヨーロッパの豊かさだと思っていたものは、都市部限定であったという事実を痛感させられる。
そして、今や編み手が減少している両島の現状は、皮肉にも、ようやく辺境に富が行き渡ってきたことの証拠であるのかもしれない。