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好きなことだけやればいい 単行本 – 2002/4/1
地方企業のサラリーマン研究者が、なぜ、世界を変える発明を成し遂げられたか?自然のなかで過ごした少年時代、不本意な進路を悔いた学生時代、自身の不遇だったサラリーマン時代をつぶさに振り返り、逆境をバネに、たった一人で心に決めた研究開発テーマに挑んだその生き方と発想のエッセンスをあますことなく語ります。
キャリアや生き方に悩むビジネスパーソン、新社会人、就職活動中の学生のみならず、不況に苦しむニッポンにおくる活力溢れた熱いメッセージです。
- 本の長さ213ページ
- 言語日本語
- 出版社バジリコ
- 発売日2002/4/1
- ISBN-104901784005
- ISBN-13978-4901784009
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商品の説明
商品説明
その中村自身が、自らの考えや主張を明らかにしているのが本書である。日亜化学時代の研究生活を中心に、学生時代のエピソードも交えながら、自身の主張である「好きなことだけをやればいい」という持論を展開している。
中村の半生を俯瞰するうえで重要なのが、常に「怒り」が行動の原点になっていたというポイントである。会社の生き残りをかけ、寝ずの研究開発を行っていた中村だが、しだいにサラリーマン研究者の立場の弱さに怒りを覚える。さらに追い打ちをかけたのが、日本の学会の現実だ。アメリカ留学においてプライドを引き裂かれた中村は、日本人の研究者として、あえてアメリカの学術誌ではなく、日本の学術誌に論文を投稿する。しかし、ある権威的存在の論文を引用していないという理由だけで、日の目を見ることはなかった。一部の権威に牛耳られている学会の現実を知り、中村は、またもや怒りを覚える。
中村の行動に、日本からの頭脳流出を懸念し、会社を裏切ったと非難する声も聞かれるが、本書を読むと、日本の大学教育や学会、ひいては企業体質のゆがみに気づく。実は誰もが感じているものの、見ないふりをして封じてきた矛盾に、あらためて向き合わせるような力を持った本であるといえよう。
強いて言えば、同じ内容が何度も繰り返されている点がくどい印象を与えるが、それも、プロが無難にまとめた半生記ではなく、本人の主張が込められた読み物ならではの力強さと捉えることもできる。今の自分に疑問を持っている会社員はもちろんだが、高校生や大学生に、ぜひ読んでもらいたい1冊である。(朝倉真弓)
メディア掲載レビューほか
中村修二氏は、青色発光ダイオード(LED)の発明によって「ノーベル賞に最も近い日本人」の1人と言われている。現在は米国の大学に招聘され教鞭を執るが、かつて勤務した徳島県の日亜化学工業を相手取り、発明特許権の返還を求める裁判を起こしたことでも知られている。逆に同社からは秘密保持義務違反で訴えられている注目の人物だ。
そんな中村氏が、会社に不満を抱えるサラリーマンに「今すぐ辞めてやりたいことをやれ」と檄を飛ばす。嫌いなことを克服する人間も稀にはいるが、エネルギーのムダだと言い切る。特に理系の研究者は「ロボット並みの冷遇」に耐える必要なしと言う。世界的発明に会社から示された対価が2万円という経験から、「イチローが2万円でプレーするか」と吠え、勝負を賭けるなら米国の大学を目指せと言う。米国の学生は富を得るために研究に没頭し、成果を高く売ろうとする。そして優秀な研究者ほど、フリーランス的な生き方をし、組織に縛られない。
一方、日本の学生にありがちな専門性のないフリーランス思考を「子供並み」と切り捨てる。単なる自慢話に聞こえてこないのは、日本社会の中でもがき、遠回りをした体験談が率直に語られているからであろう。
(日経ビジネス2002/4/22Copyright©2001日経BP企画..Allrightsreserved.)
-- 日経BP企画
内容(「MARC」データベースより)
著者について
1954年愛媛県西宇和郡瀬戸町大久生まれ。徳島大学工学部電子工学科大学院卒業後、79年4月徳島県阿南市にある日亜化学工業株式会社へ入社。開発課へ配属され、半導体の研究開発を始める。その後の10年間に独力で3つの製品化に成功。88年米国フロリダ州のフロリダ州立大学工学部へ客員研究員として1年間派遣される。89年に高輝度青色LEDの製品化研究を開始、93年12月世界初の実用製品化に成功する。94年徳島大学大学院より工学博士号を授与。99年12月日亜化学を退社するまでの間に、応用物理学会論文賞A賞、桜井賞、仁科記念賞、大河内記念賞、SIDスペシャル・レコグニション、ジャック・A・モートン賞など内外の科学賞を受賞。2000年2月米国カリフォルニア州のカリフォルニア大学サンタバーバラ校材料物性工学部の教授に就任。以降も、本田賞、朝日賞、フランクリン賞を受賞し、現在"ノーベル賞に一番近い人物"と高く評価されている。
登録情報
- 出版社 : バジリコ (2002/4/1)
- 発売日 : 2002/4/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 213ページ
- ISBN-10 : 4901784005
- ISBN-13 : 978-4901784009
- Amazon 売れ筋ランキング: - 639,609位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 4,061位倫理学入門
- - 17,858位人生論・教訓
- - 61,312位ビジネス・経済 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
2014年、ノーベル物理学賞受賞。
1954年、愛媛県生まれ。徳島大学工学部電子工学科卒。79年、日亜化学工業株式会社に入社。開発課で、半導体の研究開発を開始。93年、20世紀中には不可能といわれた高輝度青色発光LEDの世界初の実用製品化に成功。その業績に対して、本田賞、朝日賞、仁科賞、ベンジャミン・フランクリン・メダルなど、国内外で数々の科学賞を受賞している。2000年2月より、カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授。工学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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頑張ってください。アメリカで。
著者も最初は滅私奉公的に働いていたようだが、ある時から「好きなことだけやる」事を実践し、そこで青色ダイオードという製品化に成功している。
やはり、好きなことをやる事は、たしかにわがままなのかも知れないか、そういった要素も企業には必要だと思う。
また、こういったことを認めた経営者(会長)が居た事も、ビックビジネスを成功させる秘訣なのかも知れない。
また、研究者として、日本の研究体制、序列の問題などにも意見を述べている。やはり日本は古い習慣が抜けきらないのだろう。アメリカに行ったのはそのせいかも知れない。
また、著者は、出身の日亜科学工業と特許をめぐり裁判中であり、喧嘩別れしたような印象を持っていたが、本書を見ると、ずっと会社の利益を考えてきたようであり、研究を続けたい思いでの転職だったように思えた。
サラリーマンなら会社との付き合い方、学生なら今後の自分の進路を考える上で参考になる本だと思う
ただし、中村氏のように、四国の素晴らしい自然の中で、遊びまわることで、自然から最高の教育を受けた人は、心の中に自然の摂理が写しとられているので、欲するところに従って存分にやればやるほど良い結果を生む。そうでなくて、受験型教育とTVゲームとCDとビデオというような育ち方をした人の場合は、まず、自分の育て直しから取りかかった方が良いように思う。
類書以上に、この本では、青色LED開発の経緯と心情を吐露している。「問題解決のためには、必死になってとことん考えることが大切だ」のフレーズが輝いて見える。その根性が、負けてばかりのバレーボールチームで培われたとしたら、著者がいうように、努力する限りムダということはない。救われる気がする。クサンチッペのおかげで、ソクラテスたり得た。日亜化学のおかげで、中村修二たり得た。そういう逆説もありうるので、中村氏には、肩の力を少し抜いて欲しい気もする。
サラリーマンの日々の生活に疑問を抱いている方には福音の書ではないだろうか。